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嘲笑の上に成り立つ幸福 知るかバカうどん「君に愛されて痛かった」 第3話「願い」 感想

2017-07-04 | 知るかバカうどん
同一人物である




この作劇を見るに・・・
今現在世間を騒がせている某人物の格言の通り
世の中には裏と表がある しかも、女流作家の漫画ですので
こういう描写にも説得力に近いものがあるのがまた何とも言えないんですが・・・笑

仮に、こんな方法で幸福になったとして
果たしてそれが本物の愛って呼べるんでしょうかね?
誰かを蹴落として、
誰かを馬鹿にして、
そんな非真っ当的な手段で経た幸福が持続していくとは到底思えない
何かを犠牲にした分、必ずそのツケは回って来る・・・
それはもう連日のニュースを観てれば嫌でも分かる事なのに

例えそれが一見ピュアな恋模様に見えても、
ちょっと背景を暴くだけでそれがグロテスクなものに見えてくる
今週の「君に愛されて痛かった」の作劇は正にそれそのものであり、
ある意味女流作家だからこそ描ける女性の嫌な部分。。
を的確に描き出している辺り、
やはり流石だなあ、と個人的には言わざるを得ないですね
そういえばバカうどん氏は同人誌の頃から女性でありながら女性批判的な目線で作劇を紡いで来た人なんだった
まあでも・・・こんな奴ばっかじゃない事も個人的には祈りたくもあるんですけどね笑







罪悪感にうなされながら、
苦悩の表情で悶々としているかなえの描写もまた切実で良かったです
っていうか、全部友人(?)の言うことに従って、素直に応援のスタイルを取って、
まるで道具のように振る舞う姿はある種人形じみてもいてそれもまたリアルと言えばリアルな相様でしたね
結局、「確かな自分」を持ち得てないからこそああいう風になっちゃうんでしょうけど、
自分も正直波風立てたくないタイプなんである程度は分からなくもないです
清廉潔白な寛と比べて、
小市民かつ嘘つきな自分を比べて卑下の沼に入り浸る様子も
ある種のシンパシーが感じられて良かったですね
精神疾患にでもなってるのか、
というくらい不安定な主人公と行き場を失っている感情が際立っている物語ですが
相変わらず引きが物凄いので(笑)また色々な意味で再来週が楽しみです
楽しみっていうか、
逆に怖いんですけどね・・・笑
ただ、バカうどん氏の作品でお馴染みの「勧善懲悪でない世界」「何とも言えない複雑な作劇」が拝めそうで
その意味では18番炸裂かなあ?って感じで「らしさ」的にワクワクはしてますけどね

この人の作風は、
この人の作品でしか味わえないんで・・・
絶対に大衆や、或いは漫画マニアの皆様方が喜ぶような内容ではない
むしろしかめっ面を誘うような漫画家だと思うんですよ(笑
でもね、「みんなに受け入れられる」事だけがすべてではない、というか。。
「一部の人に熱狂的に愛される」、そういう在り方はそれはそれで正しいんじゃないのかな、って思いますよ
そして自分もまたその「一部」なんですよね。ただそれだけです。





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