旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

今はもう秋 誰もいない海 伊豆急行線を完乗!

2017-10-30 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 台風22号の影響で、西日本から東日本にかけて前線が延び、天候はすこぶる悪い。
天候ばかりは仕様がないと、11:00のスーパービュー踊り子5号で伊豆急下田をめざす。 

 

近頃のエキナカは充実していて、大丸の地下街まで行かなくても旨いものは手に入る。
信玄どり照焼、牛タン塩焼、いぶりがっこ、深川めしなどが詰まった弁当を択ぶ。
節操無い気もするが、少量多品目の「東日本うまいもん弁当」はビールのアテに丁度良い。 

12:30過ぎ、スーパービュー踊り子は伊豆急行線に入る。下田までは1時間ほどだ。

下田に着いた頃、雨がやや小ぶりになっていた。少しだけ開国の歴史と史蹟を巡ろう。

 

下田港のペリー艦隊上陸の碑、日米下田条約が締結された了仙寺などを歩いてみる。

 

各駅停車で4つ戻ると今井浜海岸、今日の湯宿「今井荘」に投宿する。
前菜の "栗田舎煮"、"鮎一夜干し"、"柿胡麻和え" をアテに半島唯一の蔵の辛口を呑む。

 

椀物は "鶏せせりと茸の鍋"。
造りの "蒸し鮑"、"かんぱち"、"金目鯛" を天城山の山葵でいただく。旨い。

 

焼物は "甘鯛若狭焼き"、"冬瓜と小芋の桜海老餡かけ" の煮物に暖まる。
"ずわい蟹の酢物" で口を整えたら〆は "松茸御飯"、申し分ない酒肴のラインナップだ。 

 

今井浜温泉の柔らかなナトリウム泉にゆったり浸かる。
でもご自慢の太平洋と伊豆七島を眺める露天風呂は、傘をささなきゃ入れない。
否、傘も役に立たないほどの激しい降りだ。もちろん島影は見えない。
今はもう秋、誰もいない海。もとい波間に20~30のサーファーが漂うのみだ。

伊豆急行 伊東~伊豆急下田 45.7km 完乗

誰もいない海 / 天地真理