1.
僕はバカ
2.香水
3.
ハッピーになれよ
4.
チェスト
5.カルマ
6.リットン
7.Don't be afraid feat.HOTDOGS
8.HIPHOPは歌えない(韻シストver.)
9.ライナウ
10.好きにすればいいさ
11.またね feat.松本千夏
12.俺は俺で生きてるよ
13.ハピネス
14.チェスト(独唱)
今の自分を諦めないで
生きてるだけで素晴らしいんだよ
あなたのせいで幸せですと
いつか言われるそんな日がくるまで (チェスト)
このアルバムを買ったきっかけは、
NHKのラジオから「僕はバカ」って曲が流れて来て、
それが凄く良かったんで買いました。
正直、
タイトルを聴いた時はハイテンションなアップナンバーを想像したんですが、
実際に聴いてみたら小細工一切無しの王道のポップ・バラードだったんで衝撃でしたね
この言い方が正しいのかは分かりませんが
槇原敬之が書きそうな曲だなって思いました
瑛人のレビューなのにいきなり他の固有名詞出して申し訳ないんですけど笑
ま、
個人ブログって文字通り個人の自慰みたいなもんなんで、
あくまで個人的な感覚でしかないんですが、
ただ、
この曲
ぶっちゃけ90年代に出てたら50~60万枚は売れてたんじゃないか?って思うんですよね
以前川本真琴のCD聴いた後に「僕はバカ」聴いたら違和感無かったですもん
それくらい良い曲・・・
「僕はバカ」っていうのは甘い夢や妄想に浸ってた自分を否定する意味合いで歌っていて、
同性としては結構そのフィーリングに共鳴してしまうというか。
それでいて、
メロディも歌詞もめちゃくちゃ純度が高くて、
男の子の些細な希望が可愛く歌われていて・・・・・
何度も繰り返される「僕はバカ」ってフレーズは聴いてると古傷に作用するんですが、
同時にピュアな妄想も歌われてるんで、、、その意味だとただネガティブなだけでもない、っていう
その塩梅も素敵だし、新曲ですけど、
古き良き日本のポップスの香りがする名曲だと思いますね。
推しの3曲は、正直悩みました
「香水」外すのは自分でもどうかな?って思いましたけど・・・
逆に言えば、
最も有名な曲が別に目立たないくらい他の曲も良いという事でもある
それと、元々「僕はバカ」目当てで買ってたのでそこまで目当てではなかったのもある(笑
「ハッピーになれよ」に関しては、
曲調やアレンジこそ痛快で楽しいレゲエに仕上がってますが、
サビの最後の「もういいべ」ってフレーズがまた何とも言えない哀愁を感じさせるというか、
「もういい」っていうのは
それまでが報われなかったからこそ出る言葉だとも思ったんですよ
そういう視点で聴いてたので個人的には意外と気持ち泣ける曲だったりもする。。
「チェスト」は、
推しの3曲でこれと香水orHIPHOPは~or好きにすればいいさor俺は俺で~で悩んでました
この曲を推し曲にしたのは先ほど伝わりやすくする為に敢えて「槇原敬之」っていう
固有名詞を出したんですけど、
この曲はマッキーで言う所のライフソングに当たると思うんですよ
しかも、マッキーが歌っても違和感無さそうなくらい完成度も高い・・・
何気に聴き手の承認欲求を煽って終わる結末も良くて、
聴いてて素直にジーンと来る曲になってるなあ、と感じました
また、最後に独唱ヴァージョンが入ってるのでサブリミナル効果もあったかも分かりません(笑
でもこの曲はメッセージソングではなく、多分(流れ的に)彼が自分自身に歌ってる感じもするので。
そういうトコも気取ってなくて素敵だな、って感じましたね。
怒りを歌にしてみよう
あいつを殴る気持ちで
でもやっぱりリタイア
飯をうまくたべたいから (好きにすればいいさ)
アルバム後半の楽曲群も良いですね
多分このアルバムって6曲区切りで、
レコードのA面B面の構成を意識してると思うんですけど・・・
前半はバラード中心、後半はややアップテンポの曲が中心っていうのも逆でしょって感じで面白い(笑
かなり1曲目っぽい「Don't be afraid」から始まって、
自分はヒップホップを歌えるようなリアルさも精神性も無い。と宣言する
文字通りのタイトルの「HIPHOPは歌えない」も新し過ぎる歌詞で非常に楽しい一曲
正直これはこれで等身大だなあ、って思うし、
続く「ライナウ」もまた素朴な日常が歌われていてそれがとっても素敵なアップナンバー、
そして、
個人的にかなり好きなのが「好きにすればいいさ」という曲
サウンド自体も適度なポップさと聴きやすさ、オシャレさに満ちてて好きなんですが、
歌詞も結構身も蓋もない事を歌っていて・・・
自分には反骨精神や物申したいような大層な気持ちは無く、
ただおいしいご飯が食べたいだけなんだ。っていう、
それはそれでロック魂が感じられる歌詞に仕上がってるのが聴いてて痛快で面白かったですね笑
この曲も結構シンボリックな一曲だと思ったんで、
推しの3曲に選びたかったですね
要するに、
「俺は俺だ。」って事でしょう
そういう意味だと我がないようで実はめちゃくちゃ我が強いんだな、っていうのも感じました
13曲目~14曲目はボーナストラックでそれぞれカバー曲(AI)とリアレンジなんですが、
12曲目で一旦まとめ的な、ちゃんとアルバムを終わらせる様な曲を配置してる
今までの集大成みたいな曲を置いてるのも秀逸だと思いましたね。
だから、
もし配信とかで気に入ったら、
是非フィジカルで一枚通して聴いて欲しい・・・そんな一枚です!!
総括すると、
真っ先に頭に浮かんで来たのは
「王道の古き良きポップス」という形容詞でした
初めて聴いたのは勿論本作で一番有名な曲であろう「香水」だったんで、
中々そういうイメージは抱けてなかったんですけど・・・
実際に本作を聴いてみたら
かなり真剣にポップス職人目指してるようなサウンドと詞に思えたし、
そして実際ポップス職人になっていく事を期待したくなるクオリティの処女作にも感じました。
タイトルは「出し切った。」との事でこういうタイトルになったらしいですけど、
個人的には令和の槇原敬之みたいになる事を夢見たくなるような、
自分にとってはそういう傑作でした・・・ね!