鉄道車両アラカルト

今まで全国鉄道の旅をして、いろんな車輌を見ました。そんな車輌たちをまとめてみました。

JR九州 日向市駅舎が鉄道建築協会賞最高賞

2007年11月19日 | 鉄道技術

JR九州に最高賞
 鉄道建築協会賞

日向市駅舎で受賞

 2007年度(平成19年度)の「第52回鉄道建築協会賞」(作品部門)の授賞式が10月30日、東京都内で開かれ、JR九州の日豊線日向市駅舎が、最高賞に当たる国土交通省鉄道局長賞を受賞した。同社の同賞受賞は初めて。

 同協会は毎年、前年度に竣工した鉄道関連施設を対象に、デザイン性や技術向上に貢献したものを表彰。今回16件が受賞し、日向市駅はホーム上屋などに地元産の杉材を使った点や、新工法を採用したことが高く評価された。

 ほかの受賞件名は次の通り。

 停車場建築賞=東急東横線元住吉駅(東京急行電鉄)▽入選=東京駅日本橋口ビル「サピアタワー」(JR東日本)、仙台空港アクセス線仙台空港駅(鉄道・運輸機構)、友部橋上本屋新築工事(JR東日本)、北陸線長浜駅橋上化(JR西日本)、東海道線藤枝駅(JR東海)▽佳作=仙台空港アクセス線杜せきのした駅・美田園駅(鉄道・運輸機構)、ジェクサーフィットネス&スパ上野新設(JR東日本)、九重駅待合所(同)、駒込駅改良(同)、さくら夙川駅(JR西日本)、串木野駅(JR九州)▽推薦=紀勢線滝原駅コンパクト化(JR東海)、山陽線岡山駅橋上化(JR西日本)、渋谷駅南口本屋旅客便所改修(JR東日本)

仙台空港駅

地元仙台地区から二つの駅が入賞したのはとても嬉しいです。最近は斬新なデザインの駅舎が多い中、こうやって選ばれる事は大変名誉な事だと思います。これからもデザイン的にも機能的にも優れた駅舎が増える事を願います。


鉄道総研 ハイブリッド路面電車を開発

2007年11月07日 | 鉄道技術

架線とバッテリーのハイブリッド車
鉄道総研が独自に開発

路面電車などの活用に期待
来月下旬、営業線で走行試験

 鉄道線研は25日、東京都国分寺市の国立研究所で、独自に開発したハイブリッド車両を報道陣に公開した。架線、車両に搭載したバッテリーのいずれか、または双方から電力を供給するもので、実用化の際には新たな路面電車などとしての活用が期待される。今年9月に車両が完成して以降、研究所の構内で走行試験を実施し、各種性能を確認してきた。11月下旬には営業線での走行試験を予定している。

 開発は新エネルギー・産業技術総合開発機溝(NEDO)からの委託を受け、2005年度(平成17年度)から3ヵ年の計画で、4億円の年の計画で、4億円の補助金を活用して進めてきた。車両に搭載した大容量で高効率のリチウムイオン二次電池で走行するため架線が必要なく、都市景観に配慮した新しい路面電車としての実用化を見込んでる。
 パンタグラフからバッテリーに急速充電することで、継続的に走行が可能となる。国内の路面電車は営業路線が長い場合で10㌔弱、駅間隔は380㍍程度といい、2、3㌔間隔の駅で乗降時などに1分弱で充電すれば、営業運転できると想定している。

 加減速性能が高いのも特徴。一般の路面電車の加速度が毎秒時速2.0~2.5㌔、最新のものでも3.5㌔なのに対し、ハイブリッド車両は架線とバッテリーの双方からの電力供給で4.0㌔、バッテリーのみなら2.5㌔。スムーズに加速できるということは、自動車の走行に影響を与えない運行につながる。

 また電車の場合、ブレーキ時に発生する運動エネルギーは、架線に戻して周囲を走る電車が回生エネルギーとして利用するが、利用する電車がいないと失効してしまう。これに対し、搭載したバッテリーに戻して自ら再利用することができるため、エネルギー効率が高い。通常50~60%という路面電車の回生効率を70%に引き上げられると試算している。

 架線レスの路面電車としてだけでなく、電化区間と非電化区間を相互直通する地方鉄道での実用化も考えられ、研究所では開発した車両を架線とバッテリーのハイブリッド「Hybrid」、架線区間と無架線区間や軌道線と鉄道線を相直するという意味の「Interoperable」の頭文字を取り、高い加減速性能で元気に走ることからも「Hi-tram(ハイトラム)」と愛称を付けた。現時点の仕様で最高速度は軌道線で時速40㌔、鉄道線では70㌔。

 この1カ月間、研究所内にある600~700㍍の試験線で250㍍ごとにフル加速での発車・停車を繰り返して延べ30㌔走行、各種性能を確認した。充電時などにバッテリーの温度が上昇するのを抑えるのも重要な課題の1つで、複数のバッテリーをどう配置するか、冷却風をどう当てるかなどをチェックした。

 11月末には札幌で営業線を使った走行試験に入り、来年3月ごろまで主に、バッテリーや各種機器の寒さに対する耐久性を検証するとともに、従来車両との消費電力量を比較して省エネ効果を見極めていく。

最近はJR北海道が新しいハイブリッド車を開発中だったり、何かと話題の多いハイブリッドなんだけど、とうとう路面電車までって感じですね。元々都市でのクリーンな交通機関と言うのがウリだっただけに、ハイブリッドの導入も抵抗無く入れれるような気がします。それに路面電車が鉄道線に乗り入れるのも、乗換えなどの必要が無く、便利になりますよね。

 


東日本鉄道文化財団 鉄道博物館展示の全車両の搬入を完了

2007年07月24日 | 鉄道技術

東日本鉄道文化財団

全鉄道車両の搬入終了

10月14日開館予定
鉄道博物館に展示36両

 東日本鉄道文化財団は7月10日、10月14日に開館予定の鉄道博物館に展示する全鉄道車両36両の搬入を終えたと発表した。35両は館内の「歴史ゾーン」、1両は屋外に展示する。

 各地で保管されていた車両の最初の移送は、2005年(平成17年)1月29日深夜-同31日に実施した茨城交通那珂湊駅構内の機関区からJR東日本郡山総合車両センターへの「キハ11形」の搬入。同車は同センターで保全措置を受けた上で、今年6月4日に鉄道博物館に搬入された。

 ほかの車両も補修・修復作業を経て、今年3月以降続々と鉄道博物館入りし6月12日、蒸気機関車C51形、C57形、電気機関車ED75形、EF66形、貨車コキ50000形、レムフ10000形の搬入で完了した。

 各車両は今後、館内で展示に向けた工事が行われる。

鉄道博物館開館まであと3ヶ月を切りましたね。今からワクワクです。展示車両も豊富で、館内も充実した展示内容なんでしょうね。けど、これらの車両を運び込むのにはだいぶ大変だったようですね。でも、恒久的に残る貴重な交通遺産ですからその労苦に報いるだけの事はあると思いますね。


鉄道運輸機構 九州新幹線、熊本駅、新玉名駅のデザイン決定

2007年06月23日 | 鉄道技術

九州新幹線、熊本駅、新玉名駅のデザインが決定
鉄道・運輸機構

九州新幹線を建設している鉄道建設・運輸施設整備支援機構はこのほど、2011年春開業予定の熊本駅と新玉名(仮称)駅の駅舎デザインを発表した。

両駅は、「きらめく自然と豊かな歴史を未来につなげる“おもてなし”の駅」と言う、九州新幹線駅舎統一コンセプトの基に設計を進め、ユニバーサルデザインに配慮したすべての人にやさしい計画とし、あわせて九州の自然と地域の特性を取り入れた親しみのあるデザインとしている。
熊本駅のデザインコンセプトは、「悠久なる自然と風格が映える駅」。出入口には熊本の歴史をイメージする大きな門柱のような柱を設け、門柱にはさまれたガラスの壁は光を反射して水の流れのすがすがしさを表現した。

すべて高架駅で、ホーム(8両対応)は熊本2面4線、新玉名2面2線、エレベーターは各2基、エスカレーターは4基設置する。

両方の駅とも凝ったデザインって感じですね。「きらめく自然と豊かな歴史を未来につなげる“おもてなし”の駅」と言うのがイメージ的にどういう形なのかはちょっとわからないけど、無難なデザインだと思います。バリアフリーは、今はどの新駅も常識として進められてるようですね。

この駅のデザインについて広く意見を募ってるようです。詳しくはこちらをどうぞ。

http://www.pref.kumamoto.jp/sec_img/0076/200730151338068.pdf

http://www.pref.kumamoto.jp/sec_img/0076/200730151613043.pdf


鉄道・運輸機構 フリーゲージトレインを報道公開

2007年06月15日 | 鉄道技術

新型試験車を報道公開

鉄道・運輸機構 フリーゲージトレイン

 鉄道建設・運輸施設整備支援機構は27日、北九州市のJR九州小倉工場で、開発中の軌間可変電車(フリーゲージトレイン)の新型試験車両を報道公開した。

 鉄道・運輸機構は、1994年(平成6年)から同電車の開発に着手し、98年10月に最初の試験車両(3両編成)が完成。米国での高速走行試験や、国内ではJR日豊線、予讃線、山陽新幹線の一部区間を利用して速度向上、曲線通過試験を行い、在来線区間で時速130㌔、新幹線区間で同200㌔程度の走行性能を有していることを確認した。

 こうした成果を踏まえ、鉄道・運輸機構では試験のさらなる深度化を図るため、既存の1次車に改良を加えた2次車を新製。新幹線区間での時速270㌔走行、在来線区間の急曲線におけるスムーズな走行などの実現を目指す。新車両は3両編成、オール電動車(在来線区間交直両用)。車体はアルミニウム合金製。営業運転を意識し、中間車には座席も設けた。

 軌間可変装置は、1次車で2種類設けていた駆動方式をモーターで車軸を回す方式に統一。一方、ブレーキシステムは、ディスクブレーキ(1、2号車)と、モーター内にブレーキを持つばね間ブレーキ(3号車)の2種類を設け、双方の有用性を図る。

 高速性能を高めるため、先頭形状をより抵抗の少ない流線形にしたほか、各種機器の簡素化を図り車体を軽量化。1、2号車に新在兼用の低騒音パンタグラフを括載。空気ばねを利用した電子制御の車体傾斜装置を備える。新車両の開発費は1編成約30億円。

 今後は、同工場内で基本的な安全性を確認した後、8月までに日豊線で走行試験を開始する。新幹線区間の走行試験については時期、区間など未定。

スタイルは東北新幹線の車両に似てる感じがしますね。カラーリングはJR西日本って感じ。一体どんな試験に使われるかわかりませんけど、これを見れる機会ってそう多くないと思いますから、見れた方はラッキーですよね。


N700系搬出作業を報道公開

2007年04月04日 | 鉄道技術

JR東海・西日本 N700系量産車

搬出作業を報道公開

 JR東海とJR西日本は22、23両日、東海道・山陽新幹線に今年7月デビューするN700系車両の量産車搬出作業を、日本車輌製造豊川製作所(愛知県豊川市)、日立製作所笠戸事業所(山口県下松市)でそれぞれ報道公開した。公開されたのはいずれもJR東海が発注した編成の一部で、公開の後、それぞれ同社の浜松工場、大阪第一車両所に運ばれた。両新幹線の次世代車両はいよいよ、営業運転開始に向けて最終の準備に入った。

営業運転開始へ最終の準備

 22日に日本車輌製造で公開されたのはZ1編成の先頭車1両で、昨年12月に構体が組み上がった段階で公開された車両と同一。台車部分を除く機器類が取り付けられ、内装も終えた姿が披露された。公開された先頭車はこの後、クレーンを使ってトレーラーに積み込まれた。さらに23日未明、中間車1両とともに豊川製作所からJR東海浜松工場に移送された。

 N700系量産車の納入はこの編成が最初。浜松工場では、既に納入済みの14両を合わせて編成を組み、各種の調整を行った後、本線での試運転に入る。

 報道公開に立ち会ったJR東海新幹線鉄道事業本部車両部の田中守担当部長は「最新技術を取り入れ、速達性、快適性、省エネ性など、あらゆる分野で新幹線の歴史に新しいページを刻むような優れた車両に仕上がった。万全の準備を行い、7月のダイヤ改正に臨む」、またJR西日本鉄道本部車両部の平田治雄担当部長も「山陽新幹線内では最高時速300㌔運転ができるほか、快適性を兼ね備えた素晴らしい車両になった。利用客の皆さまには、必ず満足いただけると思う」と話した。

 日立製作所では23日にZ2編成の先頭車1両を船積みする作業が公開された。同編成16両を8両ずつに分け、輸送船で大阪港まで運び、さらに大阪第一車両所へ陸送する。

 7月1日のダイヤ改正には、JR東海分5編成、JR西日本分1編成の計6編成を投入し、3往復の東京-博多間直通「のぞみ」と1往復の東京-新大阪間「のぞみ」として使用する。2009年度(平成21年度)までの3年間では、JR東海42編成、JR西日本12編成の計54編成を投入する計画。

いよいよN700系がJRに納められるのね。今年7月からの営業運転らしいけど、ちょっと待ち遠しい感じね。しかし車両を運び出すのも大掛かりだね。54編成も運び出すのは大変だろうね。事故がないように安全に搬出して欲しいですね。


JR東海・JR西日本 車内テロップを改良

2006年12月12日 | 鉄道技術

車内の情報よりきめ細かく

東海道・山陽新幹線

JR東海・JR西日本
既存車設備を改良

 JR東海とJR西日本は6日、東海道・山陽新幹線の車内で、よりきめ細かな情報を提供できるよう、車内テロップの改良を実施すると発表した。列車の遅れなどを知らせる「緊急情報」の情報量を増やすとともに、区間別や上下線別に情報を表示できるようにする。N700系車両が来年夏にデビューするのに合わせ、既存車両すべての車内テロップを改良することにしている。

「緊急情報」文字量を倍に区間別、上下線別に表示

 両新幹線の既存車両では現在、車内テロップの「緊急情報」で一度に流せる情報量は64文字以内に限られているが、これを2倍の128文字までに増やす。

 また、現行では東海道区間と山陽区間に分けてしか表示できないのを、区間別、上下線別に表示できるようにする。区間別では、東京-新横浜、新横浜-静岡、静岡-名古屋、名古屋-新大阪、新大阪-岡山、岡山-広島、広島-博多の7区間に細分化し、緊急時などにはそれぞれ別の情報を表示する。

 例えば、名古屋地区の在来線でダイヤが乱れた場合は、東京-名古屋間を走っている下り列車と新大阪-名古屋間を走っている上り列車だけでその情報を表示。現行に比べ、より詳しく、タイムリーな情報が提供できるようになる。

新幹線に乗っていて、特に天候なんか悪いとき、在来線のダイヤが正常なのかちょっと不安になるときってありますよね。そういうときに車掌さん聞くのもなんかめんどいし、車内のテロップでタイムリーに教えてもらえればとっても助かると思います。今後は在来の特急なんかにも装備されるといいですね。


土木遺産 関門トンネルを認定

2006年11月30日 | 鉄道技術

06年度土木学会選奨土木遺産

 関門トンネルを認定

 本州と九州を結ぶJR山陽線下関-門司間の関門トンネルが、2006年度(平成18年度)土木学会選奨土木遺産に認定された。

 この認定制度は、土木遺産の顕彰を通じて歴史的土木構造物の保存に寄与することを目的に、2000年度に制定。明治から昭和20年までに建設された構造物を対象に、昨年度までに89件が認定され、今回新たに25件が追加された。鉄道関連の構造物では、2004年度の梅小路機関車庫(京都市)などに次いで9件目となる。

 同トンネルは、世界初の海底トンネルとして、1942年(昭和17年)11月開通。延長約3・6㌔(うち海底部約1・1㌔)。日本で初めてシールド工法を本格導入したほか、潜函、圧気工法など当時の最新技術を駆使し、約6年の工期をかけて完成した。

 同トンネルを所有するJR九州は、「大変名誉なことであり、トンネルを築いた先輩方の卓越した技術力をあらためて誇りに思う」(鉄道事業本部施設部)と話している。

関門トンネルって戦前に完成したんだね。当時の技術から言えば、受賞は当然のことだよね。世界初の海底トンネル。しかも戦中の開通。軍事的な意味合いもあったでしょうけど、日本の土木技術のレベルの高さを感じました。


JR東日本 JR東海 新幹線の脱線防止策発表

2006年11月04日 | 鉄道技術

JR2社が脱線防止策

JR東日本とJR東海

 JR東日本は20日、新潟県中越地震後、新幹線の脱線防止対策の一環として独自開発したL型車両ガイドなどの今後の施工計画と、着手中の高架橋耐震補強工事などの進捗状況をまとめた。

 それによると、新幹線車両が脱線してもレールから横方向に大きく逸脱することを防止するL型車両ガイドは、来年1月から2008年度(平成20年度)上期までに、また地震時の送電停止を早期に感知して、列車非常ブレーキ動作を現行より1秒短縮する検知装置は、今年11月から2008年度末までに全車両(132編成)で設置する。

 脱線時に車軸・台車部材が接着絶縁継目部に当たる時の衝撃を低減させる破断防止策は、2006年度末から2009年度以降にかけて管内の1716カ所で施工する。

 投資総額は約79億円を見込んでいる。

 レール転倒防止装置の開発では、試作品による強度確認試験などを実施。同社によると、「シミュレーションモデルによる解析結果から、装置の形状をほぼ確定することができた」としている。
 着手中の大規模地震対策では、2007年度末までに新幹線ラーメン高架橋(1万8500本)の耐震補強工事を行う計画で、今年9月末時点で約1万7600本が施工済み。高架橋柱の中間部拘束個所(91本)に対する耐震補強工事は16本で施工しており、2006年度末までに完了させる。

活断層と交差する新幹線トンネル(2トンネル)での工事は2005年度末までに終了している。

 新幹線早期地震検知システムの改良のうち、地震規模などの推定方式の変更は今年9月末までに完了。地震規模に合わせた範囲の送電停止機能の追加については、今月末まで、沿線地震計の増設(28カ所)は2006年度末までに終える。

    ◇
 JR東海は20日、新幹線の脱線対策として、「脱線防止ガード」の本線敷設試験と「逸脱防止ストツパ」の車両設置試験を近く開始すると発表した。いずれもこれまで、同社の小牧研究施設や車両所構内などで検証試験を実施していた。

 脱線防止ガードを設置するのは東海道新幹線の3カ所(いずれも下り線)で、延長約35㍍の直線区間。列車の速度が低い名古屋市中川区内と愛知県清須市内にまず敷設し、次に速度の高い静岡県焼津市内にも敷設。保線作業への影響や施工性などを検討する。

 逸脱防止ストッパは、突起が付いた金具。台車中央部にある1本リンクの受け部に取り付け、万一脱線した場合にもこの金具の突起部がレール内側に接触し、車両が軌道上から大きく外れるのを防ぐことができる。金具の大きさは高さ約30㌢、横幅約25㌢。突起部だけでは高さ約10㌢、横幅約6・5㌢、前後方向の奥行き約6㌢で、通常時には突起部の下端部はレール面から16・8㌢の高さにある。

 まず次世代車両として現在試運転中のN700系車両の1台車に取り付け、台車各部に異常な振動が発生しないかなどを確認。その後、700系車両1編成(営業列車)の2台車に設置し、長期間の走行にも問題がないかを確認することにしている。

乗客の安全を守るのは鉄道会社の使命。新幹線を持つ両者がこういう取り組みをしている事は評価できるよね。JR西日本も何か対策してるようですね。神戸の震災からだいぶ期間が経ったとは言え地震大国の日本。どこで地震が起きても不思議ないですからね。ただこの記事ではJR西日本があがってないので、利用者に不安を与えないためにも、早期の発表をしてもらいたいですね。


鉄道総研 燃料電池車、報道陣に初公開

2006年10月11日 | 鉄道技術

燃料電池車が試験走行

600m区間を最高時速32キロ

 鉄道総研は9月29日、東京都国分寺市の国立研究所で燃料電池車両の試験走行を報道陣に公開した。今年4月下旬から研究所内の試験線で本格的な走行試験を行っていたが、公開したのはこの日が初めて。約20人を乗せ、600㍍の区間を最高時速32㌔で走行した。

実用化視野にハイブリッド化検討も

 燃料電池車両の開発は2001年度(平成13年度)から始まった。それ以前にも燃料電池を鉄道車両に利用できないかという検討が行われていたが、同年度から国土交通省の補助金とJRからの負担金による予算を付けた研究開発テーマになった。2003年度までの3ヵ年は基礎的な研究期間の「フェーズ1」と位置付け、30㌔ワット級の燃料電池システムを試作して台車のみによる駆動試験を実施した。

 その後、燃料電池自体の開発も進むと判断、2004年度から2006年度のフェーズ2では実際の鉄道車両への適用を想定したシステムの試作を計画。100㌔ワット級のシステムを作ることができ、試験車両に搭載して今年4月26日から試験走行に入った。

 車両はJRの通勤車両をベースに製作。高圧水素タンクと燃料電池システムなどを搭載し、2つの台車のうちの1つを駆動させるもので、これまでの走行試験では最大出力約90㌔ワット、650㍍の試験線で最高時速40㌔を記録している。

 燃料電池を鉄道車両に応用している例としてカナダで鉱山用機関車の試作車両があるというが、「営業用の旅客車両を想定した試験車両での走行は初めてではないか」(山本貴光鉄道総研車両制御技術研究部動力システム主任研究員)という。
 2007年度から2008年度までのフェーズ3では実用化を視野に入れ、試験車両と燃料電池システムをさらに深度化していく考え。車両を増やすことや、回生ブレーキを活用するためブレーキ時に発生するエネルギーを蓄積するシステムを新たに開発し、燃料電池システムとのハイブリッド化を検討していく。

 ハイブリッド化では両システムの出力分担などが課題。さらに実用レベルでは最大300㌔ワット級規模の出力が必要になるが、規模の大小は燃料電池自体の開発の進捗に伴うため、現在は主に自動車向けが盛んな開発の動きが、今回の試験走行を機に鉄道分野にも向けられるのを期待したいところ。山本主任研究員は「自動車は(道路などの)インフラまでメーカーが整備しないが、鉄道は1つの事業者が車両からインフラまですべてを管理する。(燃料電池システムを)導入しやすい環境にあるのでは」と話す。

 鉄道事業者では排ガスなどの問題を解消できる燃料電池車両を、主に非電化区間を走るディーゼルカーに置き換わるものとしてみている。

 山本主任研究員は、「これまでの研究開発が1つの形になり節目といえるが、電車と同等のコストで実用化できれば、架線レスでメンテナンスフリーの鉄道システムなど、燃料電池が採用される機会はもっと多くなるのでは」とし、今後の研究開発に力を入れていくという。

実用化になれば地球に優しく、将来的にはコストも抑えれる夢の電車だよね。でも、まだまだ開発に期間が掛かるみたいね。これからもいろんな諸問題を克服してはたく実用化のめどが立てばいいですね。