ぶろぐ猫の目

笑う門には福来る・・
実験中

「下町ロケット」これもお勧め!!

2013-09-10 05:32:39 | 読んだ本の紹介
下町ロケット
クリエーター情報なし
小学館





27日予定されていた日本のロケット「イプシロン」の打ち上げが
中止されました。

うーん残念。

でもね、打ち上げ前でよかったですね

エンジンも機体も無事なので、14日に再度打ち上げに挑戦できるのだ


それで思い出したのですが

今、絶好調の「半沢直樹」
俺たちバブル入行組のドラマ化ですね
池井戸潤さんの小説です。

彼の小説

「下町ロケット」!

彼の小説は、当りはずれがあるのですが
これは、大当たりですよw


冒頭、種子島でのロケット発射実験の場面からはじまります。
カウントダウンのシーン
宇宙科学開発機構の研究員佃航平が見守る中、水素エンジン「セイレーン」に着火

いきなり手に汗にぎります
結果は・・・
順調に見えた矢先、計器類が異常値をたたき出します!
危険を察知した責任者は、セイレーンの爆破を命じ
セイレーンは海の藻屑と消えます


数年後、航平は実験の失敗の結果、親父の中小企業佃製作所を継ぎます。
 社長についた航平は研究開発に力を入れ、基盤を整えてきました。

しかし、突然、大口取引先京浜マシナリーの内製化方針に伴って、契約を切られてしまい
更に、競合会社であるナカジマ工業が特許侵害で損害賠償額90億円を求めるなど
佃工業は、大ピンチを迎えるのです。

”マネシマ”工業とも揶揄されるナカジマ工業は、そうやって中小企業を特許訴訟で訴え
体力の尽きたところで乗っ取るという、手法を取る最低な企業だったのです。
その魔の手にかかってしまった佃工業・・

主力の白水銀行も救いの手を差し伸べるでもなく、追い込みをかけます。
火事の船から逃げ出すねずみのように、逆境の企業には手のひらを返す銀行・・むかつきます。

池井戸潤の真骨頂ですね。むかつくように書いてくれますわw

このままでは、ナカジマ工業に乗っ取られる。悩む航平。
すると思わぬところから救いの手が・・

別れた妻、沙耶が知財専門の弁護士神谷を紹介してくれます。

ナカジマ工業や、相手側弁護士の戦略を見抜く神谷は、対抗の戦略を練ります。
救世主神谷は、佃工業の特許をすべて見直し、再特許を取得します。
そして、逆に相手側特許の不備をついて、逆にナカジマ工業を訴えるのです。

そして、大逆転!ナカジマ工業から60億円という賠償額をとりつけるのです。

手の平を返した白水銀行が擦り寄ってきますが
「苦しいときに裏切った銀行など信用できるか!」と取引を打ち切りますw
胸のすく一瞬です。

これがあるから「半沢直樹」も受けるんでしょうねw


さて、ここで話は一転します
神谷弁護士のおかげで特許の再取得をしたことにより
思わぬ波紋が生まれるのです

ナカジマとの裁判が係争中の話です


天下の帝国重工(まあ三菱重工がモデルでしょうね)では、宇宙航空分野のテコ入れを掲げた社長藤間の肝いりで「スターダスト計画」と名付けたロケット打ち上げ計画が進んでいました。

ところが、水素エンジンのキーテクノロジーであるバルブの特許が佃製作所によって先に取得されてしまっていたのです。

宇宙航空部部長財前は、佃製作所から特許を買い取ることを計画しました。
天下の帝国重工が、お前等中小企業の特許を買ってやるんだぞという上から目線で
佃に迫ります。

佃はまだナカジマと係争中で金がほしくてほしくてたまらないのです。
その金が無いと、1年ももたないのです。
のどから手が出るくらいほしい契約なのですが・・
血のにじむような努力で取った特許をそんな簡単に金で売っていいのか?
航平は悩みます
そんなおり、ナカジマとの係争にけりが付き金を得るのです

金ができた航平は、元妻からの意見もあって特許を売るのではなく
帝国のロケット計画に納入業者として参画することを目指すのです
 

一方「スターダスト計画」遅延の許されない帝国重工では、
資金繰りに心配のなくなった佃製作所の現状をみて
金で釣るような特許の取得はあきらめました。

なんとか特許使用料で契約を結ぼうとします。
帝国は社長方針で自前での部品供給にこだわっているのです。

オール自社にこだわる財前と部品供給にこだわる航平の間は平行線です。

しかし、思わぬ伏兵が・・
佃工業の若手たちは、金にならない研究開発に金をつぎ込む社長方針を良く思っていませんでした
それに今回の話が火をつけるのでした。

帝国と特許契約をすれば簡単にお金が入り、給料も増え生活も安定すると
なぜ社長は、部品供給にこだわるのか?
若手が航平を攻め立てます。


航平は、安易に金を得るのではなく、部品供給にこだわることが、
長い目で見た佃工業の発展に繋がると信じているのです。


特許の使用料と部品の供給・・・
互いの主張は平行線ですが・・

航平が言います
「いちどうちの会社を見てくれ」と

財前は、そんな当りまえのことをせず交渉していた自分を恥じます
そして佃工業をおとずれ、その内容に目を見張るのです

中小企業と侮っていた佃工業とは、すばらしいプライドと実力を持った企業だったのです

それに気付いた財前の心に変化が生まれます・・

しかし、帝国工業には魑魅魍魎が渦巻いているのだ

はたして!!

続きは読んでねw




池井戸潤さんの作品は、まるで水戸黄門のドラマをみているようです
虐げられいじめられなんでこんな目にあうの・・っていうところから
ラスト、胸のすく大逆転!
この陰嚢、いやこの印籠が目に入らぬか!と大逆転!!
これがいいんですよねw

この「下町ロケット」もラストには大きな感動が待ってますぞ
是非読んでください
コメント (2)
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