ナノテクノロジーニュース

ナノテクノロジーは日進月歩である。その全貌がわかるよう、日々飛びこんでくるニュースを中心に説明する。

ナノ材料の危険性について再検討するよう勧告

2012-01-27 | 報道/ニュース

アメリカ科学アカデミーは、ナノ粒子の危険性について検討するよう勧告したとニューヨークタイムス紙が報じている。勧告*は150頁に渡るが、危険性に対する理解が十分でなく、さらなる研究が必要であると指摘している。*http://www.nap.edu/openbook.php?record_id=13347&page=3

2009年のナノテクノロジー市場は22億ドルで、今後ますます増大する可能性がある(12/24参照)。炭素、銀、亜鉛、アルミニウムなどのナノ粒子が、製造過程や、また廃棄された後環境に放出される可能性がある。これを人々が吸い込んだり、食べたりまた皮膚から取り込んでしまう可能性がある。

次の4項目について調査・研究を進めるよう勧告されている。1)ナノ材料の放出源、2)危険性の高いプロセスの把握、3)ナノ材料の与える影響について細胞レベルから生態系レベルまでの理解、4)危害を受けないで基礎ならびに開発研究を推進する方策。科学アカデミーの見解は、「ナノテクノロジーの開発は推進すべきであるが、その発達過程で公害を起こさないよう十分な注意を払うべきである」 のようだ。

アメリカには、ナノテクノロジー関連会社が1172社あるのに対し、日本には62社しかない。しかしながら、高度成長期に重金属などによる公害をひき起こしたことを考えると、日本政府も早めに手を打つ必要があるのかもしれない。

昨日の続きで、癌に関してのこれまでの記事をまとめておこう。


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