「論座」6月号に、アメリカの非営利・独立報道番組「デモクラシー・ナウ!」が取り上げられていた。大手メディアがバックにある資本に配慮して決して報道できないようなニュースを、現場から、当事者の視点で報道するという画期的なメディアだ。全米650局以上で放送されているほか、世界各地にも配信されている。日本語版サイトもある。
このような、主要メディアが伝えないような情報を取り上げる自由な草の根のメディアがいかに重要か、「論座」6月号の新連載「デモクラシー通信 ①G8への課題―極貧国の債務救済にたかるハゲタカファンド」中野真紀子を読んで愕然として悟った。以下のような内容だ。(抜粋)
2005年、G8(主要国首脳会議)は最貧国の債務を合計550億ドル(約6兆円)削減する合意を交わした。アフリカ14カ国を含む貧困途上国18カ国への債務が全額削減、その他20カ国については条件付きで削減が検討されることになった。
しかし、「ジュビリー・サウス」という市民団体は債務削減のための諸条件が債務国にさらなる構造調整を要求し、結果的に先進国経済への隷属を永続化させるとして「無条件での全面的な債務帳消し」を求める声明を出した。そもそもこうした重債務に正当性はあるのか?
「エコノミック・ヒットマン」で開発援助の裏側を暴き全米ベストセラーになったジョン・パーキンス(国際経済コンサルタント企業の元主任エコノミスト)は、アメリカ帝国がいかに貧困国を欺いて富を巻き上げてきたかを語る。
なーるほど、資源豊かな国ほど貧乏になり、開発がまったくその国の役にたってないというのはよくある話だ。しかも、もっとひどい収奪が起こっているというのだ。この貧困国の債務免除を食い物にするハゲタカファンドがあるっていうのだ。BBCの「ニュースナイト」で、このハゲタカファンドのやり口が暴露された。
この「ニュースナイト」の内容が「デモクラシー・ナウ!」で放送されたため、それを聞いた下院議員二人がブッシュ大統領に陳情し、対策を迫ったが大統領の反応は鈍かった。当然だ。ブッシュと共和党へのニューヨーク最大の献金者ポール・シンガーははアメリカ最大のハゲタカファンドの経営者だから。
ハゲタカファンドが吸い取り、アメリカの現政権を支えているのは本来は最貧国の国民の教育や医療や社会保障に使われるべきお金だ。いくらアフリカ諸国の債務削減をしても、援助金の約半分がハゲタカに吸い取られてしまうのだ。もちろん、日本の援助も(その大半は私たちの郵貯や汗と涙の税金から出ている)。こんなことはアメリカの主要メディアはどこも報じない。もちろん日本のメディアも。
みんな、アメリカの金持ちの掌の上で踊ってるだけじゃん。チベット問題にしたって、アメリカやフランスがなんでこんなに騒ぐのかいぶかしく思っていたけど、要するに政治家と結託した大資本の思惑が背後にあるんだろう。「マスコミに載らない海外記事」より。反中の人はアメリカに毟られるのは一向にかまわないのか?うかうかしていると、政治的に利用されるだけ利用されて、ふと気がついたらみんな極貧状態ってことにもなりかねない。きっと中国か、アメリカかという二者択一ではないんだ。グローバリゼーションの中でいかに食い物にされないで生き残るかという問題なんだ。
って、これ、全部「神保・宮台マル激トーク・オン・デマンド2 アメリカン・ディストピア」に書いてあったし。
このような、主要メディアが伝えないような情報を取り上げる自由な草の根のメディアがいかに重要か、「論座」6月号の新連載「デモクラシー通信 ①G8への課題―極貧国の債務救済にたかるハゲタカファンド」中野真紀子を読んで愕然として悟った。以下のような内容だ。(抜粋)
2005年、G8(主要国首脳会議)は最貧国の債務を合計550億ドル(約6兆円)削減する合意を交わした。アフリカ14カ国を含む貧困途上国18カ国への債務が全額削減、その他20カ国については条件付きで削減が検討されることになった。
しかし、「ジュビリー・サウス」という市民団体は債務削減のための諸条件が債務国にさらなる構造調整を要求し、結果的に先進国経済への隷属を永続化させるとして「無条件での全面的な債務帳消し」を求める声明を出した。そもそもこうした重債務に正当性はあるのか?
「エコノミック・ヒットマン」で開発援助の裏側を暴き全米ベストセラーになったジョン・パーキンス(国際経済コンサルタント企業の元主任エコノミスト)は、アメリカ帝国がいかに貧困国を欺いて富を巻き上げてきたかを語る。
「まずは、国際企業が欲しがる資源を持つ第三世界の国に狙いをつけ、世界銀行や関連組織から巨額の融資を受けさせます。金を受け取るのはその国ではなく、インフラを建設する米企業です。電力網や工業団地やハイウエーなどは富裕層にはありがたい投資ですが、貧民には縁がありません。電力は使えず、工業団地で働くスキルもないのですから。でも、彼らと国全体が、莫大な借金を負うのです。そんな巨額の債務を、国は返済できません。やがてヒットマンが戻ってきて、指導者たちにささやくのです、『金が返せないなら、お前の肉1ポンドで、支払ってもらおう』と」(パーキンス)
世界銀行の融資を受ければ飛躍的な経済成長が可能になるとだまし、意図的に返済不能な巨額の借入をさせる。しかし、とうてい返済できず、世銀の指導により社会福祉や民生への支出が大幅に切り詰められ、天然資源が収奪される。つまり、エコノミック・ヒットマンは、グローバリゼーションの原動力となってきた合衆国の企業利益中心の政治(コーポレートクラシー)の世界支配戦略を、経済面で推進する役割を担うわけだ。
なーるほど、資源豊かな国ほど貧乏になり、開発がまったくその国の役にたってないというのはよくある話だ。しかも、もっとひどい収奪が起こっているというのだ。この貧困国の債務免除を食い物にするハゲタカファンドがあるっていうのだ。BBCの「ニュースナイト」で、このハゲタカファンドのやり口が暴露された。
米国人が所有するハガタカ企業ドニゴール・インターナショナルは、300万ドル強で買い叩いたザンビア債権――元の融資額1500万ドルが買収時には額面3千万ドルの債務に膨れ上がっていた――をもとに、元金と利子、それに手数料を合わせた額と称して5500万ドルもの返済を求め、ザンビア政府を訴えた。おまけに政治家に利益を還元し、それが問題の解決を遅らせている。というのは、ドニゴール社がザンビアの債権を300万ドルで買い叩いたわずか数日後に、ザンビア政府は1500万ドルの支払いに同意したのだが、これは当時のチルバ大統領が、慈善団体への寄付を装った巨額の賄賂をドニゴールから受け取っていたためだと言われているのだ。
この「ニュースナイト」の内容が「デモクラシー・ナウ!」で放送されたため、それを聞いた下院議員二人がブッシュ大統領に陳情し、対策を迫ったが大統領の反応は鈍かった。当然だ。ブッシュと共和党へのニューヨーク最大の献金者ポール・シンガーははアメリカ最大のハゲタカファンドの経営者だから。
ハゲタカファンドが吸い取り、アメリカの現政権を支えているのは本来は最貧国の国民の教育や医療や社会保障に使われるべきお金だ。いくらアフリカ諸国の債務削減をしても、援助金の約半分がハゲタカに吸い取られてしまうのだ。もちろん、日本の援助も(その大半は私たちの郵貯や汗と涙の税金から出ている)。こんなことはアメリカの主要メディアはどこも報じない。もちろん日本のメディアも。
国際通貨基金(IMF)と世銀の調査では、07年中に債務帳消しの恩恵を受けた24カ国のうち11カ国が、「ハゲタカファンド」の餌食になったとされている。昨年、ドイツで行われたハイリゲンダム・サミットでは、ハゲタカファンドの問題が取り上げられたものの、有効な対策は何もとられず、今年の北海道・洞爺湖サミットに課題を残している。
みんな、アメリカの金持ちの掌の上で踊ってるだけじゃん。チベット問題にしたって、アメリカやフランスがなんでこんなに騒ぐのかいぶかしく思っていたけど、要するに政治家と結託した大資本の思惑が背後にあるんだろう。「マスコミに載らない海外記事」より。反中の人はアメリカに毟られるのは一向にかまわないのか?うかうかしていると、政治的に利用されるだけ利用されて、ふと気がついたらみんな極貧状態ってことにもなりかねない。きっと中国か、アメリカかという二者択一ではないんだ。グローバリゼーションの中でいかに食い物にされないで生き残るかという問題なんだ。
って、これ、全部「神保・宮台マル激トーク・オン・デマンド2 アメリカン・ディストピア」に書いてあったし。