読書と追憶

主に読んだ本の備忘録です。

今朝笑った広告

2008-11-29 22:39:01 | 新聞
 今朝新聞を読んでいると、雑誌の広告に「オバマ・リスク」という見出しがでかでかと載っていた。
  オバマ守護霊にインタビュー!
 「私は日本を捨て、中国を選ぶ」


 ふーん、オバマさんの守護霊って誰だっけ?首席補佐官に就任予定のエマニュエル下院議員?と思いながらふと下を見ると「The Liberty 幸福の科学出版」とある。なんだ守護霊って、ものの例えじゃなかったのか。

 アメリカの「CHANGE」は繁栄か、混乱か?という特集らしい。

 ○「経済危機の克服にいいアイディアはない」
 ○「北朝鮮の日本への攻撃にアメリカは責任なし」
 ○「アメリカはどの国も攻撃しないと約束する」

 日本は専守防衛空母10隻体制を
 ○「台湾併合」なら沖縄は中国の手に!
 ○日本は独立国として存続できるのか!?


 アメリカの次期大統領の守護霊とお話できるなんてすごいですね。でも、実際のオバマさんは全然しゃべってないことばかりだけど、内容がそっくり2ちゃんねるあたりの中国脅威論者の極論みたいだ。この過剰な恐怖心はなんだろう。
 バックナンバーをさっと見てみると、ある種の政治傾向があるなあ。
 麻生さん支持みたいだ
麻生首相の過去世は“神算鬼謀の猛将”真田昌幸 天下分け目の総選挙で“独眼竜・小沢軍”を迎え撃つだってさ。
移民受け入れには賛成?それで中国脅威論?
「教育再生」で義家弘介?安倍政権並み・・・
「格差で騒ぐな」いじめや教育の荒廃を日教組のせいにする単純思考・・・
 うっへー、自民党タカ派的論理に宗教色を加えるとこうなるのか。それで「カルマ」だの「過去生」だのって正当化するんだからたまったもんじゃない!

大川隆法「宗教には人を根本的に変える力がある」
 先日の森達也氏も言っていたが、オウム真理教を見てもわかるように宗教には負の面があって、人を洗脳したり排除したり殺したり戦争を引き起こしたりする力もあるのだ。こんな右翼集団まがいの宗教団体だったら創価学会の方がましだ!


 その隣の雑誌広告は「STORY」1月号。「40代、もう一度女をがんばろうよ!」
「時には、『買わない知性』もある私
「妖精メークと妖怪メーク、(決め手は光と影の簡単メークテクでした)パーティー顔のボーダーライン」
「幸せになるSEX白書」

「買わない知性」って森永卓郎さんの言葉らしい。「妖精メーク」はともかく、「妖怪メーク」ってのを見てみたい。いやー、みんながんばって生きているんですね。私だって「買わない知性」くらいはあるから、こんな雑誌は買わない。


 先日10数年前の新聞紙が出てきたんだけど、一見してその地味さに驚いた。新刊本の広告だって、「俳句歳時記」とかナントカ法令集とかジジ臭い本ばかりなのだ。記事の中身だって愛想も素っ気もない。よく、昔のNHKニュースのシーンが出てきたときにアナウンサーの棒読み調に驚くことがあるが、あんな感じなのだ。きっとその頃はまだ週刊誌の広告だって「幸せになるSEX」なんて特集名を新聞に載せたら「なんてお下品な!」と苦情の電話が殺到していたのだろうと思う。そういうお堅い時代からいつの間にか「ニュースがわからん」とか「ののちゃんの自由研究」みたいな私でもわかるやわらかーい新聞になってきて、なのに購読数も広告収入も減っていくってのがよくわからんなあ。

 ひとつ言えるのは、見出しでダジャレを連発して遊んでいた時期があって、だれがやっていたのか知らないが、ああいうふざけ方はいやらしいと思われる。それから私などを典型的な読者と想定しているとものすごく偏ってくると思うな。私は昔から「下げマン」なのだ。

 政治が迷走すれば新聞も迷走。このところ新聞に過去を振り返るような特集が多いのは変化にどう対応すればよいのか考えあぐねているのだろうと思う。私は最近メディアに失望してしまったので、新聞が斜陽だろうがなくなろうが知ったこっちゃないが、最後の日まで切り抜きをするつもりだ。ターニングポイントを知るために。
 

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