二十一、初入者の簡単な修行法
儒門の“存心養性”の法は、初めて道を受けた方が、行うべきであります。
心が善に存すれば福に至り、心が悪に留まれば禍を招き、心が静に存すれば寿命を保ち、常に玄関に留めると、これを『君子時中(くんしじちゅう)』と申して、君子は常に中心を守るということになり、これが養性と存心を共に具備(ぐび)した行いになります。
孟子様の説かれた『君子の人に異なる所以(ゆえん)は心の存する所なり』と申されたことを聞いたことがありましょう。
君子は仁に心を存じ、礼に心を存するのであります。
仁とは人を愛し、智とは人を利し、礼とは人を敬うことであります。
人を愛するものは常に人より愛され、人を敬うものは常に人より敬われるのであります。
修道する私たちは、これから常に心を道に留めるように、精進することが一番大切なことであります。
続く