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春庭ことばのやちまた>語彙論わたくし雨

2012-05-09 07:00:00 | 日本語学
2012/05/09
春庭ことばのやちまた>語彙論・わたくし雨

わたくし雨
wxm68971
「わたくし雨」についてありがとうございました。
納得できました。

ついこの間、芭蕉記念館に行き、千住大橋の「矢立はじめ」の碑も見てきました。
中山道を歩けない時間を近隣の芭蕉を歩いてみようと心がけています。この次は「奥の細道」の最初の宿泊場所、芭蕉が書いている早加=草加にでも出かけようかと考えています。
2009-01-17 17:04:57 返信フォームへ 掲示板へ戻る

わたくし雨
haruniwa
私雨につき、参考になったなら幸いです。

日本語学の授業で、学生に課題をだします。
1)「ラクダ」を表すことばをあげなさい
2)「魚」を表すことばをあげなさい。例)サンマ、さば、さけ、、、

学生達、魚の種類はどんどん出してきます。まぐろ、ぶり、はまちなど、寿司屋で見かける魚名が多いですが。
しかし、「らくだ」は、駱駝一語しかしりません。

そこで、「文化とことば」の講義をします。海に囲まれ、漁業文化が豊富な日本語では、魚の名前は子供でもいくつも知っている。しかし、駱駝に関する言葉は駱駝しか知らない。でも、アラビアやアフリカの砂漠で駱駝を遊牧して暮らしている人々にとっては、駱駝に関する語彙は日本語の魚の名前と同じくらいあるし、北極のイヌイットはあざらしに関することばを何種類も知っている。

そして「来週の課題」を出します。「日本は世界でももっとも雨が豊かにふり、水の文化が豊富な国です。雨のことばをできるかぎりたくさん集めてきてください。」

宿題の発表をさせると、春雨、五月雨、梅雨、夕立、霧雨など、いろいろな雨のことばが出てきます。

俳句の季語をかじった学生なら、時雨や小糠雨などの語もでてきます。

しかし「狐の嫁入り」が。陽がさしているのに雨が降っていることをいうのだ、とか、「わたくし雨」について、すでに20代の学生には知られていないことばになっています。

日本語言語文化のなかの「雨」のことば、伝えていきたいです。

私は、「梅雨晴れのわたくし雨や雲ちぎれ」という俳句を知りませんでした。
おそらく芭蕉俳句集には入っていなかったからだと思います。

ひでさんの句碑のお話でこの俳句を知ることができました。ありがとうございます。

来年の「日本語の語彙が表現する雨」の授業のときは、この俳句をエラソーに教えてやろうと思います。
2009-01-17 18:04:49 ページのトップへ

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