読書と追憶

主に読んだ本の備忘録です。

つづき

2008-02-05 16:04:02 | 雑誌の感想
 あと、連載 「お代は見てのお帰りに」小倉千加子「教員の『強制多忙』で日本の教育が劣化する。」は納得だ。
 最近うちの近所で教職を辞めた人が多い。忙しくて体を壊すらしい。「事務的な仕事が3倍くらいに増えて、生徒の面倒を見る暇がない」とか「何もかも報告書を書かなくてはならなくなった。自由裁量ができず管理が厳しい」とか、もう話を聞くと大変な状況らしい。うちの姉だって、夜遅く電話してもいつも帰っていない。昔お給料が現金支給だった頃は、「銀行に行く暇がない」と言ってタンスの中に百万以上入れたままにしてたが、最近は「お金を下す暇がない」ので財布にお金がなくて慌てることがしょっちゅうあるそうだ。保護者からのおかしなクレームもきついし、飲酒運転をすればすぐ懲戒免職。現場の先生たちの声は多分表にあんまり出ないで、公務員バッシングみたいなのばっかりで、すごく追い詰められてる気がする。
 先日の「たかじん」で新大阪府知事の橋下さんは「病気が理由の公務員の長期休暇」を厳しく審査すると言っていたが、もちろん変な利権が絡んでいるようなのはともかくとして、教員の待遇をこれ以上悪くすると、却って教育の質の低下を招くことになると思う。学校に芝生を植えるより大事なことがあるだろう。現場の人の声を聞いて欲しいと思う。そして右翼の日教組叩きの尻馬に乗るのはやめてほしい。(もう手遅れか)橋下さんの言ってたのは大幅な歳出の削減ということだけど、均等にどこもかしこもカットというのは縮小均衡に陥ると思う。めりはりをつけて教育で人員を増やすとか、熊谷氏の言っていたバイオで経済の活性化とか、考えてほしい。橋下さんがどういう政治をするか、それが吉と出るか、凶とでるかは、先例として全国の都道府県が注目していると思う。

 も一つ、連載「China & Korea ウォッチャーが伝える最新情報」宮崎正弘&李英和でびっくりしたことは、北朝鮮の公債詐欺の話。
 「夢は逆夢」李英和

 夢見の善し悪しに一喜一憂することはない。実は逆夢ということもある。昨年末に北朝鮮国民は苦い夢と甘い夢の両方を見せられた。夢のあとさきはこうだ。
 北朝鮮政府は03年に人民生活公債を発行した。10年満期で無利子なのだが、年1回の宝くじ方式が公債販売の目玉。一等賞金が額面50倍との触れ込みで40億円相当を発行。国民に半強制的に買わせた。
 満期は2013年だが、今年から償還金の積み立てが始まるはずだった。ところがその代わりに、将軍様は昨年暮れに公債の「国家献納運動」を始めた。この詐欺商法で北版「年末ジャンボ宝くじ」の夢は破れた。

 何と悪どい!そこへ韓国大統領選で李明博候補が公約した「非核・開放・3000」が伝わる。核廃絶と改革開放に応じれば、10年後に、北の一人当たり国民所得を3千ドルに引き上げる構想だ。そりゃー、超魅力的な話だろう。「将軍様は李明博の吹かす南風が気になる」そこで「新年の辞」で「新たな夢物語を打ち上げた。2012年に経済強国建設を完成させるという。

 どうなるんでしょうね。

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