鹿とお散歩 奈良大和路

大好きな鹿・奈良公園・大和路を気ままに歩いた記録です

地下の正倉院

2014-10-31 21:57:45 | 美術館
正倉院展を鑑賞した後は、平城宮跡資料館に行きます
お目当ては、復元された宝物のレプリカ

まず・・・
役人の執務室
小学校の机のようですね。
今と違って、きっとシンプルな執務室だった事でしょう。



そして・・・
鳥毛立女屏風



聖武天皇が使用されたベッド
私達がイメージする聖武天皇は正装されたお姿。
聖武天皇もプライベートはあったわけですから、
どのような服装でくつろいでおられたのか?
色々想像してしまいます。



これ!ですね



白瑠璃の瓶



瑠璃の杯と白瑠璃の椀





奈良時代は現代のように机と椅子。
カーペットにベッド
という生活だった事がわかりますね。


地下の正倉院も毎年の楽しみ。
木簡の展示や保存方法などが展示されてます



奈良時代も犬を登録していたのでしょうか?


正倉院展のポスター

2014-10-29 08:28:07 | 美術館
奈良国立博物館の地下回廊で過去の正倉院展のポスターが展示されています





第2回開催のポスター
記念すべき1回目は戦後の物資不足の為制作されなかったそうです。



昭和37年のポスター
観覧料大人・50円 子供20円

今でも、他の美術展に比べると観覧料は安いので
当時の物価でもこの値段は適切なのでしょうね。

梅田死シネマ前から近鉄直通バス
この時代にはこんなバスもあったのですね!



手描きの原画だった時代や、同じ宝物でも写真や印刷技術の向上で印象が違ったり、と
興味深い展示でした。
是非、毎年企画してほしいですね!
できれば、2回目から、ずらり、と並べて欲しいものです。


展示期間は、11月30日まで。

第66回正倉院展

2014-10-27 19:55:56 | 美術館
奈良国立博物館で開催中の正倉院展へ。
23日には皇太子殿下がご観覧されたとの事で、号外が出ていました



25日(土)の夕方4時半頃に会場入り。
入場待ちはほぼ無いのですが、場内はそれなりに混雑してました。



今回のメイン「鳥毛立女屏風」の前には幾重にも人垣ができていて、最前列で見るまで
20分くらい掛りました

頬や唇を赤くして眉を描く・・・
お化粧の基本は現代とあまり変わらないのですね。(程度の差はありますが)



衲御礼履(のうのごらいり)
聖武天皇が大仏開眼の時に履いたと伝わってます
スェードを赤く染めて、真珠、琥珀、水晶、ガラスで装飾されていて、とてもおしゃれ。



金銀平脱皮箱(きんぎんへいだつのかわばこ)
平脱とは、皮に漆を塗り、その上に金と銀の装飾を貼る技法の事です
疑問なのは・・・皮と漆が乾燥してそれぞれ収縮するような気がします
金や銀の薄板は縮まないはず。なんで剥離しないのでしょう??
本当に不思議です。



この残欠、犬の狆かもしれないそうです。
犬と人との関係は今の時代と同じだったのかもしれませんね。



雑玉幡 残欠(ざつぎょくのばん ざんけつ)
ガラスのビーズで編んだ華籠
配色が見事ですね



白瑠璃瓶(はくるりのへい)
気泡が無数に有り、中でも底には大きな気泡があるのです
イラン、バクダッド周辺で制作されたと考えられていますが、その当時の空気が
閉じ込められているなんて!ロマンを感じます
遠く、奈良までどんな旅をしてきたのでしょう??
現代のように優れた梱包材など無かった時代。
ここに存在するのが奇跡です。
実物は薄い緑色でした



密陀彩絵箱(みつださいえのはこ)
正倉院宝物には美しい箱が多く残されています
大切な物を収納する為の物ですが、現代でも箱を美しく飾る装飾技法(カルトナージュ)が
女性の間で流行しています。
私も美しいお菓子の箱を捨てられずに持っています。
箱を愛する想いは同じかな?



東大寺封戸処分勅書 
藤原仲麻呂直筆
右肩上がりで整った筆跡、几帳面だったのでしょうか?



今年の展示は、地味かな?と思いながら鑑賞しましたが、全く違いました。
白瑠璃瓶や雑玉幡の色は写真とは比べ物にならない程美しく、色があまり残ってない、と
感じた鳥毛立女屏風に描かれている生き生きとした表情。
やはり本物は違いますね、当たり前だけど・・・



(宝物の写真は図録を写しました)

正倉院展に行く予定をされてる方は
平日の午後3~4時以降か、日曜日も夕方は快適に鑑賞できると思います
ひたすら並んで入場しても、会場は大混雑で、宝物を近くで見られない事が多いのです
是非、混雑を避けてご鑑賞ください


高千穂・夜神楽

2014-10-26 21:03:27 | 美術館
秋の奈良は行きたい場所が多くて迷います
25日は朝から、興福寺
昼食後に県立美術館、夕方正倉院展という
とても内容の濃い一日でした。

県立美術館で開催中の「大古事記展
高千穂の夜神楽を見物できました

高千穂町二上(ふたがみ)神社神楽保存会による神楽の講演です



場所は美術館前庭と県文化会館 1時と4時の二回公演
四隅に竹と榊を建て、注連縄で結界された舞台が設えています
観客、何人いたのでしょう・・・?
大勢の人人人・・・
翌日の新聞には2回の公演に千人とありました。

高千穂町役場の方の挨拶と説明があり、「高千穂に行った事のある方?」の質問に
驚くことに3~4割くらいの方が手を挙げました!
古事記が好きで神楽を見物に来ているわけなので、高い割合なのか?
これで普通なのか??
よくわかりませんが驚きました。
ちなみに、私は、行った事は無くて、いつか行きたいと願ってます

私、神楽が大好きなので、始まるまでワクワク♪


あれは、天岩戸???
天岩戸を題材にした4曲が舞われます



1番 彦舞(猿田彦大神)



2番 手力男神(たぢからお)



3番 天鈿女命(あめのうずめ)
    男性が舞っているのが解っていても可愛らしいウズメでした!



4番 戸取(手力男神)







岩戸が取り払われ、天照大御神が姿を現されました




夜神楽ですから、本来は夕方6時から舞の奉納が始まるそうです
こんなに明るい昼間に見る物では無いのですけど、
解り易く、リズミカルで素朴な舞とお囃子がとても印象に残りました

大古事記展は神楽の影響なのか、混雑してきたので、日を改める事にしました。


11月23日は島根の神楽の講演があります!
演目は、何かしら?ヤマタノオロチを期待してます。

日本の神話を通してこうした地域交流があるのはとても嬉しいです。

春日大社・重森三玲の庭を見学

2014-10-23 09:36:33 | 春日大社
貴賓館には明治を代表する作庭家・重森三玲設計の庭があります

重森三玲は春日大社から作庭の依頼を受けて、磐座や磐境などの古代信仰を背景にして
石組みを中心する庭園設計を行い、他に例のなかった神道思想に基づく神社庭園を目指して作庭しました
まさしく春日の世界を庭で表現された訳です

建物東側の「三方正面七五三磐境(いわさか)の庭」
正面(建物西側の縁側より)



南の縁側より



北の縁側より



白砂と苔の境目
3:7の割合になっているそうです



貴賓館の北側には、「稲妻形遣水(やりみず)の庭」があります








モルタル洗い出し工法
日本庭園にモルタルを使った最初の作だと言われているそうです
苔の色を際立たせるために使われたと考えられるとか。





京都・東福寺 方丈庭園庭に行きたくなりました。