フライトシミュレーターの世界

経済アナリスト藤原直哉の、趣味のフライトシミュレーターのページです。主にX-Plane、PSXを飛ばしています。

X-Plane.orgの人気の無償ダウンロード

2016-01-10 19:12:18 | 日記

X-Planeにもたくさんの無償ダウンロードがあります。

有償、無償の機体の塗り分けを変えたいとき、こちらがよいでしょう。塗り分けの人気の高いものから順に並んでいます。すべての機種が入っていますが、デフォルトのB747-400や有償の757/777がたくさんあります。有償の757/777には商品のなかにいくつかの塗り分けが入っていますが、結構まちがいが多く、詳しい人が無償版で丁寧に作り直しています。日本の航空会社のものもあります。

またX-Plane10の無償の機体で人気が高いのはこちらです。さまざまな機種があります。ランキングの最初にはPINNEDとしてスポンサーらしきところが作った機体が並んでますが、そのあとは人気の高いのが並んでいます。

人気の無償シナリーはこちらです。日本のシナリーはあまりありませんが。

そしてユーティリティーがこちらです。

(おわり)

 

 

 


X-Plane10の本格的計器飛行プラグイン

2016-01-10 13:34:15 | 日記

X-Plane10にデフォルトでついているATCははなはだ使いにくく、またかつてHelicharly's ATCという名前で出ていた計器飛行のプラグインがX-Plane10の新しいバージョンに対応しなくなって、とても寂しい状況になっていました。

そうしたらHelicharly's ATCを大幅にバージョンアップした形で、124thATCとして新しいプラグインが登場しました。無料で64ビット版のみです。航空管制(ATC)を行うプラグインですが計器飛行(IFR)のみ扱っていて、デフォルトのATCのようにSID、STARを理解しないということもなく、大変ダイナミックに飛行機を誘導してくれるすぐれものです。さらに同プラグインはAI機の誘導も同時にやってくれていて、空港や航路の飛行機のフローのなかでの計器飛行が楽しめるようです。

現在はアルファーバージョン2ですが、どんどん進化を続けているので今後がとても楽しみです。

インストールですが、最初のページにあるDOWNLOADからZIPファイルをダウンロードします。ZIPファイルはこのようになっていますから、最初のディレクトリーである2.0-a20の下にある124thATC64というディレクトリーを、X-Plane10がインストールされているディレクトリーにあるresoucesのディレクトリーの下のpluginsのディレクトリーにコピーします。インストールはこれだけです。

では今日は実際にこのプラグインを使って長崎空港から五島列島の福江空港まで、CarenadoのB200 King Airで飛んでみたいと思います。

なお、計器飛行は地上からの細かい指示どおりに、外の景色が見えない状況で飛行機を正確に操縦しなければなりません。さらにATCとの交信やチャートの準備などがありますから自動操縦を使わなければなかなか難しく、飛ぶこと自体にかなり習熟していないと難しいかもしれません。練習あるのみですが。

長崎空港にKing Airが止まっています。エンジンは止まり、電源も入っていない状態です。天気はFSGRWを使っています。

翼端にはコーンが置かれ、ドアが開いています。

操縦室にはまだ電気が入っていません。

ではバッテリーを入れ、アビオニクスの電源を入れます。

ではプラグインを呼び出します。X-Planeのメニューの右端にPluginsとあります。そのなかに124thATCV2という選択肢がありますから、それを選ぶと次のようなメニューが出てきます。黄色の線をしたATC dialogは今回は使いませんが、飛行中に巡航高度の変更や到着地の変更をATCにリクエストしたり、IFRをキャンセルしたりするときに使います。

Frequencies selectorは大変優れモノで、管制の各周波数をひとつひとつ調べて無線機に入力しなくても、たとえば離陸であればTOWERのボタンを押すと自動的に離陸する空港のタワーの周波数に無線機を合わせて送信してくれるのです。これはIFRの間はだいたい画面のどこかに出しっぱなしになります。

そしてOptionsはオプションの設定です。ここから始めます。

これがオプションの画面です。結構あって、大抵はデフォルトで大丈夫ですが、上から6番目にトランジションレベルの設定があります。国によって違います。日本は14000フィートですから14000と入れます。その下の赤い四角はAI機をプラグインで制御するかどうかですが、これは制御したほうがよいです。入力が終わったらSAVEを押します。

では先ほどのメニューからFrequencies selectorを選びます。このようになっています。

ではまずATISを聞くことにします。上のメニューの上から4番目です。ATISは文字にはならず、音声だけで聞こえてきます。聞き取るのが大変なときはX-Planeのローカルマップで空港をクリックすると空港の気象情報などが出てきますから、それで読み取ってください。

ここではQNHを合わせます。30.27です。

続いて飛行計画を提出します。遅くとも出発の30分前までには出さなければいけないというルールはなく、出発直前に出して大丈夫です。本来はDeliveryの周波数で送りますが、Deliveryで応答がない時はGroundの周波数で送ります。

すると小さなメニューが出てきて、File Flight planと出てきます。飛行計画の提出です。このボタンを押します。

飛行計画の提出はこんな画面が出てきます。最初に飛行機の形式とコールサインを入れます。今日はKing Air 7355としました。次に出発空港(RJFU)、到着空港(RJFE)、そして巡航高度を入れます。巡航高度はフィート単位で、下の2桁を落として入れます。6000フィートなら60です。次にルートを入れます。ルートは航空路名は認識されず、全部ポイント名で入れます。今日は長崎VORのOLEと福江VORのFUEだけを入れてあります。入れ終わったら、Send Flightplanを押します。

すぐに飛行計画の承認を求めることができます。このようなメニューが出ますから、Request IFR Clearanceを押します。

ATCが承認された飛行計画を読み上げます。コールサイン、どこまでの承認が出たか、出発経路、最初の高度、そしてトランスポンダに入れる識別番号です。基本的に提出どおりの目的地、経路、高度で承認されるはずです。ただし、出発経路にrunway 32 departureとありますが、そういうSIDはありません。実際には離陸後すぐにレーダーの誘導が始まりますからあまり関係ないのですが。最初の高度は必ずしも申請した巡航高度とは限りません。最初にもっと低い高度が指示されることが一般的です。

それから大切なことは、管制からの指示があった時は重要な部分について必ず復唱しなければなりません。特に飛行計画の承認では間を開けずに一気に最初から最後まで読み返さなければなりません。なかなか大変なのですがここではReadbackのボタンを押すだけです。以降、Readbackのボタンを押すことを忘れないようにしてください。それからもう一度聞き直す時はその下のSay again、出発滑走路を変えたいときはその下のOther runwayを押します。

Readbackは正しい。エンジン始動の準備が整ったらグランドコントロール、121.60にコンタクトしてくださいと言っています。

このメッセージに続いて左のようにRequest engine startupと、Request pushbackの押しボタンが出てきます。準備ができたらそれを押します。ちょっとここで不思議なことが起きています。下の画面で緑の字が当機からの送信ですが、送信のなかにRJFE via OLE4Rとあります。これはATCが言わなかった項目です。こうしたバグはちょこちょこあります。

では飛行計画の承認に従って計器をセットします。まず高度は6000。

トランスポンダは2532。スタンバイにしておきます。

今日はRunway32からの離陸です。飛行場のチャートを見てみます。滑走路の方位324度。長崎VORは識別符号OLEで周波数が116.6MHz。

ヘディングに324を入れておきます。VORでは長崎VOR、識別符号OLEが受信されているのがわかります。

それから出発経路ですが、先ほどOLE4Rとありましたので、恐らくこのことだと思います。Nagasaki Reversal 4。離陸後すぐに誘導が始まりますが、一応出しておきます。

無線ですが、GNS430の左側が無線のパネルです。COMはFrequencies selectorが自動で設定してくれますので、VORの周波数をセットしてきます。NAV1に長崎の116.50、NAV2に福江の115.80です。CDIはVLOCにしておきます。

それから下側のGNS430には手入力で今回の飛行経路を入れておきます。念のため。

実はあとで紹介しますが、このプラグインではATCが考案した誘導ルートが自動的にGNS430に入力されるようになっているのです。巡航からSIDまで。ですからメインのGNS430には何も入れておかなくて大丈夫です。

NAV1とNAV2は周波数を入れたら確かにその局を受信したかどうか、識別符号のモールス信号で確かめます。スイッチをオンにすると音が聞こえます。既に福江の識別符号も聴こえます。

では先ほどのStartupのボタンを押してエンジン始動の許可を求めます。最初にプッシュバックする時はプッシュバックのボタンを押してプッシュバックの許可を得ます。今日はプッシュバックが不要なのでStartupから始めます。

するとすぐにStartupの許可が下りました。

 

左側から順にエンジンを始動していきます。

では出発準備完了です。出発します。

Groundを呼び出します。

Taxiの許可を求めます。

Runway32までタクシーウエイを通っていくように。滑走路の待機場所でタワーにコンタクトせよという指示が出ました。滑走路の手前で待機という意味なのでしょう。

では滑走路の手前に来ました。もう少し手前で自動的にタワーに周波数が変わっていました。

改めてタワーを呼び出します。

Request Takeoff、離陸の許可を求めます。

すぐにRWY32からの離陸の許可が出ました。

着陸灯、ストロボ灯をオン、トランスポンダをオン。

では滑走路に入ります。

離陸滑走路に正対しました。離陸します。12時50分。

すぐに離陸しました。滑走路方位に上昇していきます。

トリムが取れたら自動操縦を入れます。6000フィートまで毎分1800フィートで上昇していきます。ヨーダンパーもオン。

新しいQNHを指示されました。1024。すぐに高度計の気圧を直します。そしてセンターにコンタクトせよと。

センターを選びます。空港によってはここでDepartureを指定されます。

Centerです。最初の呼びかけのボタンを押します。

6000フィートまでの上昇と、左旋回258度を指示されます。

遅滞なく針路を変更します。

グーグルマップを見ると大村湾を抜けて天草上空です。

そしてGNS430を見ると、何と自動的に飛行計画が書き込まれています!緯度経度で書いてあるため字が重なって読みにくいですが、ちゃんと入力されています。

画面に地図を表示するとこのようになっています。福江に向けてルートが伸びています。

せっかくですから現在の区間のコースをアクティブにしておきました。恐らくこの経路に沿って誘導が行われるのでしょう。

するとセンターから滑走路03になるだろうとの短いメッセージが入りました。これは福江の進入滑走路がRWY03になるという意味でしょう。

そこで福江のチャートを見てみます。VORアプローチとローカライザーアプローチがあります。恐らくローカライザーアプローチが指示されますのでそのチャートを見てみます。ローカライザーの周波数は109.70、識別符号IFU、方位032。最終進入開始地点はTOMIEポイント、IFUのDMEで6.9マイル、高度は2089フィート、ミニマはDHで307です。接地地点の標高は223フィート。ゴーアラウンドは直進してVORに戻ってきて待機。3000フィート。空港25マイル以内の東側のMSAは2500フィート、西側は2700フィートです。

ほどなく巡航高度に達しました。プロペラを1700回転に下げて巡航します。警告が先ほどからずっとついていますが、バッテリーディスチャージの警告です。エンジン始動前にバッテリーを使っている時間が長いとより長くこの警告がついています。やがて消えます。電気系統はあまりよくシミュレートされていません。

今日は巡航航路によく雲が出ています。ピトー管ヒーターはオン。

先ほどのDHを合わせておきます。右席の電波高度計のつまみで合わせます。307がないので310です。

左席のPFDにもセットされました。

ATCが設定したルートに近づくように飛んでいます。絶妙な誘導と言いますか。

与圧も順調に動いています。与圧をかけそこなうと1万フィートを超えて与圧警報が鳴りだし、酸素不足で画面がやがて真っ暗になってしまいます。

機体外側の温度はマイナス3度です。

NDに福江VORを出し、方位と距離を確かめます。直進。あと28マイル。

あっという間に降下です。センターが3200フィートまで降下せよと指示を出してきました。

高度設定を3200にしてすぐ降下を始めます。画面では3170になっていますが、どういうわけか10の位の数字が調整できないのに勝手に設定されてしまうことがあります。これもバグでしょうか。

降下もオートパイロットで行います。

降下を続けます。

3200フィートに到着です。オートパイロットのバグの関係で40フィートほど低いですが。

福江が近づくにつれて、ATCがどのようなルートを作ったかが見えてきました。空港を一度行き過ぎて左回りに南西側から進入するルートです。

前方に福江空港が見えています。高度はまだ3200フィート。MSA以上です。

グーグルマップの画面です。もうすぐ島上空です。

GNS430でももうすぐ空港です。左旋回に備えます。

やがてセンターが左旋回を指示してきました。そのときにおもしろいことを言います。STAR 5。こういうSTARはないのですが、このATCではぐるっと回って進入する時にSTAR 5、4、3、2、1と順番に名前を付けて方位を指示しているのです。ですからこれを聞くと最終進入までの相対的な遠近がわかります。STAR 5は初期進入。STAR 1はその先が最終進入ということなのでしょう。

指示どおり、遅滞なく方位を変えていきます。

STAR 5が2回出てきます。

続いてSTAR 4。

このようなコースが設定されています。

STAR 3と2。

そしてSTAR 1。

設定のコースよりかなり内回りになりました。もっと速度の速い飛行機であればもっと大回りになるのでしょう。

今のところ着陸空港のQNHの指示がありません。ATISは長崎のもので、福江のQNHがわかりません。FSGRWやローカルマップを見ればわかるのですが、これもバグでしょう。

もうすぐ最終進入コースに会合します。

こんなところを飛んでいます。これでぐるっと左旋回して最終進入になります。

進入の許可が出ました。ローカライザーRWY03アプローチ。左旋回で会合し、会合したらタワーにコンタクトせよとの指示です。

すぐにNAV1をローカライザーの周波数にして、識別符号を確かめます。

最終進入コースに会合しました。ローカライザーに従って飛んでいます。そして最終進入の高度まで降下していきます。

タワーを選びます。

到着地のタワーに最初のコンタクトです。

進入を続けよという指示です。

もうすぐ最終進入開始です。水平飛行しています。

正面に滑走路が見えてきました。

まずオートパイロットで降りていきます。ギアダウン、フラップ3。

最後はオートパイロットを切ってマニュアルで着陸します。

RWY03への着陸の許可が出ました。

着陸します。

着陸しました。スロットルを絞ると落ち方が速いです。ちょっと手前に接地。13時22分。32分間の飛行でした。

福江へようこそ、グランドにコンタクトせよという指示。

グランドにコンタクト。

STAR 1という駐機場に行けという指示。どこかわかりませんが、とりあえず空いているところに止めます。

滑走路を出ます。着陸灯、ストロボ灯をオフ。トランスポンダをスタンバイ。

無事到着しました。エンジンカット。電源オフ。

そしてドアを開けます。

こうして無事福江に着きました。

124thATCはなかなか良くできたプラグインです。本格的な計器飛行を楽しむことができます。さらなる発展も楽しみです。

(おわり)


(再掲)X-Plane10のデフォルトのセスナの自動操縦(2)

2016-01-10 12:26:20 | 日記

バンクーバー国際空港へ向けて飛んでいます。

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そして4000フィートに達しました。エンジンの回転数は2450RPMに設定します。すると95ノットぐらいで巡航します。

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さらにスロットルを押し込んでエンジンの回転数を上げてみます。すると速度は100ノットを超えます。

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3000フィートを超え、排気温度も上がっているのでミクスチャーを少し引いて温度を下げ、燃料の流量を減らします。この時、エンジンの回転数も動きますから、回転数がなるべく高くなるように調整します。

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順調に巡航しています。

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ではILSの無線標識の識別符号が聞こえるようにNAV1のボタンを押します。まだ赤い帯は2本とも出ていて、電波は受信していません。

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ここで改めて磁方位と定針儀の方位が一致しているか確かめます。またILSの進入コースが256であることを確かめます。

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巡航が退屈なら4倍速にして早く進むことも可能です。

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やがて無線標識の識別符号が聞こえてきました。・・ ・・-・ --・・、IFZです。これは目的のILSの識別符号です。いよいよILSの電波を受信し始めました。

さらに受信機の針も動き始めました。まずローカライザーの赤い帯が消え、縦棒が左端に寄りました。これはローカライザーのコースが今の場所よりも左にあるという意味です。

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さ て、ここで頭の体操です。ADFの針はILSの進入コースの入り口を指しています。そこから延びる進入コースに対して我々は今右側にい ます。すなわちローカライザーコースは我々の左側にあります。ということは、ADFの針よりも左に方位を取れば進入コース上に会合することができます。

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ただしADFの目盛りは先に述べたように磁方位ではなく、左下のつまみで適宜動かすことができます。

ではフライトディレクターをオフにして、手動で降下を開始します。降りる高度は2000フィートを指定しておきます。

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安定して降下が始まったらフライトディレクターをオートにし、ヘディングボタンを押します。これで指定の方位を維持しながら2000フィートまで安定して降下していきます。

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やがてグライドスロープの電波も受信し始めました。グライドスロープは自機の上にあります。下からグライドスロープに会合できます。グライドスロープは一般には下から会合しないと、ゴースト電波を受信して大変危険だと言われています。

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グライドスロープを受信しましたので、3500フィートのところでALTボタンを押し、そこで水平飛行に移ります。オートパイロットで上昇あるいは降下しているとき、ALTボタンを押すとその高度で水平飛行に移ります。

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やがて左に張り付いていたローカライザーの針が真ん中に向けて動いてきました。ローカライザーコースとの会合はまもなくです。

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エンジンを絞って速度を95ノットにします。そしてフライトディレクターのLOCボタンを押し、自動的にローカライザーコースを飛ぶようにします。機は自動的に右に旋回しています。

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ADFの針が真上を指しています。ということは真正面にNDBがあり、ローカライザーコースに正しく乗ったことを意味しています。速度は95ノット、高度3500フィートで安定して飛んでいます。

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ILSの電波は受信しているので、NAV1の識別符号の音声は消します。

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やがてグライドスロープのバーが上から降りてきました。降下開始間近です。

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左右にバンクーバー市街が広がっています。

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グライドスロープのバーが次第に降りてきます。

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エンジンを絞って速度を80ノットに下げます。

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グライドスロープのピッタリ真上になる前にフライトディレクターのG/Sボタンを押しました。すると毎分200フィートぐらいの降下率で降下を始めました。

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グライドスロープのバーはゆっくり真ん中に近づいていきます。

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正面にバンクーバー国際空港が見えてきました。

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スロットルを調整して速度がピッタリ80ノットになるように降りていきます。

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定針儀にある方位のバグを進行方向にぴったり合わせておきます。

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グライドスロープのバーがピッタリ真ん中に来ています。そしてADFの針がくるっとまわりました。NDB上空を通過です。

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ではフラップを1段下し、続いて速度を60ノットに減速します。減速のために一度スロットルを全閉にします。

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そして60ノットが近づいたら再びスロットルを開けて60ノットを維持します。

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安定して60ノットで降りていきます。

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さて、今日は誰でもILSを使ってセスナを確実に着陸させられる方法をお教えしましょう。これは実際に行われている方法ではなく、あくまでもX-Plane10のセスナで無風時に標準的なILSで着陸する方法です。

滑 走路が近づいたらもう一段フラップを下し、フラップ2段にします。そのまま速度を正しく60ノットに保ち、滑走路端まで行きます。オートパイロットは最後 まで入れっぱなしです。そして滑走路端でスロットルを静かに全閉にします。するとセスナは割と急速に速度が下がり、しかしオートパイロットが効いています から降下角は変わらず、結果的に機首が上がり、約50ノットで着地します。5ノットほど失速速度より高いですが、この程度なら滑走路上で跳ねることもな く、ちょうど着陸帯のなかに着地します。これなら誰でもILSできれいに着陸ができます。

ではやってみましょう。滑走路の着地点が明確に見えてきました。このあたりでフラップをもう一段下げて2段とします。フラップは2段で着陸します。

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間もなく着陸です。しかしオートパイロットは入れたまま。速度は60ノットを維持します。

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滑走路端に達します。

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そうしたらスロットルを全閉とします。すると速度が下がっていき、しかし降下率は変わらず、次第に機首上げになっていきます。

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そして約50ノットで接地します。

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警告板の右上をクリックするとそこがブレーキで、ブレーキがかかります。

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そして止まります。オートパイロットは入れたままです。

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そしてミクスチャーを全部引くとエンジンが止まります。

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ということで、今日はセスナを飛ばしてみました。結構面倒に見えるところも多いと思いますが、慣れればそうでもありません。しかしセスナは決して飛ばすのが簡単な飛行機ではありません。これはこれで奥が深くて十分楽しめる機体だと思います。

それでは最後にこのILS着陸の方法で、大阪空港の32Lに夜間着陸をしてみましょう。きれいな夜間着陸をだれでも楽しめる方法です。

大阪空港32LのILS周波数は110.10、方位は322です。

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これを合わせた状態でX-Plane10から大阪空港32Lの3マイル手前を選択します。飛行機が飛び始めたらフライトディレクターをオートにして、LOCとG/Sのボタンを押します。

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フラップを2段にし、スロットルを全閉にして速度を一気に60ノットまで下げます。

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そして60ノットに近づいたら再びスロットルを押してエンジンをふかし、以降、60ノットを維持します。正面に滑走路が見えています。

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順調に降下が続いています。

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速度が60ノットを下回ったらスロットルを押します。

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速度が60ノットを上回ったらスロットルを引きます。

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60ノットを維持したまま滑走路端まで行きます。オートパイロットは入れたままです。

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滑走路端に達したらスロットルを全閉にします。すると速度が下がり、機首が上がります。オートパイロットは入れたままです。

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そして約50ノットで着地します。

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いかがでしたでしょうか。どうぞみなさんもセスナで楽しい飛行を!

(おわり)


(再掲)X-Plane10のデフォルトのセスナの自動操縦(1)

2016-01-10 12:13:58 | 日記

では今日はX-Plane10にデフォルトでついているセスナ172SPで、バンクーバー近郊のチリワック空港(CYCW)からバンクーバー国際空港(CYVR)まで自動操縦と無線航法装置を使いながら飛んでみます。

まず、X-Plane10を動かすにあたって、以下のようなボタンやキーの設定をしておくことをお勧めします。

最初がトリムの設定です。多くの方がジョイスティックをお使いだと思います。ジョイスティックにはいくつかのボタンがついているはずです。操縦かんを前後に動かした時に押しやすい位置にある2つのボタンを、ピッチトリムの上げ下げにします。

ボタンの設定はこの画面です。

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すなわちピッチトリムを上げる、下げるのボタンをそれぞれ設定します。

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それからもしボタンがたくさんあれば、ピッチトリム離陸用にひとつ設定しておくと便利です。これはタッチアンドゴーの時に、滑走路上でポンとボタンを押せば一発で離陸トリムが設定できるのです。

続いて以前、デフォルトのB747-400を飛ばすところでも書きましたが、オートパイロット設定用のスピード、方位(ヘディング)、昇降率、そして高度を素早く動かすキーを設定しておくことをお勧めします。

一番わかりやすく、F1からF8までとSHIFT F1からSHIFT F8までを設定しておきます。なぜ2セット設定するかというと、たまに、設定どおり動かないことがあるからです。

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設定の内容は見たとおりで、いずれも奇数が下げる、偶数が上げるになっています。飛行中にキーボードを押せばいちいちマウスを動かさなくても高速で数字が大きく動きます。

そして3次元画面(3D)を使うのであれば、画面を左右真ん中に動かすキーを設定しておくとヨコが簡単に見えて大変好都合です。左手で打つキーボード上段のQ、W、Eをそれぞれ左、真ん中、右にしていておきます。

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それからギアの上げ下げとフラップの上げ下げをジョイスティックのボタンに設定しておくと便利です。もちろんセスナのギアは固定式ですが。

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では飛行機を呼び出します。前回と同じようにCYCW空港のRWY07です。

まず磁方位と定針儀を合わせます。これは飛行機が止まっているか直進しているときしか設定できません。最初に磁方位を読み取ります。

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続いて定針儀のつまみを動かして真上に現在の磁方位が来るようにします。

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定針儀というのはジャイロの働きで旋回中でも安定して方位を示す計器ですが、飛んでいると誤差がたまってきて、磁方位とずれてきます。そこで飛行中も直進飛行時に磁方位を読み取って定針儀のズレを直します。

それから方位の設定もこの定針儀で行います。右下のつまみを動かして、オレンジ色のマーカー(バグ)を飛行機の進行方向、すなわち真上に設定します。

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それから地図を呼び出してQNH、すなわち気圧高度規正値を読み取ります。一般にはヘクトパスカルとインチの両単位が使われますが、ここではインチで合わせます。

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これは気圧高度計についているつまみで合わせます。

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それからスロットルの脇にある赤い棒ですが、これはミクスチャー・コントロールと言って、エンジンに流れ込む燃料の濃度を調整します。こ の飛行機のエンジンはクルマと同じようにピストンとシリンダーで構成されています。しかし車と違って飛行機は空気の薄い上空を飛ぶため、上空に上がるにつ れて空気が薄くなってシリンダーに入る燃料が濃くなってしまい、エンジンがスムーズに動かなくなります。

そこで飛行機ではシリンダーに入れる燃料の濃度を調整できるようになっているのです。

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離着陸時と低空ではこのバーは一番押し込んだ状態で使いますが、3000フィート以上の上空に上がったら燃料の流量や温度計などを見ながら燃料を薄くしていきます。

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ちなみにミクスチャーを濃くすると燃料の流量(右のメーター)と排気ガス温度(左のメーター)が上がります。

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またミクスチャーを薄くすると、すなわちバーを少し引くと、両方とも下がります。

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ちなみにミクスチャーを一番手前まで引くと燃料の供給が絶たれてエンジンは止まります。

では次にスロットルです。エンジンをかけた状態でスロットルを動かすと、このセスナ機ではエンジンの回転数が動きます。下の写真はエンジンの回転数(RPM)を示すメーターです

一般にこのセスナでは上昇や巡航など、速度を上げて長く飛ぶときには2450回転ぐらいで飛びます。それ以上回転数を上げて長く飛んでいると上空でエンジンが止まったり、赤いラインを超えてエンジンを回すと壊れたりします。

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またスロットルを引くとこうして回転数も落ちます。

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ちなみにプロペラ機には青色のキャップのプロペラ・コントロールがついている機体があります。すなわち黒のキャップのスロットル、赤の キャップのミクスチャー以外に、青のキャップのプロペラ・コントロールです。これはこのセスナと違って車で言えば変速機がついたプロペラ機で、エンジンの 回転数は一定にしながら、プロペラ・コントロールを前後に動かしてプロペラのピッチを変え、それで回転数が高くて力の強い状態から、回転数が低くて速度の 速い状態まで連続して推力を変えられるようになっているのです。

その運用方法はちょっと面倒かもしれませんが、低速から高速までよく飛ぶことができます。このセスナではプロペラのピッチは固定で、エンジンの回転数を変えて推力をコントロールします。そのためそんなに高速では飛べません。

そ れから人口水平儀についているオートパイロット用のフライトディレクターを調整します。フライトディレクターにはこの機のようなハの字形の一体型のもの と、縦棒と横棒の2つの棒が組み合わされたものの2種類があります。右下のつまみを動かして、三角形のマーカーがハの字の下の線にぴったり重なるように調 整します。

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それからフライトディレクターとオートパイロットです。X-Plane10のデフォルトの機体にはこの機と同じようなつまみがついていま す。左がオフ、真ん中がオン、右がオートです。恐らく最初に読み込んだ時はオンになっていると思います。そのまま飛んで構いませんが、オフにすると、フラ イトディレクターの三角形のマーカーが下に下がります。

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これはどういうことかというと、オフにするとフライトディレクターとオートパイロットの機能が止まります。オンにすると、別途ボタンで指 定した高度維持とか方位維持とか、ローカライザー、グライドスロープ維持といったフライトディレクターの機能がオンになります。ところがフライトディレク ターがオンになってもこの状態ではオートパイロットは起動せず、機体の操縦は自動で行いません。あくまでも人口水平儀にあるフライトディレクターを動かす だけです。

ですから後でやってみますが、これをオンにした状態でフライトディレクターを追いかけるように手で操縦すると、フライトディレクターの指定どおりに飛んだことになります。

そしてこのつまみをオートにするとオートパイロットが起動し、自動で機体を操縦してくれます。

た だし、ここで注意が必要です。先ほどピッチトリムのボタンの指定が出てきましたが、X-Plane10では実際と同じように、トリムが取れていない状態で オートパイロットをオートにしても、オートになりません。またオートの状態で操縦かんやトリムを動かすとオートは自動的に外れてオンに戻ります。ですから オートパイロットはあくまでも人が安定した飛行状態に持ち込んでからオンにすべきもので、操縦かんから手を離しても機体が振れないように、特にピッチが安 定しているようにトリムをきちんと手で取る必要があります。これは慣れるまではちょっと大変かもしれません。

では今日は離陸後、バンクーバー国際空港まで飛んでいき、ILSを使って進入、着陸したいと思います。

バンクーバー国際空港を地図から出してきます。ILSが並んでいるので、西向きの着陸で南側のILSの矢羽の元の矢印の部分をクリックします。すると右上にこのILSの情報が出てきます。

ILS の名前、識別符号、周波数、そして方位です。ここでは名前がCYVR、すなわちバンクーバー国際空港26Lアプローチ、識別符号がIFZ、周波数が 110.70です。そして方位ですが、表示されているラジアルに180を足した数字が方位になります。ですからここでは76+180で256度です。もし このラジアルの数字が180以上であれば180を引いた数字が方位になります。

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そしてこのILSの進入路にはNDBが設置されています。これは遠くから進入開始地点を知るのに大変便利ですので、今日はこれも使いたいと思います。周波数は266Khz、識別符号はVRです。

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ではここで無線標識の周波数などを入力します。下の写真を見てください。まず右の列です。NAV1のところに進入に使うILSの周波数を 入れます。110.70です。次にNDBの周波数をADFの受信機に入力します。266です。それからオートパイロットのところに最初の水平飛行の高度を 入れます。2000です。これは先に紹介したキーボードのコマンドを使って入力します。

続いて左側のメーターです。一番上がNAV1に対 応したメーターで、VORとILSの受信に使います。見ると赤いテープがタテとヨコに出ています。タテの赤は、VORあるいはILSのローカライザーを受 信していないことを示し、ヨコの赤はILSのグライドスロープを受信していないことを示しています。要するに未だILSはローカライザーもグライドスロー プも受信していません。そしてこのメーターの左下にあるつまみでILS進入の方位を合わせます。今日は256度に合わせます。

それから左 の一番下のメーターがADF受信機です。周囲に目盛りがついていますが、この数字は現在の磁方位を表したものでありません。このメーターの針は今、NDB の電波がどちらの方位から飛んできているかを示しています。それが自機から見て何度の方位かは定針儀などを見て推定します。ここではほぼ真後ろやや左から NDBの電波が来ていることがわかります。

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ちなみに識別符号ですが、これはモールス符号を使って可聴周波数の音で放送されています。ILSでもVORでもNDBでもその周波数に受信機を合わせて、音を聞くと識別符号がモールス符号で流れてきます。

こ れは受信した周波数がまちがいなく目的の無線標識であることを確かめるために必ず聴く必要があります。すなわちうっかり勘違いで他の標識の周波数を入れて しまったり、周波数の数字を入れまちがえたりしたときに、識別符号を聴いて始めてまちがいがわかるということがあります。過去には受信する標識や周波数を まちがえたまま飛んで飛行機が山に激突したというようなことがたびたび起きているのです。

さて、モールス符号(電信)です。実は無線通信 の世界では業務用では軍事スパイ用などの特殊なものを除いて双方向の交信にモールス符号は使われていません。これが実際に使われているのはアマチュア無線 だけです。しかし航空無線標識では今でも識別符号を聞くだけの目的でモールス符号が使われています。モールス符号(アルファベット26文字のみ)の聞き取 りにはちょっと練習が必要です。

このセスナでは正面右上に無線の音を受信する装置があります。今はNDBの電波をADF1が受信していますので、これを聞いてみます。

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すると・・・- ・-・、VRと聞こえます。目的のNDBにまちがいありません。

では先のブログで紹介した要領で離陸です。エンジンは全開にします。

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70ノットで上昇するようにトリムをセットして、オートパイロットをオートにします。するとその時の上昇率と左右の傾きのまま飛んでくれます。

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次にHDGボタンを押します。するとあらかじめ設定した方位に向けて飛びます。続いて方位の設定を005度にします。定針儀の右下のつまみをマウスで回してもいいですし、先に紹介したキーボードで設定してもいいです。すると飛行機は左に旋回していきます。

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なおその際、HDGボタンを押した時にオートが外れてスイッチがオンに戻ることがあります。そうしたら再びオートを設定してください。

オートが外れるときはジリジリという音と共に英語の女性の声でコーションと言い、正面の警告灯にオートパイロットが外れたと一定時間出ます。

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そして先ほどオートパイロットに2000フィートと指定しておきましたので、2000フィートになると自動的に水平飛行に移ります。エンジンの回転数を変えていないので上昇が止まる分、速度が上がります。

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きれいな湖水の上を飛びます。

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さらにターンを重ねてバンクーバーのほうに向かいます。

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ではここでフライトディレクターをオンに戻してオートパイロットを解除し、手動操縦でフライトディレクターを追いかけて飛んでみましょう。

まずこの場合です。フライトディレクターの指示はもっと右に傾けです。ですからもっと右に傾けます。

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これでほぼ合いました。

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続いてもっと左に傾けです。

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ほぼ合いました。

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次に指示よりも機首を上げてみます。フライトディレクターの頭が隠れてしまっています。すると高度が上がり始めます。

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指示どおりに直します。すると上昇は止まります。

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こうしてフライトディレクターはどのように飛ぶか指示する機能で、それに従って操縦士あるいはオートパイロットが実際に舵を動かして操縦するのです。

では改めて2000フィートでオートパイロットを入れます。

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では次に高度を上げてみましょう。4000フィートまで上がります。高度を4000フィートにして、一度フライトディレクターをオフにします。

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そして操縦かんを引いて手動で上昇を開始し、トリムをとって操縦かんから手を離しても安定して上昇するようにします。

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この状態でフライトディレクターをオートにします。そしてヘディングボタンを押します。するとそのまま4000フィートまで決められた方位を維持しながら安定して上昇していきます。

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オートパイロットで飛んでいると、エンジンの調整を忘れてしまうことがあります。上昇しているのにエンジンをふかさないでいると当然速度が下がってきます。それに気づかないと失速警報が鳴ることすらあります。速度が下がってきたらエンジンをふかします。

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(つづく)


(再掲)GPSを使った飛行、GNS430の使い方

2016-01-10 11:38:13 | 日記

現在のX-Plane10にはGPSを使ったGARMIN社のナビゲーションシステムGNS430あるいはGNS530が搭載されています。この使い方については以前にブログで紹介したことがあります。

慣れるまでは戸惑うかもしれませんが慣れれば実に便利で、実際の装置よりも機能が絞られていますが、十分楽しむことができます。

な お、米国ではLPV(Localizer Performance with Vertical guidance)アプローチという日本では聞かない名前のアプローチが多用されています。これはGPSによる航法を基本としますが、GPSのズレを補強 するために静止衛星システム(WAAS)からのデータも使い、非常に正確に現在位置と高度を飛行機側で測定して運用するアプローチです。GPS/WAAS アプローチとも呼ばれます。

先のブログで紹介したRNAV(RNP)アプローチは特別な許可を必要とするアプローチですが、LPVアプローチは特別な許可が必要なく、非精密進入でありながら特別な地上の設備は必要としないのにミニマムはILSを使った精密進入と同じぐらい低くなっています。

そのためILSを設置していない滑走路でもLPVアプローチを使えばILSアプローチと同じぐらいのミニマムで進入することができます。

たとえば下の写真は米国連邦航空局が発行するシアトル・タコマ国際空港RWY16Lへのアプローチチャートです。ここにLPVアプローチが出ています。

LPVアプローチの場合にはチャートの左上にWAASの情報が出ていますので一目でわかります。ウエイポイントはGPSを使った航法の時のポイントで、ILSなど地上の電波航法装置を使った時のポイントとは全く違います。

そしてミニマムを見るとクラスAからDまですべての機体で高度699フィート/視程2400フィート。別のチャートからILSを使った精密進入のミニマムを読むとクラスAの機体で696/2000ですから、ILSなみに低いミニマムです。

たとえばこれが普通のLNAVと気圧高度計を使った非精密進入だと高度840/視程2400で、LPVアプローチを使えば最低高度が141フィート 低くなります。さらにLNAVとVNAVを使った非精密進入の場合には高度765/視程3200で、LPVアプローチはそれより高度で66フィート低く、 視程で800フィート短くなります。

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しかしすべてのRNAVアプローチにLPVアプローチが設定されているわけではなく、以下の滑走路はRNAVアプローチは設定されている ものの、LPVアプローチは設定されていません。この例ではLNAVと気圧高度計を使ったミニマムしかなく、どういうわけかVNAVやLPVアプローチは 使えないようです。

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しかしこの滑走路も反対側から降りるときにはLPVアプローチが使えます。でもLNAV/VNAVのミニマムはNAとなっているので、どういう理由かVNAVは使えないようです。

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さ て、X-Plane10では残念ながらLPVアプローチの運用はありません。しかしGNS430やGNS530にはLNAV+Vという独特のアプローチが あります。これはメーカーのGARMIN社が設定したアプローチで、GPSを使ったLNAVが利用でき、同時に縦方向は滑走路の着地点から3度の進入コー スを示すようにガイダンスとしての縦方向のデータが利用できますという意味です。

ミニマムとしてはLNAVと気圧高度計を使った進入になりますが、ILSもないのに3度の降下角で自動的に機体が降下していくのは大変便利で、GPSを使ったアプローチができる滑走路ではLNAV+Vを使って安定的に滑走路近くまで降りていくことができます。

そこで今日はデフォルトのセスナ172SPに搭載されているGNS430を使ってLNAV+Vの非精密進入をやってみたいと思います。 進入は先ほどのチャートにあるシアトル・タコマ国際空港のRWY16Lです。

まず操縦席のGNS430をクリックして拡大します。

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以下の説明ではいずれも赤丸のところをクリックします。MENUをクリックします。

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す るとこんな画面が出てきます。赤い矢印のところですが2重になっていて、外側と内側をそれぞれ回すことができます。外側の左右のリング、内側の左右のリン グをクリックするとそれぞれ外側、内側を別々に左右に回すことができます。ここではリングの外側をクリックして画面に見える枠のなかの白いカーソルを動か します。

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一番下のフライトプランを消すという項目にカーソルを合わせ、赤丸のところ、ENTを押します。

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これで今まで入っていたデータが消えます。次に黄色い矢印のところにウエイポイントを入力します。ここでは緑色のカーソルが出ていますが、もし緑色のカーソルが出ていなければ黄色い丸印のところをクリックします。するとカーソルが出てきます。

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まず大きな赤い矢印、外側をひとつクリックします。すると画面にあるように最初にKの字が出てきます。次に小さな赤い矢印、内側をクリックします。するとK、L、Mというようにアルファベットと数字が次々に出てきます。

ここではウエイポイントに目的地であるKSEAを入力しますので、最初に出てきたKのままでOKです。

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次にまた外側をひとつクリックします。するとカーソルが右に移動し、次の文字を入力できます。内側を次々にクリックしてSを出します。

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さらに外側をクリックして3つ目の文字にカーソルを動かし、内側を次々にクリックしてEを出します。

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そしてまた外側をクリックして4つ目の文字にカーソルを動かし、内側を次々にクリックしてAを出します。ここまで慣れないと大変面倒ですが、慣れるとあっという間に入力できます。

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続いてENTを押します。するとアクセプトするかと聞いてくるので、もう一度ENTを押します。

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するとこんな画面になります。続いて赤丸のところ、PROCを押します。

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ここでアプローチを選びます。出てきた画面でENTを押し、アプローチを選択します。

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このようにアプローチが次々に枠内に出てきますので、外側をクリックして選びます。

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今日飛ぶのはGPS16LYです。これを選んでENTを押します。

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さらに進入への経路を選ぶ画面が出てきます。外側をクリックしてHELZRを選びます。

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HELZRを選んでENTを押します。IAFと赤字であるのは、イニシャル・アプローチ・フィックスです。

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さらに続いてENTを押してデータを読み込みます。

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するとこの画面が出てきますので、FPLボタンを押します。

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するとこのように読み込んだウエイポイントが次々に出てきます。最初に目的地のKSEAがあって、その下にGPS16LYのアプローチが出てきます。ここでまた外側をクリックして緑のカーソルを下げていきます。

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今日は滑走路から10マイル手前の上空にいきなり飛行機を呼び出して飛びますので、IAFのHELZRだと12マイル手前になってしまい、後ろに戻ってしまいます。そこで外側をクリックしてKARFOにカーソルを進めます。そしてMENUを押します。

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するとこうしてメニューが出てきますから、一番上のActivate Leg?、に白いカーソルを合わせてENTを押します。

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するとKARFOの左側にマジェンタ色の矢印が来て、最初このポイントに向けて飛べるようにします。そうしたらCLRボタンを5秒ぐらい押し続けてください。

GNS430 にはたくさんの画面がありますが、どこでもこのCLRボタンを5秒ぐらい長押しするとNAV画面に戻ります。もしCLRボタンを押した時にYesかNoか と聞いてきたらそれはその前の選択がまだ終わっていないからで、YesかNoかを選択してENTを押し、それからもう一度CLRを長押しします。

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このようなNAV画面が出てきます。そこで内側をひとつクリックします。

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するとこうして地図が出てきます。次に画面左下の黄色い矢印のところを見てください。もしこのように白い字でVLOCと出ていたら、下のCDIというボタンを押します。

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CDIボタンを押すとここがGPSに変わります。さらに押すとまたVLOCに戻ります。このボタンは重要で、GNS430の左側は無線の 設定ですから、たとえばILSの周波数を左側で合わせたときはここをVLOCにします。するとローカライザーとグライドスロープの電波を受信して飛びま す。またGPSにすると今設定したGPSのポイントに従って飛びます。

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さらにその右側にCRSと出ていたら下のCRSボタンを押してこれを消します。これはVORを使って飛ぶときなどにVORから何度の方位で飛ぶというようなことがあるのですが、その時に使う機能で、ここでは消しておく必要があります。

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こうして画面左下がGPS、ブランクになっていることが必要です。

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さて、今回はここまで地上で設定しましたが、もちろん上空で設定することもできます。今日は滑走路手前10マイルから飛びます。地図を開いて空港のQNHを読みます。

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高度計にQNHをセットします。

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そしてKSEAのRWY16Lの10マイル手前を選びます。

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するとGNS430はこのような表示になります。次のウエイポイントがマジェンタになっています。

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FPLを押すとKARFOに向けて飛んでいることがわかります。あと1.4マイル。

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それではオートパイロットを入れます。まず下の矢印から。一番右のALTを押すと現在の高度で飛びます。ここだけボタンの枠が緑色になっていますが、これはキャプチャーした、すなわちその高度で水平飛行をするように機能が働いていることを意味しています。

さ らにLOCを押すとローカライザー、G/Sを押すとグライドスロープです。いずれもボタンの枠は黄色です。これはARMしたけれどまだキャプチャーしてい ない、すなわち待機していてまだ機能していないということを意味しています。いずれもILSの電波は受信していません。GPSでアプローチする時には電波 を受信していなくてもこの2つのボタンを押すとLNAV+Vで降りていきます。

そして上の右向きの矢印のつまみを一番右にするとオートパイロットが入ります。

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やがてLOCのボタンの枠が緑色になりました。LNAVが働き始めて横方向の修正が始まりました。

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画面左下がGPS、ブランクであることを確かめ、またVOR受信機の上にGPSと点灯していることを確かめます。

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既にLNAV+Vアプローチが始まっていて、LNAV+Vと出ています。さらにウエイポイントを通過するたびのマジェンタ色の矢印が動きます。

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そしてG/Sのボタンの枠も緑色になりました。

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昇降計を見てわかるように降下が始まりました。3度の降下角が自動的に設定されていますので、それに沿って降りていきます。

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LNAV+Vで順調に飛行しています。

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ボーイング・フィールド空港上空を通過します。

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目の前に滑走路が見えています。

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さらに滑走路が近づきました。

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まだオートパイロットは入っています。進入が続きます。

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ここでオートパイロットを切り、マニュアルで着陸します。

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まもなく着陸です。

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こうして無事滑走路に降りてきました。

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例えば同じようにLNAV+Vアプローチを別の空港で視界の悪い時に飛ぶと次のようになります。これは台風が過ぎていく頃の沖縄那覇空港です。

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前方に滑走路の先だけ見えてきました。

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空港が近づきますが先のほうは全然見えません。

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高度が下がると視界は開けます。ここで何かLNAVが異常でコースが横方向にずれていますし、GPSのウエイポイントの表示が次に進みません。

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もうすぐ着陸です。オートパイロットを切ります。

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左から強い風が吹いているので横風着陸です。

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無事に降りました。煙は滑走路上の水です。今日は雨の中の着陸でした。エルロンを左に切って風に流されないようにしています。

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というわけでGNS430を使った非精密進入をやってみました。自家用機にも最近は最新の装置がついています。ぜひ試してみてください。

(おわり)