小田急新型ロマンスカーはMSE
小田急電鉄は20日、東京地下鉄(東京メトロ)千代田線乗り入れ用新型特急ロマンスカー「60000形」〝MSE″の製造を決定したと発表した。東京メトロ線内に乗り入れる座席指定制特急車両は初。竣工は2007年(平成19年)9月、営業運転開始は2008年春を予定している。製作費は約38億円。
東京メトロ乗り入れ用
20㍍ボギー車で併合、分割可能
07年9月竣工、08年春営業開始へ
MSEは車体長20㍍のボギー車で、6両固定編成(定員352人)2本、4両固定編成(同226人)1本を製造する。両編成の併合、分割運転が可能。愛称のMSEは「多彩な運行が可能な特急列車」を意味する〝Multi Supe-Express″から名付けている。
先頭車両のデザインは6両編成の小田原側、4両編成の新宿側が流線型。両編成を連結した際の中間先頭車(6両編成の新宿側、4両編成の小田原側)は、丸みを帯びた平妻型。ともに平屋構造で正面には地下鉄線仕様に対応し非常用出入り口を設ける。客室からの前面展望も考應する。
外部塗色は17世紀オランダの画家・フェルメールの絵画にならった〝フェルメール・ブルー″を基調に、ロマンスカーの伝統の「バーミリオン・オレンジ」の帯を配する。
車内は天井の高さを2・3㍍確保し、蛍光灯間接照明、電球色LED直接照明で落ち着きある空間を作り出す。バリアフリー施策として車いす対応型座席、車いすスペースを設けるほか、車いす、人工肛門、人工ぼうこう利用者(オストメイト)が安心して使える多目的トイレも設置する。
環境対策として、主電動機を全密閉式とし、各種機器類も低騒音型を採用。車体材料はアルミとし、軽量化で走行音、振動の低減を図る。
MSEは千代田線湯島から小田急線町田、相模大野方面へ平日夕方、夜間の帰宅に便利な時間帯に運転する予定。本数、停車駅などは未定。
同日の記者会見で大須賀頼彦小田急電鉄社長は「小田急の代名詞のロマンスカーが都心部で見られるようになるということは、小田急の知名度、グループ価値の向上にもつながる」、車体内外のデザインを担当した岡部憲明アーキテクチャーネットワーク代表の岡部憲明神戸芸術工科大学教授は「地下鉄線内には外気、海の青をイメージさせるようなさわやかな感覚を持ち込み、小田急線内では風景に溶け込むとともに風景を引き立てるデザインを目指した。車両全体が1つのオブジェとして表現力を持つようにした」と、それぞれ述べた。岡部氏は2005年3月に運転開始した50000形ロマンスカー・VSEのデザインも担当している。
小田急では、着席できる帰宅列車のニーズの高まりに応じて1999年7月から、18時以降に新宿を発車する特急を「ホームウェイ」として運転。東京メトロ千代田線方面からの帰宅者向け直通特急の運転開始については、2005年5月に両社間で合意している。
新型の小田急のロマンスカーが地下鉄に乗りれるなんて、とっても画期的なことね。しかも新型なんて、もう最高ね。今度のロマンスカーは障害者への配慮なども十分だし、騒音も抑えられ乗り心地もよさそう。今から楽しみですね。