ピエゾ圧電素子とは、圧力を加えると電圧発生し、また逆に電圧を加えると変形する材料で、圧力センサーなどに広く利用されている。ナノサイズで動作するピエゾ圧電素子についてはすでに述べたが(12/7,8参照)、さらに高性能のピエゾ圧電素子の発掘が要求されている。
スタンフォード大学の研究グループは、計算機シミュレーションを用いて、グラフェン(2/27参照)の片側にリチウム、ナトリウム、水素などを結合させるとピエゾ圧電効果を示すこと明らかにした。下図に、リチウム(赤色)を結合させたグラフェンの想像図を示す。ピエゾ圧電効果を示すためには、グラフェンの面の上下が対象であってはならない。この研究グループは、上下に異なった原子を付着させた場合の計算も行っている。
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この計算機シミュレーションは、スーパーコンピュータを使った量子力学的な計算で、現在のところ得られたピエゾ圧電効果はあまり大きくないが、ナノ駆動装置やセンサーなどに利用出来るナノピエゾ圧電素子のデザインに役立ちそうである。
グラフェンを用いたスーパーキャパシターについてはすでに説明した(11/26参照)が、最近カリフォルニア大学の研究グループは高性能スーパーキャパシターの低コスト生産法を開発した。それは、柔軟性がある基盤の上に薄い酸化グラファイトフイルムを塗布し、赤外線レーザー光を照射するのみである。蓄電池に比べると蓄える得る電気量は少ないが、ポータブルな装置用蓄電装置として使えそうだという。
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