サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

旧syrup16g全曲レビューその11「末期症状」

2022-11-10 | 旧syrup16g全曲レビュー











ちゃんとやんなきゃって
素敵な未来なんてもんは初めからねぇだろう
ねぇよ










「末期症状」は、
2003年に出たアルバム「HELL-SEE」に収録されている楽曲で、
俗に言う価格破壊の・・・15曲で1500円(!)っていう今では考えられない値段のアルバムで。
まあ自分もご多分に漏れずリアルタイムで購入して上記の様に未だに聴いてたりするんですけど、、、
流石に、
近頃は「懐かしい」ってエッセンスも感じるようになって来たというか、
言っちゃえば自分が高校生の時に出て狂ったように聴いていたアルバムですからね
16歳・・・
聴いてると当時の匂いまでも思い出せるとか、そういうレベルにまで昇華されて来ました。
当時は1500円で購入出来る事に対して「ラッキー。」とか、割とライトな感情だったと記憶してるんですが、
あれから19年、もうすぐ20年経つ今となってはとんでもない事してたんだな~って思っちゃいますね
しかもこれ普通にメジャーから出してますからね・・・物凄い判断ですよ、今考えれば。


この「末期症状」も高校の頃によく聴いてました
近頃では、この曲を聴くと・・・「Everseen」とかでもそうかな、
一瞬で❝あの頃❞の自分の感覚に戻れるというか、
まあ、
自分もまたsyrup16gと共に歴史を重ねて来たんだなあ~とは思います
あの当時も色々辛くて苦悩してたのは同じ自分だからよく分かるし当時の悩みもこの曲を聴けば思い出せる
ただ、
今はこの曲の歌詞がよりリアルに感じられる節があって。
高校生の自分には悪いけど、あの頃ってこの曲の様な退廃的な雰囲気に酔いながら聴いてた節もあったと思う
しかし30代も後半の今となってはこの曲の中で鳴らされてる悲哀がより生々しいものに感じられるんですね。


10代の頃は、
まだ自分の「可能性」を信じていられるある種の❝余裕❞がありました
ただ年齢を重ねても失敗「ばかり」を延々と重ねて心の底から満たされる感覚がないままですと、
段々何一つ信じられなくなってくるというか、
正直、
もう何もかもを諦めて潔く人生を終えよう。みたいな・・・
たまに、否、たまにじゃないかもしれないですが、そういう気分になったりもするんです
別に努力してこなかった訳じゃないのがまたこの苦悩に拍車を掛けてるというか、
そんなんはもう生まれツキのアレとしか思えなくなってくるというか。
なので、
「素敵な未来なんてもんは初めからねぇだろう」っていうサビのフレーズに対しては、
ストレートに❝共鳴❞(共感ではない)してしまう自分もいるんですよね。
どこまで行っても、
どんなに求めても、
どこにも辿り着かないこの感覚の虚無感とペーソス。
その2つに浸って精神の深淵に心を寄せるにはとっても相応しい楽曲だと思います。


とはいえ、
(芸術的な意味で)自棄な楽曲だとは思いますが、
この曲を闇だとか鬱だとも個人的にはまったく思わなかったりする
むしろ、
「普遍的な楽曲だ。」とすら感じちゃってる自分も居ますね
もっと言えば、
明るい声で聴き手の感情を鼓舞するような楽曲も、
「末期症状」のようにダウナーな声で聴き手の虚無感を煽る楽曲も、
言っちゃえば人間が当たり前に持っている、生きてて普遍的に持っている感情の一つなんですよね。
なので、そもそもどっちかに偏る~という事自体が酷く一面的で不自然に感じる事もあります
ダークな気分の時はこの「末期症状」を聴いて、
ちょっと頑張りたい時はBUMP OF CHICKENの「バトルクライ」などを聴けば良い。
ポジティブとネガティブ両方あってこその❝人間❞だと思うし、
自分はそれを取り繕う気持ちなど一切無いですね。
悲しい時は悲しい顔をするし、
楽しい時は楽しい顔をする。
ただそれだけですよ。






寂しさをフリーマーケット
セールスし過ぎるのが不快だ
危ない



もう一つ、
散々この曲の深淵の部分を掘り下げといて何ですが、
楽曲自体は結構軽快というかそれなりに疾走感のあるアレンジに仕上がっていて、
ある種のポップさもありシロップの中では聴きやすい類の楽曲だとも思う
それに、
この曲はただただ陰鬱な感情を吐き出すだけの曲ではなく、
上記の引用フレーズの通り、
自分が弱者である事を承認欲求の道具として利用し、
自己満足に浸って努力を怠ろうとする自身に向けての自己批判みたいな側面もあって。
それを加味するとやっぱりsyrup16gの音楽及び五十嵐隆の言葉は❝誠実❞だとも思うのです
要は、
一曲の中で自棄的な気持ちも、
てめぇのケツを叩く気持ちも、
両方ある、っていう。
そう考えると、この曲自体が非常に人間臭い多面性の高い楽曲なのかもしれません。
そう想いますね。




旧syrup16g全曲レビューその10「生きたいよ」

2022-06-19 | 旧syrup16g全曲レビュー









一生って短いね
一瞬で消えちゃって
逝っちゃって
後悔するのよね










20年前の今日、
syrup16gのメジャーデビュー作である「coup d'Etat」というアルバムが出まして、
それでまあ記念すべき20周年なんですけど・・・五十嵐さんの誕生日とかは覚えてないくせに、
こういう事だけちゃっかり覚えてる~っていう。
もうね、
この曲の事なんて、
高校生の頃死ぬほど聴いてたんで、
最早改めて聴き返すまでもなくソラで語れるレヴェルなんですけど。
 まあでも、
あれから20年も経ったのか~と想うと感慨深いですね
当時の自分はまだ高校生でメジャーデビューって単語にまだ価値のあった時代で、
正直今よりも大分若かった(当たり前)けど、
若かったからこそ時間の大切さに気付けてなくて、
色々と後回しにして来た事柄が多すぎて・・・今振り返るとダメダメでしたね
かと言って、「今が最高!」かと問われると、ぶっちゃけ若さを失ってしまった事に因る、
可能性と言う名の扉がどんどん狭まってくのを肌で感じてるんで別に全く最高ではなく・・・・・。
唯一、
この曲が最高だという事実は揺るぎのないもので、
あれから20年か~と思うと早いな。という気持ちと「確かに。」って気持ちと両方ありますし、
なんだかんだこの曲を聴きながらずっと生きたいよ状態をキープしている~とも取れますし、
そう考えるとシロップって❝希望のバンドじゃん。❞とは素直に感じますね(笑
 先ほど、
自己を卑下する記述をしましたが、
「生きたいよ」を聴いて感銘を受けた人間が、
そのまま「生きたいよ」という想いを抱えて生き続けている
むしろ それはそれである種シロップの正しさを証明してる気がして、
なんか若干誇らしい気分にもなってくるのがちょっと不思議と言うか巧妙と言うか。。


個人的に、
この曲はシロップの中でも特に思い入れが深すぎて、
逆に何を書いて良いのか分からない~というある種の課題曲の一つでした
当時はMDウォークマンで聴いてたんですがこの曲だけ執拗に聴く時期とかもあったり、
それは高校の時の自分が結構やけくそモード長かったんでその状況とマッチしてたのもありました
偏差値の低い傍目から見てもしょうもない高校、
その高校に向かう途中のしんどい坂道とかで聴いてると、
不思議と心境と風景と融和する感覚もあってそれが非常に堪らないものでした
あれは一つの音楽的オルガズムの体験だったな~、と今想起するとそんな風に感じますね。
なので、
ぶっちゃけ、
この曲って自分の❝青春❞を象徴する一曲だったりもする訳です
「生きたいよ」が青春の曲~って書くと若干陰気な印象も与えるかもしれない
しかし、
個人的にはこの曲が自分の青春の曲であって「良かった。」とは心から思っている
自分の辛い時の心境に寄り添ってくれてたのは本当救われた気分だったし、
そもそも、
「生きたいよ」っていうのは言葉の印象でパッと見暗い風にも映るけど、
「生きたい」って言ってるのにネガティブに捉えられるのはちょっとおかしいな、と(笑
この曲は、
聴けば伝わると思う
自身のままならない現状を嘆きつつ弱音出しまくりつつ、
だからこそ、❝そう❞ではなく、ちゃんと「生きたい。」という渇望を叫んでいる
そう考えるとこの上なく泥臭くて足掻きまくっているむしろ今風の言い方で「エモい」曲だと思う
まあ実際、曲調的にもサビで思い切りエモーショナルに叫び倒していますけど・・・
 当時は、
eastern youthとかMO'SOME TONEBENDERなどに代表されるように、
所謂激情系というか叫ぶロックが主流だったのもこの曲を聴いてると思い出しますね
そういえば、近年はあんまりシャウトを多発するロックバンドは少なくなりました
まあそれはそれで時代の流れというか、、、
逆に言えばもう既に色々なバンドが音源とかで残してる訳ですから、それを聴けばいいだけの話ですね。
それぞれの時代にそれぞれの時代で格好良いとされるものがちゃんとありますから。

個人的に、
ちゃんと頑張ってるんだから、
否、
頑張れてない部分もままあるけど、
せめて頑張って努力した分だけはそれが「正しくいって欲しい」
そんな人生になって欲しい、そんな人生を❝生きたい❞
そういう・・・
ある種真っ当な本懐を聴き手に感じさせる、刻み付けている感覚もあり、
勿論自己のペーソスにしっかり浸る良さもあるしそれもまたこの曲の最高においしい部分のひとつ。
に、加えて、
心の奥底に眠っている本懐を解放する、そういう楽曲でもあると感じます
なので様々な観点から感情移入の出来る秀逸なナンバーだと心から思いますね。
シロップ16グラムが聴き手の心にいつも寄り添ってくれたお陰で、
生きて来られた人も少なくは無い~って感じます。
当人らにそのつもりがなかったとしても。






でもね、
この曲に関してはね、
何度も書くけど通学時に聴き過ぎ!ってくらい聴き倒してるんでね、
今更しっかり書く~というよりはもう既に自分と一体化しちゃってるよ。みたいな、
そういう曲なんですよね
なので、
本当にどう書いて良いのかは分からなかった
分からなかったけど、この曲が世に放たれてから今日でちょうど20年!っていう節目だったので、
なんとか自分と対話するようなテンションで思い出語りを含めて書けた、って感じです。
 この曲はここに来て記述するのも何ですが歌詞のクオリティも最高で、
もっと言えば淡々とした始まりから、
一気にサビで爆発する~っていうオルタナティブな構成もまた最高で、
特に「Nobody like そんな Beautiful」っていうフレーズは神懸ってると当時から思ってました
語感も良いし意味合いも良いし、何より英語と日本語の組み合わせの妙が素晴らしいですよね
正に五十嵐さんにしか書けない類の歌詞ではあると思う

今聴くと、
冒頭で引用させてもらったフレーズもかなり刺さって来るなと思いました
当時、大好きだった同級生の女の子、「いつか想いを伝えよう。」ってずっと思ってたけど、
今振り返ると「いつか」だなんて思ってる時点で既に大きな間違いを犯してた事に気付いた
「いつか」なんて思ってる内は自分は何者にもなれない
何一つ成し遂げられる事は出来ない。

そんな事を、
「一瞬で消えちゃって」っていう後悔の念に満ちたフレーズを聴いてしみじみ感じている
今では30代も後半に差し掛かろうとしているいちおっさんの心には相当響くフレーズでもありました

そう考えると、何気に新しい発見というか、カタルシスの感じ方が未だにあって、
音楽って面白い、この曲もやっぱり奥深いな。とも強く感じたのでした
ありがとう「生きたいよ」
そして、
ありがとうsyrup16g。
これからも聴き続けますし、ライブがあったら必死にチケット取りますので!!



旧syrup16g全曲レビューその9「君待ち」

2022-03-23 | 旧syrup16g全曲レビュー









おいで手の鳴る方へ
素敵なあの頃へ
触れたらまた飛んだ
蜃気楼








これ、
もう20年前「以上」の曲になるんですね~
そりゃ自分も年食ったと実感する訳だ。
ただ、
去年「COPY」のアナログ盤がリリースされてそれ購入して聴いてたら、
この曲に関しては20年目にして新しい発見があって・・・
面白い事に、
音楽って一度聴いたら終わりじゃないんですよね。
年齢を重ねて、何度も聴き込んで、その上で新しく感じられる事ってどの曲にも絶対にあるから。
だから、音楽って素晴らしいし、人の心に「何か」をもたらすものなんだよ。
っていうのは、
個人的に大声で伝え続けていきたいとある程度の使命感を抱いて想っています。
それが望まれてるか望まれてないかは関係なく、ただやりたいからやる、って感じですね。


この曲は、
時を経て、
既に失ってしまったもの、
もう二度と戻って来ない情景、
それこそ・・・
所謂タイムマシンでもなきゃ不可能な、
欲してるけど帰って来ない思い出や未練を切なく、
それでいて達観しながら歌っているセンチメンタルなロッカバラードです
メランコリックな音像、温か味のあるギターサウンド、広がりを見せるアンサンブル・・・と
単純にメロディと歌声を聴いてるだけでも気持ち良く、
またある種のトリップ感もある初期の名曲です
意外と、
ライブで演奏する頻度もそこそこで、
自分も2~3回は生でこの曲を聴いた覚えがあります
ライブで聴くとより渦巻いたグルーヴが感じられてまた素晴らしいんですよね。





すべては ほら
もう劣化されない




ただ、
この曲を初めて聴いてから、
ずっと切ないノスタルジーだったり、
悲哀に満ちた断ち切れない未練のバラッドとして聴いて来たんですけど、
去年、
何度もレコードでじっくり聴いてる内に、
ふと上記のフレーズがこれまで以上に刺さった瞬間がありました。

確かに、
もう二度と戻れない瞬間は存在するけど、
逆に言えば、
その時得た個人的な感情や出来事は、
もう二度とプラスにもマイナスにもならない
それが良い事かは置いといて、
少なくとも❝憧憬のまま終わらせる事が出来た❞・・・と考えると、
それはむしろポジティブな事なんじゃないか、、、と去年ふと感じたんです

「触れたらまた飛んだ蜃気楼」だけど、
「もう劣化されない」という事実もある
だから、
良いし悪いしというか、
全ての物事は多面的である。という真実の証明にもなってると思います
なので、去年からは、今まで通り感傷的な名曲として聴きつつ、
むしろ「希望の歌」でもあるなあ、とも感じて、
前向きな、
美しい思い出を美しいままで持っておける素晴らしさを歌った曲としても聴ける様になりました。
それは、レコードって俗に言う「ながら聴き」が出来ないメディアだからかも、ですけど
(掛けっぱなしで何かトラブルがあったら困るし、寝オチとか傷が心配で無理だし)。
そういう意味では、
自分の中ではアナログ盤で聴き直してより大好きになった一曲であり、
改めてアナログ盤で新譜として出してくれたsyrup16gには感謝の想いを述べたいですね。
これからも一生掛けて聴いていく、大切な楽曲のひとつ・・・ですね。










久々のsyrup16gの全曲レビューになりました。
ペースは遅いですが、
自分は死ぬまでシロップの楽曲の良さを伝え続けてゆきたい、と考えてるので、
気長によろしくお願いします。。
「諦めない僕にThank youを」なんで、ね。



旧syrup16g全曲レビューその8「愛と理非道」

2021-11-12 | 旧syrup16g全曲レビュー








希望は誰かの手だ
俺は持っていない









個人的な事を話すと、
結構・・・
「持ってない」事を気にしちゃうんですよね
似たようなことやってても他人と比べてしょうもない顛末だったりすると、
正直「自分とは?」ってなるじゃないですか
そこで、
自己に対する疑念も浮かんでくるし、
虚無感も覚えるし、
まあ、
上記のような歌詞の気持ちになる訳です。

たまに、
他人から褒められたりする時も、
「でも本当に自分が良い人ならああいう事は起こってない。」って純粋に考えちゃうんです
だからそういう他者からの肯定もぶっちゃけ「そうは思わない。」で済んじゃうんです
なんていうのかなあ
自分が欲しかったものを、
他人があっさり掴んでいる(ように見える)と、
それは「自分が欲しかったものだよ。」とか感じちゃうんですよね
同時に、
もし自分がああだったなら、
もし自分が自分で無かったのなら、
もうちょっと幸福だったのかな・・・・・とも思うけど、
どこかで自分自身を捨てられない自分も居たりもして。
そう考えると、
ものっそい哀愁に満ちた楽曲に仕上がってるんですが、
でもたまには何もポジティブな事を考えずペーソスに浸るのもアリだと思いますよ
なんか結局、無理矢理前向きに誤魔化したりする方がしんどいから。
うん、
そういう意味では、
聴き手をある種救済するような一曲、とも言えるかもしれません
部屋の中で独り孤独に酔い痴れながら聴くのに適している楽曲ですね
完全に音源向けの楽曲なのでライブとかで聴く感じの曲では無いかもですね。
ま、演奏したらきっと嬉しいんでしょうけど笑



この曲は、
バンドサウンドとは一線を画していて、
ほぼほぼ打ち込みの・・・しかも常にトーンダウンしてるような、
非常に静謐としたサウンドデザインになっていてある意味最も聴きやすい曲かもしれません
正直歌詞を除けばただただ耳障りの良い気持ち良いナンバーだとは感じるので、
逆に聴いてると落ち着く曲なのかもしれません
そして、沁みる。。
傷を確認し、
存在を認めて、
ただただその感情に浸る。
そういう音楽の楽しみ方もあるんですよ、という事を伝えたいですね
ちなみにリビドーと掛けてるこのタイトルもまた好きな一曲です
他の曲と比べて兎に角音数少なくサイレントなので、
この曲を初めて聴いた高校生の頃から密かにお気に入りの楽曲でした
メリハリが効いてるというか・・・独特のアレンジも是非楽しんで貰いたい。


旧syrup16g全曲レビューその7「明日を落としても」

2021-07-06 | 旧syrup16g全曲レビュー
                    









誰も愛せなくて
愛されないなら
無理して生きてる事も無い













人生で最大の「チャンス」があるとすれば、
もう自分は「それ」を使い切ってしまったと感じてます
もう自分の本当の意味での希望は叶わないのに、
何故惰性で生きてるんだろう・・・と感じる事はしょっちゅうありますね
上がり目も無いし、
これから落ちていくだけ。。
多分、
もっと若ければまた別の考えもあったんでしょうけど、
それなりに生きてきて様々な経験を経ると、
色々な真実が見えてくる
それを知らなければ、
もっと強がっていられたと思うんですが、
今まで自分なりにもがいてその殆どが上手く行かなかったのに、
「次は上手く行く」って思考にはどんどんなりにくくなっていくもんなんですよ
なので、
この曲も今まで以上に心に響いてくる~というのが本音ですね。

正直、
一年中四六時中ポジティブだったり前向きだったり強気をキープする事なんて無理ですね
時には沈む時間も欲しい、というか・・・
それも、
誰にも「分かってる」とか
「頑張ってね」とか
「見守ってる」とか、
そういう・・・
そういう言葉を一かけらでも浴びたくない夜もありますよね
分かる、って
同じ経験も悔しさも味わってないのに何が分かるんだよっつーか、
このどうしようもない感情は俺だけのもんなんだから、自分だけがどうしようもなくなってれば良い、
という感覚
安っぽい同情なんざ必要ねーよ。っていう。


ただ、
いつでも帰って来れるブラックホールがある、というのは、
それ自体が生きる上での希望になりうるものでもあります
皮肉ですね、
「無理して生きてる事も無い」とか歌ってるのに、
それが逆に自分の悲しみや辛さを思いっきり浸らせる場所になって、
もう一度歩けるようになってくる、っていう。
逆に言えば、
本当は悲しいのに、
悲しみに浸らせてくれない方が辛いというか、
逆説的に言えば前に進む為の後ろ向き~なのかも分からないですよね

少なくとも、
この曲を中学生の頃から聴き続けてる自分は20年以上しぶとく生き続けてる訳ですし、
そういった意味ではそれでも足掻く気持ちを滲みださせる曲なのかもしれません
明日を落としても誰も拾ってくれない、それでいい~っていうのは、
その歌詞自体が足掻く気マンマンにも思える
do you wanna die?という問い掛けもある種葛藤とか自問自答を含んだフレーズな気もする
本当は諦めきれない意地の悪さ・・・もしっかり滲んでるような気もしますね








結構、
この一曲の中で、
達観的なネガティブも、
その上で足掻いていくポジティブも、
両方詰まってる気がして・・・
大好きな曲ですね
曲調はバラッドですけど、
メロディがとてもキレイですし、
歌詞もストレートに染み渡って来るので純粋に名曲の類に位置する、とも思います
間奏の泣きのギターがまた堪らないですね。。

究極的に、
(自分の中だけの)悲哀に浸れる曲なので、
そういう意味では応援歌と同じくらい(自分には)必要な曲です
他人の事は分からないので。



旧syrup16g全曲レビューその6「来週のヒーロー」

2021-04-27 | 旧syrup16g全曲レビュー
                    








失ったものなど何もない
いつかはわかってもらえるはず
あなたの為だけに生きている
たまたま今週は出番がない







この曲はかなりの名曲だと思ってるんですが・・・
多分、「名曲」って形容は今まで何度も何度もしてると思うんです
そうなると、名曲ばっかぢゃん。。とか思われる危険性もあるんですけど、
しかし、
自分は常にフラットである事を目指してるので、
これも名曲!あれも名曲!って感じたら遠慮なく素直に出すタイプなんですよ
見られ方とかよりも、
自分の感情を出すんだ。。っていう。
ま、
まとめブログがセックスなら個人ブログって正直オナニーなんでね、
好き勝手やってる方が正解だとは考えてますけどね笑


でも、
この曲は、
正直20代の頃とは捉え方がかなり変わって来ました
20代の頃って所謂モラトリアム期間だからぶっちゃけ絶望し放題なんですけど、
30代になると(例外もあるけど)段々そんな事ばっか言ってる余裕も無くなって来るんですよ
あらゆる意味合いで人間性・・・というか、人間力が試される世代だと思うので。

若い頃は、
「今週」ではない・・・
という部分にばかり焦点が当たってましたが、
30代になった今になって思うと、先週(過去)はともかく、
来週(未来)っていうのはぶっちゃけ希望的観測が入ってるんですよね
今週は出番が無い=現時点で誰にとっても“何か”ではない、
でも、
来週は・・・!っていう、
泣きのギターリフも相俟ってその切望してる感じも強く伝わって来る、
ただただネガティブさを押し出してる曲ではなく、実は物凄く足掻いてる曲だとも思うんですよ。


正直な話、
「鬱ロック」っていう言葉は絶対に称賛ではなく、
単なる皮肉だったな、とか今でも思う
というか、
そういう言葉でイメージがあまりにも限定的になり過ぎましたね
シロップが大ブレイクしなかったのは結構その固定観念も大きかったんじゃないか、って考えてますけど、
この曲なんかは今週じゃない、俺は今週じゃない、としっかり自分の至らなさを認めつつ、
それでも夢見て来週は・・・!ってもがきながら進んで行く様が描かれてるんです
その泥臭くも美しい様は正(まさ)しく古き良きロックンロールそのものじゃないですか
そう考えると、
シロップはむしろ王道のロックバンドだったのかも・・・とか
ちょっと飛躍し過ぎかも分かりませんけど(笑
ただ、
シロップ特有の悲壮感も沁みつつ多分聴き手が思ってる以上にロマンに満ちた一曲だとは思う
サビのスケール感溢れるメロディも気持ち良く、ライブで聴いた時も迫力満点だったのを想起します。








今更解散前の全曲レビューやり直してるのは、
前ブログはアクセスも完全に落ち込んだ状態なんで(更新無いんで当たり前)、
そこを上げる為に努力するモチベーションがないっていうそういう理由なんですが、
加えて年齢に因る捉え方の違いも大きいような気がして来ました
昔よりも、
syrup16gの楽曲に対してロール感を受ける度合いが増えて来たかも分かりません
だから今の自分で改めて真摯に綴っていくのにも意味があると信じてます。

あともう一つ、
syrup16gは鬱な事を歌ってる「だけ」、
ファンはネガティバーの集まりである。っていう、
そういう見方をしちゃってる一定勢力も正直居るんで(笑
それが個人的には悔しいのかも分かりませんね
syrup16gに多大な影響を受けた自分が、
いつまでも意地悪く、足掻き続けてる様を見せる事で「そうじゃないんだよ。」って伝えたいの、かも。



旧syrup16g全曲レビューその5「My Love’s Sold」

2021-01-15 | 旧syrup16g全曲レビュー
                    








愛されたいなんて言う名の
幻想を消去して
沈むよ嵐の船






ぶっちゃけると、
最近は「全部が」他人とは違うな。って深く痛感していました
それは勿論100%“悪い意味で”です
他人が当たり前に持ってる「何か」を自分は持ってないし、
(これが重要なんですが)持とうとしても持てない人間なんだな。って事に気付いてしまった
いや、
気付いてしまったっていうよりも、
そう思わざるを得ない現状が続いてるので、
そういう自棄的な感情から逃れられないっていうのが本音ですかね。

もっと本音を言うと、
みっともなく足掻いてるよりも、
上記の歌詞のような事を考えてる方が「楽」っていうか・・・
まあ子供の頃からそうなんですが、結局マイワールドに籠りたくなってしまう人間なんでしょう
白状すると、
名前をまるっきり変えて、
ブログもまたまっさらなブログを開設して、
ツイッターとかSNSも全部消して、
孤独な場所でゆっくりやりたい~ってモードになりかけていました
そういう時にこの曲を聴いてて気持ち救われた気分になってたんですけど、
まあ一種の現実逃避だと思う
思うけど、
そういうのも個人的には必要だな、とも感じますね
少なくとも、期待値をゼロにしてる分、むしろ精神的に安定作用のある楽曲とも云える
自分は所謂そういう類の薬を使用した事は人生に於いて一度も無いんですが、
逆に言えばこういう音楽だったりの表現がそれの代わりだったのかな?とは感じますね。
 ああ、ちなみに、
なんだかんだ2006年に自分で決めたこの名前も、
12年間頑張って続けているgooブログも、
ツイッターも消す予定はありません
現実逃避はしますけど、
現実逃避は所詮現実逃避でしかない
もっと言えば現実逃避しつつきちんと努力を続ける事で、
「現実逃避って大事なんだよ。」っていうのを伝えたいとすら思ってます
最早何の話か分からなくなって来ましたけど・・・(笑)。



だってさ信じていないもん
本当の自分なんてもんをねぇ


好きなようにやるだけです



自分はダメだ。と思う事は
一見後ろ向きな行為にも思えるけど、
しかし裏を返せば「ちゃんと現実を見ている」「しっかりと諦める事が出来ている。」とも言えます
そんで、
全部の無駄な期待値を破棄してるからこそ、
もう残った感情は好きにやるだけ。っていう・・・
この曲はね、
雰囲気は暗いし、
歌詞も全然ポジティブな事歌ってないけど、
精神的挫折を味わった人間が何とか生きていく方法というか気の持ちようを歌ってるんですよ
そういう意味では、逆説的に前向きな応援歌とすら思えて来るのが不思議です

っていうか、
syrup16gはあまりにも憂鬱な人が憂鬱な気分に浸る音楽~って捉えられすぎです!
個人的な感覚ですが、そんな音楽だったら正直この年まで聴いてない
ハッキリ言えば、
こういうのがロックンロールだと思いますね
「あとは何か適当さ」ってフレーズの妙とか、
みんなが何を求めるか分からない
だから、
好きにやる事で何とか意味を持って生きて行こう~っていう・・・。
うん、
つまりは自分自身の本音と趣向に素直になる事で、
自分自身で自分自身を助けながら生きていく。
そういう歌だと思いますし、
「生きていたい」ってフレーズがある時点で物凄い切実な希望の歌、だとも感じますね



改めて振り返ると、
やっぱり非常にタフな歌だと思います
サウンドも重厚感ある上に、
メロディも全体的にダークそのもの、
ああ、ダークな感じもあるけど、シリアスとか言ってもいいのかな。
でも、
この曲は明らかに「何か」を捨ててる気がする
そして、「何か」を捨てたからこそ得られる確かな想い・・・が込められてる気がしますね
そういう意味合いではむしろ絶望を感じつつもしがみついてでも生きたい、生きる、という
syrup16gの“根性”が沁み込んでいる渾身のアンセムだと個人的には思ってます。
引用させてもらった冒頭のフレーズにしたって、
捉え方次第で印象は変わる、
ある意味、変な足枷を取ってくれたイメージすら(自分の中では)あったりもする
それでちょっとでも気持ちが楽になるのなら、それ以上素晴らしい事もないですよね。


ああ、ちなみに、
2021年初めに聴いた曲で、
個人的に今年のテーマソングに(勝手に)した曲でもあります
年初めに聴くにはあまりにもヘヴィで泥臭い曲ですけど、
でも、
それが自分には似合うよな。とも。




旧syrup16g全曲レビューその4「Inside Out」

2020-12-27 | 旧syrup16g全曲レビュー
                    







世界が今日も君を無視続けても
からっぽのまんまでいいんだよ








syrup16gって、
外から見ると多分鬱バンドとか陰キャ御用達とか、
そういう目で見られてるかもしれない・・・とは思うんですけど、
でもそれって勝手な偏見であって。
ネガティブな事を歌っている←うん、分かる
ネガティブな事しか歌ってない←ん?
という感じですかね
この曲は、
syrup16gの懐の広さを感じさせる隠れた名曲・・・いや、隠れてもないかな笑
あーでもファン以外だとそこまでの知名度は無さそうだからそれでいいのかな。
まあ兎に角、
シロップの曲の中では割と陽性のエネルギーが強い曲、、、だとは感じます
少なくとも全然後ろ向きな曲では無い、って断言出来ますね。

楽曲としても、
美しいアルペジオから始まって、
清廉なアレンジも特徴的で・・・まさに飛行機で空を飛んでるかのような気持ち良さがあるので、
その意味合いではとってもポップな曲に仕上がってると思います
サビも口ずさみやすくメロディ的にも聴きやすい曲ですね。


この曲の個人的な歌詞解釈は、
一言で「日本人は真面目過ぎ」って事かな笑
結構、
ストイックだったり、
神経質だったり、
向上心が強かったり、
自己評価が厳しかったり、
周りと自分を比べる傾向が強かったり、
無駄に謙虚だったりすると、
なんていうんでしょう・・・「いつ充足感を得てるんだろう?」とか思うんですよ
勿論そういう風に生きるのもそういう方々の自由なんでしょうけど、
裏を返せばとっくに何かしら報われてる事に気付いてないかもしれない
この曲は「それ」に気付く事を促してる曲に感じるんですよね。

もっと言えば、
「〇〇でなければいけない」
「〇〇にならなきゃいけない」
っていう、
セルフ強迫観念の所為で、
今当たり前にある幸福すら感じられてないかもしれないんですよね
だとしたら、そういう人生って楽しいのかな?とは思う
人生をその人なりに精一杯楽しむコツって、
結局そのままの自分、、、
今自分が得ているものだったり、出来る事だったりをいちいち認めて、
「今の自分はこれで良かったんだ。世界とか周りとか関係なかったんだ!」・・・と、
ある種開き直る事が正解なのかもなあ、ってこの曲を聴いてると感じますね

別に妥協でもないし、
諦めなんかでも全然ない、
勿論「頑張らなくていい」って事でもないです。
ただ、
空っぽだからって、
何か困ることある?っていうだけの話ですね
時にはありのままの道程と姿を自分で愛すことも必要・・・かと。
ちなみにタイトルの意味は“裏返し”要するに 視点を変えて考えてみて。って事ですね。






必要なのはきっと愛で
それでも人を憎んで
そのまんまでいていいんだよ
君なんだろ




このフレーズも好きですね笑
分かり合おう~とか歩み寄ろう~とかいう歌詞は多いけど、
憎んだまんまでいいよ!っていうのは結構斬新ですよね
でも、
このフレーズもまた本音が滲んでて個人的には大好きです
「君なんだろ」は、
「(それが)君なんだろ」っていう意味に聴こえます、歌い方も。
つまり、
生きている内に、
多少の軋轢や仲違いが発生しても、
そんなもんはなんも問題とかじゃない
だって、
そうするのが君の選んだやり方なんだろ
それが君が君を貫いた証拠で、一切迎合しなかったでしょ?・・・という、
こうやって分析しながら聴いてるとむしろ自己肯定の曲にも聴こえるのが面白いです
ありのままの自分の全てを認める事って人によっては難しいかもですけど、
その手助けになれる潜在能力を秘めている曲だと、
この曲に関しては強く思います。





あと、
この曲が好きなら、
Mr.Childrenの「CENTER OF UNIVERSE」もおススメです。



旧syrup16g全曲レビューその3「もういいって」

2020-11-17 | 旧syrup16g全曲レビュー
                    







つまんないけどパラダイス
バカになる程平和な毎日
どっかの街で爆発
どうせ俺には関係ないけど








そう・・・最近になって、
「つまんないけどパラダイス」の意味が分かったんですよ(笑
この曲、
前のブログでレビュー書いたっけ?ちょっと今思い出せない、
でもその時(20代)の自分は多分この部分スルーしてたと思うんですよね
最近になってようやく実感と共に聴けるようになって。。
それもまた成長ですかね
それとも、
気付くのが遅かったりするのかな
 まあ、
要するに、
自分としては何も感じないけど、
みんな盛り上がってて良いですね。・・・っていう、
言葉にすれば相当嫌味かつ冷徹な感じになってしまうんですけど笑
ただ、個人的にはこういう歌詞こそ等身大のように感じてしまうんですよね
ぶっちゃけ四六時中聖人めいたポジティブシンキングしてる方がおかしいじゃないですか?
これもまた本音・・・であり、
なんかこう、
偽善的な要素が一切無くて大好きな歌なんですよね
 後半の歌詞に至っても、悲しんだりまともな人の「振り」は出来ますけど、
実際の意識配分なんて、結局こんなもんでしょ。っていう、
物凄く達観している作中観が刺激的であり又魅力的な一曲に仕上がっていると思います。



この曲には思い出があってね、
syrup16がこの曲が入ってるアルバム「delayedead」を引っ提げて
NHK-FMミュージックスクエアにゲストとして登場した時に、
当時は3曲分フルでかけれるんですけど、
その内の1曲でこの曲をかけたんです
この曲、PVとかも作られてないしライブでもあまり聴いた事無いので
今振り返ると不思議だな・・・って思うんですが、まあその時の気分だったんでしょうね
曲が終わった後五十嵐さんが「かっこいー!」と自画自賛してた事を今でも覚えています
でも、
その通りに、
いい意味でラフで小気味の良いギターリフ、
躍動感たっぷりのリズム隊、
そして短くスパッと終わるシンプルで切れ味の良い曲調・・・と
アルバムの表題曲やシングルカットされる類の曲では無いとは思うんですが、
ソリッドに突き詰めたロックナンバーとして超秀逸かつ聴いていて素直に気持ちが良い、って思える曲なんです
完全に自棄になってる作中観は「落堕」にも通じるエッセンスがあるんですが、
ある意味こっちのがより投げやり感が強調されてるので(笑
そういう意味では、
「こういう気分」になったならば、
是非聴いてみて欲しい一曲・・・ですね



バカになるまで眠ってたいだけ


正直な話、
生きてても良い事なんて数えるほどしかないじゃないですか?笑
特に人間関係に於いては、やっぱり、その・・・大抵の人は結構ダメダメだと思うんですよ
だからね、
こういう曲でスカッとするのもきっと必要だと思うし、
「本当の事」を見つける方が難しい世の中では良い具合にストレスを吸い込んでくれる、
そういう名曲だと個人的には感じました、改めて、ね。
 ま、
名曲って言っても、
名曲っぽい曲調でもないんですが(笑
それでも、10代の頃から聴いていて、聴く度 気持ちの中のフラストレーションが解放されるというか、
また更にここに来て理解度も深まってるので、やっぱり自分の中では忘れがたい一曲・・・です。
甘ったれた希望を断ち切るような歌にも聴こえるので、
その意味では逆説的に前向きな曲かも、です。



旧syrup16g全曲レビューその2「You Say ‘No’」

2020-11-10 | 旧syrup16g全曲レビュー
                    








明らかにダメっちゅう感じの今日を何とか凌いだら
雨上がったばかりの道路に小さい花を見つけるよ





この・・・
明らかにダメっちゅう感じの~っていうフレーズがとても好きなんですけど、
ぶっちゃけた話、自分にとってそれって毎日のことなんですよ
正直、
今まで30年以上生きてきて例外なくそういう日がほぼすべてなんで、
そういう意味合いではこれ以上なく共感出来る歌詞だと思う
もっと言うと、
日々生きている中で、
ちょっと考える時間を見つけてしまうと、
相当の確率でこの曲のこの部分の歌詞が頭に浮かぶ。。っていう
そう考えると自分の中ではシロップの中でも抜きん出て脳内に浮かぶ確率の高い歌詞ではあります。

ただ、
この曲は、
後ろ向きなだけの曲ではなく、
そういう状況(か、心境)の中でも、
些細な喜びや達成感を見つけよう、見つけたい・・・っていう
多少ネガティブな感情に支配されつつ、実は足掻いてる曲でもあるんですよね
こういう書き方は否定されるかもしれませんが希望のアンセムですらあると思う
ふとした時にこの曲の歌詞が浮かぶ、っていうのは、
勿論件の部分まで含めて浮かぶんですよ
“明らかにダメ”な自分でも、
“小さい花”を見つけたい・・・っていう、
要約すると傷付いたとしても「何か」を最後には得たい。
そういう感情を歌ってる曲だと思うし、
アレンジが多少オーケストラ風味なのもメロディと歌詞の雰囲気にも合っていて心地良い名曲だと思う。
 秀逸なのは、
信じよう/負けないっていう圧力の強い言葉を使わずに、
ごくごく自然に、もっと飲み込みやすい言葉で間接的に「それ」を示している粋なセンスですね
しかも、メッセージでもなく、ただ歌ってる人のやり方を見せてインスパイアを誘う歌詞でもあるんで
そういう風に色々と自分の中で解釈を煮詰めていくと益々大好きになれる類の歌詞だと思います。






永遠だって そう 終わりがあるって君は言う
運命だって そう 変わってしまうと君は言う




旧ブログと比べて、
このフレーズに関しては更に実感をもって聴けるようになりました
幸福だったり楽しい時間は永遠には続かない
人だっていつか変わってしまう
そして、
このタイトルもとても象徴的で、なんせイエスではなくノーですからね笑
先述した希望のアンセムであると同時に、
同じくらい絶望のアンセムでもあると思う
だけど、
それらを合わせると、
本当に・・・「等身大」の、
現実的なアンセム。って感じになるかな、と最終的には思います
でも、その現実を知った上で、飲み込んだ上で、小さい花を見つけようと生きる、
そう考えるとこれ以上なくロマンチックな楽曲とも形容出来ると感じました
物凄く複合的な感覚によって構築されている曲ですけど、
本質はシンプルに切実な曲、とも言えるかと。
そこが大好きですし、
いちファンとして「鬱」だとか「厭世的」という言葉で片付けて欲しくはない~と、
そういう気持ちをより強くさせるベスト盤に収録されている本当に聴いて欲しい名曲の一つ・・・ですね。





あと、
始まりは結構壮大に、オーケストラちっくに始まるのに、
サビで一気に軽やかにリズムが弾む・・・その緩急の付け方も好みな一曲、ですね。
 (レビューがブレるので)泣く泣く削りましたが、
プリンとか部屋の片付けの下りもホント人間味溢れてるというか等身大そのもので、大好きです笑