フライトシミュレーターの世界

経済アナリスト藤原直哉の、趣味のフライトシミュレーターのページです。主にX-Plane、PSXを飛ばしています。

Flight Factorの有償A320 Ultimateで長崎から釜山まで(2)

2018-02-27 20:56:47 | 日記

引き続きFlight Factorの有償A320 Ultimateで長崎から釜山まで飛びます。

エンジンを始動したところです。

MCDUはF-PLNのページを出しておきます。

オートブレーキをMAXに。エアバスでは離陸時のオートブレーキの設定がMAXです。

APUのマスタースイッチをオフ。

ランウエイ・ターンオフライト、タクシー灯をオン。

ECAMはALLボタンを押すとその都度次ののページが出てきます。

ブリードです。APUが外れて2つのエンジンから圧搾空気が供給されています。エンジンから入ってくる空気の温度が200度で36PSI。熱交換器を通って130度が25度になっています。

着陸空港の標高は自動で設定します。

自動になっています。そして客室高度は-200フィート。飛行機は離着陸時に機内の気圧を大気圧よりも上げておきます。

電源です。バッテリーは二つとも28ボルト。放電はしていません。エンジンにつながる発電機から交流115ボルト、400ヘルツが発電され、交流電源に。また整流器を通って直流30ボルトに転換されて直流電源に。エンジンに直結した発電機の温度は97度と93度。

油圧です。緑、青、黄の3系統があります。それぞれ3000PSIで作動。オイルの量も正常です。

燃料です。ボーイング機よりも細かく調整しているように見えます。センタータンクにも常に燃料が入っています。全部で3.9トン燃料が残っています。そして既に110キロ使ったとあります。足せば4.1トン。搭載時の量に一致します。燃料漏れを起こすとこの数字が最初に搭載した量と合いません。1番エンジンのタンクのほうが燃料が減っているのは、APUの燃料をこちらのタンクから取るからです。燃料の温度は15度。外気温と一致します。

エアコンです。機内が3か所に分かれています。操縦室と客室前方、後方。それぞれ24度です。貨物室の温度についてはここに出ていません。これは実は動物を貨物室に搭載したときに極めて重要になります。

APUは完全に止まっています。

すべてのドアが閉まり、ARMされています。しかし酸素は1700PSIで、レギュレーターの気圧が低すぎると出ています。もしかしたら酸素のクルーサプライのボタンがオフのままだったかもしれません。クルーの酸素のシミュレーションが追加されれば酸素のテストができますから、その時にもう一度確かめてみます。

車輪です。異常なしです。ブレーキの温度は外気温と同じ15度。

舵の操作です。G、B、Yとあるのはそれぞれ緑、青、黄の油圧系統の意味です。どの舵も少なくとも2系統の油圧で動かします。またエレベーター・エルロン・コンピューター(ELAC)、スポイラー・エレベーター・コピューター(SEC)も正常です。舵の動作チェックをします。

STSを押します。NORMALと出てきます。

アフタースタート・チェックリストを実行します。

パーキングブレーキをオフ。

地上の地形をNDに表示します。気象レーダーは開発中だそうです。

離陸コンフィギュレーションをチェックするためのボタンを押します。

ECAMにNORMALと出たらOKです。フラップは1+Fになっています。

滑走路に向かいます。

 滑走路の手前でいったん停止します。

ストロボ灯をオン。ランウエイ・ターンオフライトをオフ。着陸灯をオン。

FCUもセットアップOKです。

トランスポンダをTA/RAに。まだ数字を入れてなければCLRを2回押して入力。

離陸のチェックリストを実施。

滑走路に正対します。

経過時間計をオン。

では離陸します。ボーイングと違ってスロットルレバーは一番前まで進めません。徐々に前に出していって、MAN FLXというところで止めます。SRSが起動しています。SRSはスピード・リファレンス・システムと言って、離陸とゴーアラウンドの時にピッチを調整して速度を保ちます。地上から1500フィートまで作動します。

離陸しました。

オートパイロットの1をオン。オートスロットルは自動的にオンになります。

ギアアップ。

PFDを見るとオートパイロット1番が働き、フライトディレクターは1番と2番が働き、オートスロットルもオンになりました。

地上から1500フィートが過ぎるとSRSの機能が終了し、上昇フェーズに入ります。次第に加速していきます。

やがてTHR CLBというメッセージがPFDの左上で点滅し始めますから、スロットルレバーをゆっくり戻してTHR CLBの表示のところで止めます。エアバスではスロットルはこのままの位置で着陸の接地寸前まで基本的に動かしません。またオートスロットルで推力が変わってもスロットルレバーは動きません。

スロットルレバーの位置は真上ぐらいです。

スロットルはTHR CLBにセットされました。既にフラップは上がり、順調に上昇を続けています。速度計に見える緑色の丸、グリーンドットは、その時々で計算される最適速度です。

スポイラーのARMは解除。フラップはゼロ。

離陸するとECAM画面がデフォルトで巡航画面になり、各種データがまとめて表示されます。

右旋回で北に向かいます。

フライトプランのページでは白い色のところが現在飛んでいる目標です。ここでは(LIM)。そこまで4マイル。方位339度。ここはちょうど10000フィートになる計算上の位置で、ここまで速度制限が250ノットです。到着時刻予定が7時19分とあります。

いま離陸した長崎空港です。

10000フィートを超えました。

着陸灯をオフ。

今日は天気が良いですし、飛行時間も短いので早々にシートベルトサインをオフにします。

EFBに地図が出ています。

巡航高度の24000フィートにします。

ECAMでSTSを押します。NORMALです。

順調に上昇を続けています。

FUELPREDページを見てみます。余剰燃料は0.8トン、24分飛べる量です。

トランジション高度の14000フィートを超えました。気圧の設定を直します。

つまみを引いてStdにします。

予備の高度計の設定も直します。

まもなくPEARLです。上昇を続けています。気圧の設定がSTDになりました。

左手に五島列島が見えます。

ここで高度のつまみの下にあるEXPEDというボタンを押します。これは上昇率、降下率を上げるコマンドです。

PFDはエクスペダイト・クライムになりました。そして目標速度が208ノットに。速度を下げてその分、上昇率を上げます。機は徐々に速度が下がりながら上昇率が上がっていきます。

今日は巡航部分がとても短いので、より早く巡航高度に到達するようにします。

外側のタンクから内側のタンクに自動的に燃料の移送が行われています。

まもなく巡航高度のFL240です。巡航速度は335ノット。NDを見るとZAKROの手前に白色の矢印が見えますが、ここが降下開始目標です。今日は巡航はあっという間に終わります。

九州です。

壱岐です。

対馬と、その先に朝鮮半島が見えます。

ではアプローチに向けた準備をします。アプローチフェーズの画面に必要なデータを入力します。1Lから下にQNH、気温、風、トランジションレベル。2RにMDAあるいは3RにDH、そして着陸フラップが4Rがフラップ3、5Rがフラップ・フルです。

FSGRWによる現在の釜山の気象データです。QNHは30.21、気温12度、風は200度から11ノット。

これらを入力したところです。DAは先に見たアプローチチャートから208フィート。

あっという間に降下開始目標です。

降下開始目標はフライトプランでは(T/D)と出ます。あと4マイル。

アプローチ開始高度3500フィートまで一気に下りていきます。高度を設定し、FCUにある高度のつまみを引くと降下が始まります。ボーイングと違って自動的に降下が始まることはありません。この降下は「オープン降下」と言って、スロットルをアイドルにしてピッチを動かして速度を調整して降りていきます。この間の高度制限は無視されます。もしFMGCの計算に従って高度制限を守りながらマネージドモードで降下するときは、FCUにある高度のつまみを押します。すると「降下」が始まります。

整理するとフライトプランの高度制限を守って降下するには通常のFCUにある高度のつまみを「押し」て「降下」にして、高度制限を無視してどんどん降下するときにはつまみを「引い」て「オープン降下」にします。

スロットルはアイドルになり、オープン降下になっています。そして昇降計は降下を示し、高度の表示のところにマジェンタの丸があります。これがその地点における高度の目標です。まさに今、ちょうど降下開始地点にいます。

降下速度はマッハ0.78/328ノットです。

まもなく対馬です。

釜山進入時のILSの識別符号を受信するためにILSの音声をオンにしておきます。

EFBの地図にも対馬が表示されます。

FL140を過ぎました。QNHを設定します。

予備の高度計のQNHも設定します。

対馬上空です。対馬空港が見えます。

着陸に備え、オートブレーキをミディアムに。まだ離陸後19分しか経っていません。

10000フィートを過ぎました。250ノットに減速して降下を続けます。オープン降下のため10000フィートで水平飛行に移って減速せずに、減速しながら降下を続けています。通常の降下であれば水平飛行で250ノットに減速してから10000フィート以下に降下します。

着陸灯、シートベルトサインをオン。

前方にはっきりと釜山が見えてきました。

ECAMのSTSはノーマル。

FUELPREDを見ると余剰燃料は0.8トン、25分の飛行ができます。

ではアプローチフェーズを起動します。アプローチフェーズは自動的に起動しますが、手前で手動で起動することも可能です。

起動を確認します。

アプローチフェーズが始まりました。今日のアプローチ速度は137ノットと出ています。この速度までゆっくり減速していきます。速度を変えたいときはFCUのセレクトモードで速度を設定します。

140ノットを目標に減速を続けています。最終進入コースまでもうすぐです。高度は3500フィート。

138ノットに目標速度が変わりました。順にフラップを下していきます。速度を維持したいときはFCUのセレクトモードで速度を設定します。

スポイラーをARM。

ILSの識別符号を受信しました。ILSの音声をオフに。

オープン降下のためにフライトプランよりも早く降りてきました。マジェンタの丸が次第に上から近づいてきます。速度は緩やかに減速中。

予備のPFDでもILSの電波を表示することができます。

EFISのLSボタンと、FCUのアプローチボタンをプッシュ。

グライドスロープとローカライザーがARMされました。アプローチ速度まで既に減速しています。フラップは既にフル。ローカライザーの針が動き始めました。DAは208フィート。オートパイロットはまだ1番だけ動いています。PFDの左下にILSの識別符号と周波数とDMEの数値が出ています。

降下が始まります。1ドット上。ギアダウン。離陸後29分。

着陸のチェックリストを実施。

ILSによる降下が始まりました。

高度をゴーアラウンドの高度6000フィートにします。今日は自動着陸をやってみますので、オートパイロットの2番もオン。

オートパイロットの2番もオンになり、カテゴリー3の飛行が可能でオートパイロット2基で飛んでいます。

釜山の空港が見えてきました。右側の滑走路です。

安定して進入しています。

順調に進入を続けています。離陸後32分。

今日は自動着陸します。地上まで300フィート近くになるとPFDのオートパイロットの表示がLANDになります。

滑走路端に近づきます。

まもなく自動着陸です。

滑走路端を安定した姿勢で通過しました。

地上まで20フィートあたりでスロットルがアイドルになり、フレアが始まります。そしてリタード、リタードとアナウンスが入りますから、スロットルをアイドルまで戻します。

そして接地。接地後はロールアウトになります。自動ブレーキがかかります。グランドスポイラーは、レバーをARMにしていると自動的に立ちます。ただしレバーは動きません。

そして逆噴射です。エアバスではボーイングのように逆噴射レバーがありません。スロットルレバーをアイドルより手前に引くと逆噴射になります。

逆噴射になったところです。逆噴射の設定はジョイスティックによっていろいろあると思います。スロットルレバーが最初から逆噴射位置まで動くものもあると思います。そうでなければリバースの設定をどこかのボタンかキーボードで行って、逆噴射状態にしてからスロットルレバーを前に進めます。すると画面上ではスロットルレバーが後ろに下がって逆噴射になります。

接地するところです。

エンジンはリバース。

自動ブレーキと逆噴射で順調に減速していきます。

無事着陸しました。

誘導路に入ります。

着陸灯、ストロボ灯をオフ。タクシー灯をオン。APUのマスタースイッチをオン。

トランスポンダをスタンバイに。

フラップをゼロ。

スポイラーのARMを解除します。するとスポイラーがたたまれます。スロットルを出してもたたまれます。

FCUに緑のボタンが点灯していればオフに。

離陸後36分。着陸までは34分でした。

駐機場に向かいます。

駐機場に到着しました。

パーキングブレーキをオン。

APUのSTARTをオン。しばらくしてAVAILになることを確かめます。

APUブリードをオン。

エンジンマスタースイッチをオフ。エンジンを止めます。

給油に備えて燃料ポンプをすべてオフ。

ビーコン灯、タクシー灯をオフ。

シートベルトサインをオフ。

EFBからGPUとチョークをつなぎます。

燃料トラックをつなぎます。

タラップをつないで扉を開けます。

貨物のローダーをつなぎます。

扉が開いて降機が始まりました。

ギアのブレーキは最高で205度。まだ緑色です。

ブレーキを冷やすファンがあります。

こうして長崎から釜山まであっという間に飛んできました。

エンジンの燃料流量はゼロになっています。またECAMに出ていたSWITCHG PNLですが、ECAMの下にあるスイッチングパネルのつまみを通常位置から変えた時に出る表示です。

どこかでまちがえてこのつまみを動かしたようです。

この右に動いたスイッチを中央に戻すと表示は消えました。

この飛行機、夜景もきれいです。

というわけで、Flight FactorのA320 Ultimate、この先もとても楽しみな機体です。大変安定して飛んでくれます。エアバスファンにはお勧めです。

(おわり) 


Flight Factorの有償A320 Ultimateで長崎から釜山まで(1)

2018-02-26 20:14:15 | 日記

B757など、ボーイングの名作を次々と生み出すX-Planeのアドオン機体メーカーFlight Factorが、このほどA320を発売しました。A320 Ultimateとして、今後次々と開発を重ねていって相当完成度の高いA320の機体を作るとしています。

 

エアバスの機体は今まで多くのメーカーから出されていますが、もともとシステムが複雑なこともあって完成度の高い機体は少なく、無理をするためかよくクラッシュしたりして、エアバスファンにはなかなかつらいところがありました。

エアバスについては過去何回かこのブログでも取り上げたことがあります。

エアバスとボーイング

(14/11/13更新)エアバス321を飛ばす

X-Plane10のエアバスA350で大阪伊丹から長崎まで

エアバスA320で大阪伊丹から長崎まで

エアバスA350登場!

X-PlaneでJARDesignのエアバスA330-243を飛ばす(1/4) 連続して4/4まで。

X-PlaneのJARDesignA330-243で羽田から伊丹まで夜間飛行

また、いまではProsimもA320を発売しています。しかし、恐ろしく高価です。

機器の名称もボーイングと違うところが多いですし、操作も直感ではなかなか理解しがたいところがあり、エアバスはよくマニュアルを読まないと飛ばない機体かもしれません。

今回出たFlight FactorのA320 Ultimateはいまのところクラッシュするようなこともなく、かなり作りこんであり、これからも同じように精力的に各部を作りこんでいくと想像できます。無償のバージョンアップで現在どこまでリリースが行われているか、ここに公表されています。

では、今日のフライトプランです。長崎(RJFU)から釜山(RKPK)までです。30分ちょっとのあっという間のフライトですからかなり忙しいです。PFPXでフライトプランを作りました。

フライトの内容です。キログラム単位。機体はA320-214で、GE社のCFMエンジンを搭載しています。長崎の離陸はRWY32とありますが、ATISの指示でRWY14から離陸しました。釜山の着陸はRWY36R。巡航高度FL240、距離153マイル、平均の風は向かい風20ノット。飛行時間予定32分。目的地の代替空港は大邱(RKTN)。そこまで16分。燃料は2.3トン、ZFWは59.3トン、離陸重量は61.5トン、着陸重量は60.1トンです。

コースは長崎空港を離陸後、SIDがNORTH8.壱岐VOR(IKE)に行き、A582をAPELAまで釜山のSTARがDIMON1でアプローチがILSRWY36Rで、36Rに着陸です。

この機体では速度の計算のために巡航中の気温を入力します。FL240でー40度。

長崎、釜山、大邱の天気はいい天気です。

風の様子です。偏西風が吹いていますが、特に強い風ではありません。ただ、対馬あたりまで揺れそうです。

では機体を読み込みます。塗り分けはデフォルトでいくつか用意されています。

空港です。長崎空港のゲート9番です。

NAVIGRAPHのCHARTS DESKTOPを使うとJEPPESENチャートが全世界、すぐにクラウドから出てきます。

長崎空港です。RWY14から離陸します。3000メートル滑走路です。ATISは126.85MHz

長崎のSIDはNORTH8です。RWY14離陸後、右旋回で滑走路の延長線上に戻ってきます。PEARLで6000フィート以上という制限がありますが、もっとずっと高い高度を飛んでいるでしょう。そして壱岐に行きます。

釜山のILS Y Rwy36Rのチャートです。釜山空港は三方を山に囲まれています。ILSの周波数が109.5、コース001、識別符号がIKHEです。エアバスでは飛行前にデータベースに格納されたデータでしかアプローチができません。周波数やコースは自動的に入力されます。ILSの識別符号をモールス信号で聴くことができます。イニシャル・アプローチ・フィックス(IF)はD13.4。高度3500フィート。DAは208フィート、ゴーアラウンドは左旋回で回り込んでGEOJEへ。6000フィートです。

機体を読み込みます。

コールド・アンド・ダークです。

機内にはEFB(電子フライトバック)がついています。まだまだ機能アップするようですが、今のところは以下のように使います。まずサービスのところで、外部電源(GPU)と手歯止め(チョーク)をセットします。

濃い青になったらオンになっています。燃料を搭載します。

燃料トラックをオンにします。そして燃料の総量を決めます。今日はフライトプランの倍の4.1トン積みます。

旅客の搭乗です。4つの扉それぞれ設定できます。タラップと搭乗ブリッジを選択できます。

パーフォーマンスデータ、重心位置の計算ができます。重さと重心位置の数字が出てきます。トリムは0.2アップと出ています。ところがまだこのトリムの数値、他の計算結果と違いがあったりして、最終的には後述のように別の資料を使って設定します。

またEFBにはグーグル・マップも表示できます。

いま、グーグル・マップはAPIという暗証番号を入力しないとソフトの中から見れません。キーをブラウザーでコピーして、貼り付けます。

グーグル・マップのAPIキーの取得方法です。

地図にもキーを入力するところがあります。

では、出発の準備を始めます。A320の操縦やスイッチ類の設定については過去の記事も参照してください。

まずバッテリーの電圧を確かめます。バッテリーは2つあります。25ボルト以上であることを確かめます。

BAT1と2のボタンを押します。スイッチはオフになるとOFFと出るのでオンになっても何の表示も出ません。しかし通電すると電圧はやや下がり、他のボタンのメッセージが点灯したりするのですぐわかります。

先ほどGPUを接続しました。緑の字でAVAILと出て外部電源が取り入れられるようになっていますから、ボタンを押してオンにします。

 NAV灯をオン。

 IRSを3つともNAVに。

 MCDUの設定です。最初のページです。購入してX-Plane11のAircraftのディレクトリーに機体をコピーして、最初に読みだしたときにはライセンス認証が必要になります。当機ではMCDUで行います。6Rのライセンスを選びます。6RというのはMCDUの画面の脇についているボタンのことで、左側はL、右側はR、上から1,2,・・・,6となっていて、6Rというのは右の上から6番目のボタンです。

この画面ではすでに認証されていますが、認証時には購入時の暗証番号を入力します。終わったら6Lを押して戻ります。

INITボタンを押します。

まず出発・到着空港を入力します。RJFU/RKPKと入力して1Rを押します。下の画面はそれが入力されたところです。そして黄色の枠のところを入力します。

フライト番号を3Lに入力します。ここでは任意です。IRSの調整を行います。3Rです。

コストインデックスは65、巡航高度はFL240、気温はー40度、そして上空の風のデータを読み込みますので5Rを押します。

風のリクエストを押します。実際には文字通信で基地局からデータが送られてきます。

これが風のデータです。X-Plane11のデフォルトのデータのようで、今日はFSRGWを使って飛びますから、実際とは違った数字になります。

INITページは2枚にわたっています。キーボードには上下左右、4つの矢印のキーがあります。INITページの2枚目に行くには右または左の矢印のキーを押します。

 

これがINITの2枚目です。このページはエンジンをかけると読み書きできなくなります。まずZFWを入力します。先ほどのEFBのパフォーマンスデータの表に出ていた数字です。キログラムをトンに直して入力します。またBLOCKは搭載燃料のことです。トンに直して入力します。このページでは飛行時間や予備燃料の計算を行って、どれぐらい燃料が余るか、すなわち法的に搭載しなくてよい燃料がどれぐらいか出てきます。それが6Rです。0.9トン、28分飛べる量です。

ではフライトプランを入力します。F-PLNのボタンを押します。エアバスではフライトプランの入力方法がボーイングと違います。最初に出発と到着の空港が入力されています。この間にSID、ルート、STAR、アプローチなどを入力していきます。ここではまず離陸する長崎空港について入力します。RJFUと出ている1Lを押します。

するとこういうページが出てきます。デパーチャーを選択。

まず離陸滑走路を選択、14です。

次にSIDを選択、NORTH8です。

 続いてトランジションを入力。IKEです。

ここまで入力して、もし間違いがあれば6Lを、正しければ6Rを押します。

するとこうして入力が終わります。続いてトランジションから先を入力します。IKEを選びます。ポイントの選択は上下の矢印を使います。上の矢印を押すと画面が上にスクロールして下が見えてきます。下の矢印を押すと画面が下にスクロールして上が見えてきます。

 IKEを選択すると航空路を入力するところが出てきますので選択。

左側に航空路名を、右側にその航空路をどこまで飛ぶか入力します。ここではIKEからA582航空路をAPELAまでです。終わったら6Lを押します。

 これでよければ6Rを押します。

 これでAPELAまで入力できました。続いてSTAR(トランジションを含む)、アプローチ、着陸滑走路の入力です。これは到着空港を選択して行います。

 アライバル(STAR)を選択。

するといきなりアプローチの選択になります。アライバルが出てきません。仕方ないのでILS RWY 36RですからI36RYを選択。

ここでは結局STARが出てきません。先ほどのAPELAからアプローチに直行することになります。6Lを押します。

よければ6Rを押します。

ではND上でコースを見てみます。EFISのつまみをPLANにします。縮尺は適宜調整します。

AIRPORTボタンを押すと、出発あるいは到着空港がMCDUの画面にすぐ出てきます。ここでは出発空港を一番上に出します。続いて上向きの矢印を次々と押していきます。

このように最後のゴーアラウンド経路までつながっています。なお、経路に不連続(F-PLN DISCONTINUITY)がある時は、その欄の左側のボタンを押し、CLRボタンを押して再度確認すると消えます。飛行中に不連続区間に入るとピピと音がして、現在の方位を保って飛行するようになります。MCDUにセットしたルートに戻したいときは、DIRボタン(キーボードの最も左の最も上)を押し、そこにルート上のポイントが並んで出ていますから、それを選択します。もちろんそこで全く新しいポイントを入力することもできます。

ルートのチェックが終わったらEFISをARC、地図に戻しておきます。

ではパフォーマンスの入力です。エアバスでは6つの飛行フェーズがあります。離陸、上昇、巡航、降下、着陸、ゴーアラウンドの6つです。6つのフェーズはそれぞれMCDUのPERFボタンを押して設定することができます。このTAKEOFFページは1番目のフェーズです。6Rのところに次のフェーズと出ています。6Rを押すと次のフェーズである上昇フェーズのページが出てきます。さらに上昇フェーズのページの6Rを押すと次のフェースの巡航フェーズのページが出てきて、6Lを押すとひとつ前の上昇フェーズのページに戻ります。

では離陸フェーズのページの入力です。まず離陸速度を入力します。実はエアバスでは離陸速度は外部の資料を見て入力します。ボーイングみたいにマニュアルの数字が出てくることはありません。今のところ、離着陸の速度や重量の計算を行ってくれるTOPCATにA320-214の機体データが入っていますから、TOPCATで計算することができます。またこの簡単なプログラムではA319、A320、A321、A330、A340について計算することができます。実際には飛行場の滑走路ごとにページが用意されていますが、シミュレーターでは利用は難しいです。計算結果はそれぞれ下の写真にあります。

V1、VR、V2はL1、L2、L3に入力します。その下、トランジション高度は日本も韓国も14000ですから14000と入れます。右側の上から3番目、フラップとトリムを入れます。フラップは1。正確には1+Fですが入力は1。実はエアバスではフラップの角度がボーイングのように丸めた数字になっておらず、たとえばフラップ1を選択しても速度に応じて自動的に変化します。ですからフラップの選択は角度ではなくて1、2、3、フルのように行います。またトリムですが、トリマラブル・ホリゾンタル・スタビライザーの略でTHSとなっています。先ほどのパフォーマンスシートに出ています。ただしここに入力してもあとで自分で設定しますから参考程度にしかなりません。フラップ1でトリムがUP0.2なら1/UP0.2と入れます。3Rです。4Rはフレックス離陸の時の気温を入れます。

以下はTOPCATでの計算結果です。エアバスA320-214のGE製CFMエンジンの場合です。機や空港の条件を入力して離陸速度は離陸時のFLEX推力の設定が計算できます。

このような表にまとめることができます。ここではFLEX気温67度を使い、離陸速度は148-148-149度です。推力は79.8%と出ていますが、実際にはこの設定で推力は87.7%でした。エンジンが合わないのでしょうか。

また小さな計算ソフトでは以下のような結果になります。FLEX58度で140-143-145ノット。TOPCATの計算結果と異なります。今後色々と試してみたいと思います。

 これが入力の終わったところです。トリムはDN0.2と入っていますね。本当はUP0.2の間違いです。ただし、この数字は目安だけで、あとでエンジンを始動してから改めて別の数表でトリムを合わせます。しかしA330ではここにトリムの数字を入れると油圧がオンになった時に自動的にトリムが設定されたように記憶しています。6Rを押して上昇フェーズのページに行きます。

 上昇フェーズです。マネージド・モードで飛びます。その時の速度は250ノット/マッハ0.78。しかし速度を指定したければ4Lに入力できます。そして6R、巡航フェーズのページに行きます。

 巡航フェーズです。マネージド・モードで飛びます。

 続いてPROGページを見ます。GPSをプライマリーで使うと出ています。GPSが利用できます。またRNPは1マイル必要なところ推定値が0.08マイルで精度は十分高いです。これでMCDUの入力は終わりです。

では窓を開けましょう。黒い取っ手の上のボタンを押すと窓が開きます。左右それぞれ開きます。

窓を閉じる時はここに小さいスイッチがありますので・・・、

これを後ろに倒して取っ手をクリックすると閉じます。

左席も窓が開きます。

では出発します。まず燃料トラックを切り離します。

燃料ポンプは給油中はオフになっていました。

これをすべてオンにします。オンにするとオフの表示が消えるだけで、特にオンとは出てきません。

プローブヒート、ウインドウヒートをオン。

APUのマスタースイッチをオン。

シートベルトサイン、ノースモーキングサインをオン。客室の非常灯をARM。

QNHを合わせます。30.15。なおこのつまみを引くとSTD、すなわち標準の29.92に合わされます。また旧社会主義圏ではQFEを使って飛ぶところがあり、QFEを合わせることもできます。必ずQNHを合わせていることを確認します。またここでは左席と右席の数字が連動して動きます。

フライトディレクターのボタンを押して一度オフにして、もう一度押してオンにします。

今日は試験的に左右のVORを表示させながら飛びます。

エアバスのFCU(ボーイングのMCP)の設定です。離陸時は高度だけ入れてあとはマネージド・モードにしておきます。FCUの設定は過去のエアバスの記事を参照してください。

スタンバイ計器のQNHを合わせます。

引き続きAPUをSTARTします。

ECAMをチェックします。APUとWHEELのボタンを押します。またSTSボタンを押すとトラブルの内容が表示されます。NORMALと出たら何もトラブルがありません。

まずAPU。スタートボタンを押した直後で、エンジンの回転数が上がっているところです。まだ発電機も圧搾空気も使えません。

WHEELです。ギアの様子です。主脚のブレーキの温度を確かめます。温度が高いとブレーキファンを回したり、離陸を延期しなければなりません。

左右のMCDUは独立して動くようです。

ペデスタルです。VHFの1番で長崎のATISを受信してみます。感度良好です。オーディオパネルは上の緑色のランプが点灯しているところが送信、下側の丸いボタンの上が白くなっているところが受信機がオンになっているところです。

スポイラーは一番前の位置にあります。

スポイラーをもう一段前に進めるとARMされます。X-Planeのスポイラーを上げる、下げるのキーか、ジョイスティックで設定します。過去にもX-Plane10についてその設定の記事を書いています。X-Plane11でも基本的に同じです。

ラダートリムはゼロ。パーキングブレーキはオン。エアバスのパーキングブレーキは電気的にオン、オフを切り替えるだけです。

レーダーはまだ動きません。開発中だそうです。

では左席の窓も閉めます。

タラップを放します。

貨物のローダーを放します。

ECAMのAPUのページを見ます。発電機も圧搾空気も準備が整っています。

APUのSTARTボタンはAVAILになっています。

では外部電源のボタンを押します。これで外部電源が切れました。APU発電機は最初から接続されているので、これで自動的にAPUに電源が切り替わります。

APUブリードもオン。

改めてECAMのAPUページを見てみます。電源も圧搾空気もつながっています。

地上電源とチョークを外します。

ビーコン灯をオン。

STSボタンを押します。ノーマルです。

ここで格納テーブルを引き出します。この中にチェックリストが入っているのです。

チェックリストが出てきました。ビフォー・スタート・チェックリストを実行します。

終わったらこのあたりをクリックします。すると格納されます。

ではグランドサービスからプッシュバックを要請します。グランドサービスはX-Planeのユーザーグループにある無償のソフトです。いずれ当機用のソフトが出ると思います。

 このソフト、タグをマニュアルで動かすというところをクリックしてから呼び出すことができます。この場合、スロットルとティラーでタグを動かします。しかし、その場合はエンジンの始動はプッシュバックが終わってからになります。ここをクリックせずにバックの長さと向きの転換を自動にすると、プッシュバックの最中にエンジンの始動ができます。

プッシュバックのタグが接続されました。ブレーキを解除するように言ってきます。

パーキングブレーキをオフ。

プッシュバックが終わってタグを放します。

 ではエンジンを始動します。エンジンモードセレクターをスタートに。続いて2番エンジンのマスタースイッチをオン。

2番エンジンのN2が上がり始め、エンジンが回り始めました。

2番エンジンの始動が終わったら1番エンジンのマスタースイッチをオン。

1番エンジンも回り始めました。

エンジンの始動が終わったらエンジンモードセレクターをノーマルにしておきます。

今日の離陸推力がFLEX67度で87.7%と出ています。

離陸フラップ1。

MCDUのFUELPREDボタンを押します。そこにCGが出ています。24.8。これが離陸時のスタブトリムの設定に使うCGです。

X-PlaneのユーザーグループにA320のCGとトリムの対応表がアップされています。

これがその表です。ここを見ると今日のトリムはUP0.8。

ECAMのF/CTLページを出して、トリムを動かしてUP0.8に合わせます。トリムは電動トリムあるいはスロットルのヨコにある丸い輪の形をした手動トリムです。

(つづく)