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加速する憎悪 知るかバカうどん「君に愛されて痛かった」 第7話「怒り」 感想

2017-09-19 | 知るかバカうどん
                           
                            開幕殴り合い。











知るかバカうどんさんの作品は、
こうやってわざわざ知らない雑誌買ってまで追いかけるくらいですから
正直魅せられているし、大ファンだとは言えるでしょう
だけど、それを大っぴらに言えるのか、って言えば、それはそれで少し躊躇う気持ちもあるなあ、と
そういう事をこの回で改めて実感させられてしまいました・・・笑
まあ、別にこっそり読んで、密かに楽しんでればそれで良いんですけどね。

今週の内容観ても、
笑えるとか癒されるとか感動するとかそういう要素一切皆無で
ただただお互いがお互いを憎み合い突き落とそうとする相様だけが描かれていて
恐らくその時点で大幅な人数が脱落してしまう事請け合いでしょう(笑

ただ、それもまた「人間の感情の一部」なんです
人間は好きな人ばかりなわけがないし、
本当は酷い目に遭わせたい、というか、遭って欲しいくらい嫌いな人間がいるのも拭えない真実なのです
そこに蓋をしてきれいで誠実な人間を装うよりも、いっそのこと解放してみては?とは思う
勿論実際にするのは色々とアレなんで、こういう表現作品、でね・・・。






この表情を見て欲しい。
すっかり承認欲求に震えるか弱い乙女から
他人を突き落とそうと画策する悪人の瞳に変わってしまった
だけど、作者曰く「いちカス」がして来た行為を考えると、
そしてかなえの若さも加味するとこういう行き過ぎた思考になってしまうのも分からなくもない
抑圧され続けた人間こそ、追い詰められた瞬間に(怒りが)爆発するのは良くある話

更に、かなえの心には自分が欲しいものを全部持っていて、
誰からも愛されるいちカスの存在に対して妬ましい気持ちも(ここで)膨れ上がってしまったのだと思う
何度も見て来た挫折、何度も見て来た屈辱・・・いい加減、「そういうの」が重なるのに疲れたんだと感じる
行き詰って、逆上して、殺意すら帯びてしまった人間の憤怒の感情が描かれている・・・と考えると
ある意味レアリティの高い作品ではあるのだが、
その分これまで以上に人を選ぶ作品に(案の定)なってしまったなあ、とも思う(笑
初っ端から他人をいたぶって楽しそうな人たちの笑顔とそんな「現実」に対する絶望が思い切り描かれてるので、
その時点でハードコアなのは間違いないが、逆に言えば表現として突き抜けている・・・とも言えると思う

遂にブチ切れてしまったかなえの怒り、
そこから生まれる憎悪の連鎖、
お互いプライド(or大切な何か)を傷付けられて許せない気持ちが膨れ上がっていく作劇、、、、、。
読めば読むほど直情的に「楽しい」とか「グッと来る」とかそういう要素が皆無な漫画に仕上がっている(笑)のだが、
個人的にはそういう人間の汚くて、でも、リアルでもある感情をゾクゾクと切り取っていく作劇に魅了される。
面白いと思うし、他人にはぶっちゃけ薦めたい気持ちとかはこの回を読んで益々無くなったけど笑
でもまあ、ポピュラリティだけが表現の全てではないですから、こういうのも存在していて欲しいなあ。とは思います

正に成年誌でやっていた漫画のような展開になりつつある「君に愛されて痛かった」、
最後の衝撃的なオチの前にまたいちカスが楽しそうに満たされてるのが何とも言えないんですけど・・・。
どんどん加速度を増して憎しみ合いの連鎖がヒートアップしていく本作、
正直次回を読むのが死ぬほど楽しみなんですが、
次号は休載なんでこれまた1か月後なんですよねー・・・。
これじゃ生殺しだっ!って感じつつ(笑)、一般紙でも変わらないバカうどんさんの姿勢に頼もしさを覚えた7話目でした













確かに顔は可愛いんだけど、
性格が良くなきゃいくら顔が可愛くてもダメだよ。。
とびっきりの美人でも他人の悪口言いまくる人だったら一緒に居たい気持ち失せるでしょ。
 
なんか友達も、友達に見えて、いちかが怖くて、仕方なく従ってる、ご機嫌取ってるようにも見えます
でも、そんな関係性はとってもいびつで、どこか危ういものも感じさせるような・・・
そんな気もしましたね。あらゆる意味で8話が楽しみです。怖くもあるけど。





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