フライトシミュレーターの世界

経済アナリスト藤原直哉の、趣味のフライトシミュレーターのページです。主にX-Plane、PSXを飛ばしています。

Boeing 747-8iで中国の延吉から韓国の釜山まで(2)

2017-05-19 11:26:29 | 日記

Boeing 747-8iで中国の延吉から韓国の釜山まで飛んでいます。延吉を離陸して巡航中です。

夕日の周りの空が赤みを帯びています。

機体下面は鏡のようです。

前から見たところです。地上の地形が機体下面に反射しています。

長春郊外を飛びます。大都市上空には航空路がかかっていないようです。

長春の南東で南西に変針します。操縦席の照明をつけます。

FMSにはルート上の各ポイントの予定到着時刻と残燃料予定が出てきます。

空の青が先ほどより濃くなりました。

夕日がさらに沈みます。地上の景色が見えます。

地上も赤く光って見えます。

空はますます青くなります。

空の色が紫色になってきました。

今日は燃料が十分ありますから巡航速度を上げてみます。今までのECONクルーズからマッハ0.87でのクルーズに変更します。

マッハ0.87まで加速していきます。

釜山まであと641マイル。残燃料予定20.5トン。大丈夫です。

渤海に出てから南東に変針します。

NAVRAD画面を見ると釜山の00LのILS周波数が入っています。コースの数字はちょっと違いますが。

改めてDEPARR画面でRKPK空港の到着を00Lと選択します。

空は紫に、下には層雲が広がってきました。

マッハ0.87での巡航です。

もうすぐ渤海に出ます。

本当に遼東半島には航行路がほとんど設定されていません。

ますます陽が沈みます。

離陸から1時間1分。

夕日が見えました。

操縦室にも夕日が差し込みます。

この先で南東に針路が変わるので、ステップクライムでFL390まで上がります。

FMSも巡航高度をFL390にします。

南東に変針します。

山東半島の沖合を韓国のほうへ向かいます。

北朝鮮の飛行情報区に入らないようにします。

空はさらに青くなっていきます。北朝鮮のほうは何も見えません。

下から見上げたところです。

GPSが狂うことがあります。VORを使った現在位置の表示をオンにして、現在位置を確かめながら航路が北朝鮮のほうに逸れていかないように見守ります。

もうすぐ陽が沈みます。

燃料の様子ですがあと25トン。やはり変ですからふたを開けて2・3番、3・4番のパイプをオンにしました。

これですっきりします。

ソウル付近のVORを受信し始めました。

ND上に降下開始地点が見えてきました。あと166マイル。

VORの識別信号を聴きながら行きます。

NAVRAD画面でどのVORを受信しているのか確かめます。

航路は北朝鮮に入らないようにソウルのほうへ向かいます。

飛行方向はほぼ夜になりました。

これが昼と夜の境目です。

後ろを向くとまだ昼です。

前を向くと完全な夜です。

主翼にウイング灯が当たって光っています。

エンジンにもウイング灯が当たって光っています。

まもなく韓国上空です。

さて、ではここで時間を進めて日の出前にします。東から南東を向いて飛んでいます。太陽が上がってくる方角です。まだ日の出前です。

まもなく降下開始です。空港手間で6000フィートまで降ります。

日の出です。

眼下には層雲が広がっています。

空は高いほど青くなります。

降下が始まりました。

オートブレーキを3。

今日の進入はフラップ30度で139ノット。着陸滑走路のILS周波数とコースが正しく入力されています。

さらに太陽が上がってきました。

機体全体が光っています。

朝日が当たって機体が赤くなっています。

操縦室にも朝日が差し込みます。

地上の山が見えてきました。

まもなく釜山です。

釜山のATISの受信が始まりました。QNHは2997。北西の風8ノット。

さらに空が赤くなりました。

ND上に着陸滑走路が見えてきました。南側に回り込んで北向きに進入します。

さらに空が赤くなりました。

トランジションレベルは韓国では日本と同じFL140です。QNHを設定します。

最終進入開始の3500まで降下します。

ARCを設定しようとしましたがうまくいきません。すぐエラーになります。またこのソフトではFIX機能が使えません。そのため、空港から10マイルとか15マイルとか円を描けないのです。これは特にARCを飛ぼうとするときに不便です。

朝日の直射を受けると全面が赤くなります。

雲の間から地上が見えてきました。

機体下面に地上の景色が映っています。

積雲も出ています。

ARCに入る前に180ノットに減速します。

シートベルトサインをオン。

地上の地形をND上に出します。海から陸へ進入します。

ILSも受信できるようになっていますが、受信が遅いように感じます。

フラップを降ろし始めます。残燃料22.7トン。十分です。

これから左旋回でARCに入ります。空港すぐ脇のPSN VORを中心にした半径15マイルのARCです。

左旋回が始まりました。PSN VORから14.2マイル。

地上の山々が見えています。なんか幻想的です。

ILSをまだ受信しません。設定はあっているはずですが・・・。

3500フィートで水平飛行です。VORから14.1マイル。

地上が見えています。

LNAVではうまくARCを飛ばないので、マニュアルでヘディングを動かしながらARCを飛ぶことにします。

いよいよ変です。まだILSを受信しません。そこでマニュアルでILSの周波数と方位を入れてみました。

そうしたらすぐに受信。ところがもうローカライザーの位置を行き過ぎています。

30度バンクで回りますが相当行きすぎました。

マニュアルで滑走路の延長線に修正します。

右奥に滑走路が見えます。十分着陸できます。もやがかかって幻想的な光景です。

と、そこで雷が鳴ったかと思ったら突然の停電!パソコンは止まってしまいました!家の停電は数分で終わりましたが、この時、家のそばの信号が消えて1時間ぐらい再点灯しませんでした。

仕方がないので滑走路の手前10マイルから飛ぶというのを選んで最終進入からやり直します。

釜山空港の着陸滑走路の10マイル手前を選びます。

読み込んだらすぐにポーズにしてフラップ、ギア、オートブレーキなど、その他最低必要な設定だけします。マニュアルで降ります。

静かに降下していきます。

湾の奥に空港があります。早朝の雰囲気です。

山並みが続きます。眼下には市街が広がります。

まもなく着陸です。

無事着陸しました。

次第に日が昇っていきます。

狭い滑走路も注意すればちゃんと入れます。

平行誘導路に入ります。前輪が完全に右を向いた状態です。止まらないように気をつけます。止まると動かし始めるところが大変です。

平行誘導路で止めます。

パーキングブレーキをセット。地上電源をつなぎます。

トランスポンダをスタンバイ

エンジンをカット。

油圧、燃料ポンプ、灯火類をオフ。

シートベルトサインをオフ。

無事到着です。

降機が始まりました。

機体全体が光っています。

というわけで、B747-8iで延吉から釜山まで飛んできました。この機体は比較的簡単に飛ばせることができます。またX-Plane11の描画の美しさもよくわかりました。

X-Planeはまだ進化を続けています。

(おわり)


Boeing 747-8iで中国の延吉から韓国の釜山まで(1)

2017-05-19 09:47:03 | 日記

今日はX-Planeの有償機体Boeing 747-8iで中国東部、朝鮮族自治州にある延吉から韓国の釜山まで飛んでみたいと思います。

このX-Plane用の747-8iは最初発売されたときははっきり言って出来が悪かったですが最近ではだいぶ良くなってきました。しかしまだバグがあり、今の時点でダウンロードするとバージョン1.51ですがこれではエンジン始動に必要なAPUの圧搾空気が起動しません。同梱されているアップデーターを使ってバージョン1.6にアップデートし、ここの指示に従ってダウンロードされたacfファイルを解凍してしかるべき場所にコピーする必要があります。近いうちに修正版がダウンロードできると思いますが。

今日飛ぶコースです。北朝鮮領空と平壌飛行情報区は避けて飛ぶのが世界の常識で、延吉から釜山まで直行距離の2倍以上のルートを飛びます。また北朝鮮に近い中国の国境地帯には航空路がほとんど設定されておらず、黄海に出るまでにこんな大回りなルートになります。

延吉の空港は滑走路と誘導路しかありません。今日は滑走路に機体を読み込みます。RWY27からの離陸で、最初に機首を反対側に向けておきます。地図の画面を出して機体をクリックし、ヘディングの矢印を回すと機体の位置が変わります。

読み込んだ機体は米国の大統領専用機です。米国では次の大統領専用機をB747-8にする計画ですが、トランプ大統領が高すぎると言い出したのでどうなるかわかりません。しかしこのソフトには既に入っていて、実際にそうなるかどうかは知りませんが機体全体がメタリックに光っていて大変きれいなのです。特にX-Plane11にReal Weather ConnectorSkyMaxx Pro Ver 4を組み合わせるとすばらしくきれいになるので、今日はそれで飛ぼうと思います。

時間は夕方です。

機体全体が光っているのがわかります。延吉は盆地のなかにあります。

特に機体下面は銀色に光っていてまるで鏡のようで、地上の景色が映ります。

操縦室の内部です。

先に紹介したXPRealistic Proを起動します。

まずバッテリーをオン。スタンバイパワーをAUTO。

油圧がオフであることを確かめます。

ギアレバがダウン、ギアもダウン、オルタネートフラップがオフ、フラップが上がっていることを確かめます。

フラップレバーアップ、スロットルクローズ、リバースダウン、燃料カットオフスイッチカットオフ、スピードブレーキダウン。

スピードブレーキはよく見るとARMの位置になっていますが、ジョイスティックに軸を割り当てて戻る場所がこのARMの位置です。この先に倒すにはマウスでドラッグして動かします。

パーキングブレーキ、オン。

左席サイドにタッチパネルがついています。そのスイッチをオン。右上にあります。

OPTを選びます。右上から地上電源を接続、貨物と客室のドアを開く。左上が操縦かんを隠すです。その下、デフォルトで操縦席の視野の広さを指定できます。

地上電源がつながりましたのでEXTPWRがAVAILになっています。それでこれをオン、1か2をクリックすると両方オンになります。

バスタイ、発電機、ユーティリティーを全部オンに。IRSをNAVに。

航法灯をオン。

FMSのセットを行います。IRSはダミーでGPSが航法に使われており、現在位置の入力は不要です。

タッチパネルのFUELを選びます。左のボタンの上から2番目をクリックしてマニュアルセレクトにし、右のボタンの上から2番目を押して燃料の量を指定します。今日は40トン積みます。数字を入れたら右のボタンの一番上を押して燃料を搭載。

PLD画面で乗客と貨物の量を決めます。下にパーセンテージで出ているところを選ぶと楽です。今日は50%を選びます。選んだら右のボタンの一番上を押して搭載。

FMSの入力を続けます。RTEページを出します。延吉(ZYYJ)から釜山(RKPK)まで離陸滑走路は27です。

今日の航路です。距離の割には長くなります。

DEPARRボタンを押して出発、到着の設定です。まず出発。ZYYJ空港はRWY27からの離陸。SIDは入っていません。最初のポイントOMBADまで直行します。入力したらEXECボタンを押します。

RKPK空港への到着はRWY00L。この空港にはSTARが設定されていません。しかし00LにはILSが設置されているのですがILSと出ておらず、これはバグだと思います。入力したらEXECボタンを押します。

このようにコースが入力されました。

NDをPLNにして飛行ルートを画面上で確かめます。

コースの終わりはPSN VORまでになっています。となりに滑走路が見えます。ILS進入が正しくセットされていません。上空で到着前にセットしたいと思います。

ではオーバーヘッドパネルの設定です。ダミーのつまみ、動かないつまみが結構あります。左上から行きます。EECのふたを開けてボタンを押してすべてノーマルにします。

すぐ離陸しますからAPUもオンにします。

ウインドウヒートをオン。

ヨーダンパーをオン。

APUが起動したので電源をAPUに切り替えます。

燃料と乗客・貨物の搭載はあっという間に終わります。FMSのINITページを開き、L1をクリックして総重量を呼び出します。リザーブは06、コストインデックスは今日は100で飛びます。そして最初の巡航高度はFL360。

離陸は最大離陸推力で。

離陸フラップは10度。離陸速度が出てきます。トリムは6.8ですから覚えておきます。V2は159。

PROG画面です。航路は835マイル、2時間ちょっとの飛行です。到着地での残燃料予定は23.6トン。十分です。 

MCPをセットします。左右のフライトディレクターをオン。速度はV2の159、ヘディングは滑走路方位の271。

オートブレーキをRTO。

QNHは2980。

ND画面に地上の地形を表示させます。空港は南北を山に挟まれています。

上側ECASです。キャンセル・リコールを押して通常ではないメッセージがないか確かめます。離陸推力はTOでN1が103.2とセットされています。燃料40.3トン、総重量276.9トン。客室の気圧が地上の標高より500フィート低くなっています。まだ扉は開いていますが・・・。外気温は19度です。

VORやILSの識別符号を聞くときは無線のスイッチをR/Tにします。

トランスポンダをセットします。つまみの位置はスタンバイ。

ラダートリム、エルロントリムはゼロ。

シートベルトサインをオン。ノースモーキングのスイッチはなく、客室チャイムのボタンがあります。

エンジンオイルの量や他の計器も正常です。

下側ECASの画面はEFISを使って左、中央下、右の3か所どこにでも表示できます。見やすいので右に表示します。STAT画面です。油圧システムの油の量、酸素の量、バッテリーの電圧を確かめます。APUは動いています。

グーグルマップで見るとこのようになっています。

ではまたタッチパネルを開き、地上電源を離し、すべての扉を閉めます。

グランドハンドリングを出すと大変賑やかになります。

夕日が当たり始めました。

地上の支援車をすべて離します。

油圧を全部AUTO、オンに。今日はプッシュバックがありません。

燃料ポンプをオン。ただし、ふたがかかっているところ、ここは747-400ではオンなのですが果たして747-8iはどうなのか。そのままにしてメッセージが出ないか確かめます。

いろいろやってみましたが、ふたがかかったところがオフでもメッセージは出ません。センタータンクは2.2トン残っていますが燃料ポンプをオンにするとメッセージが出ます。スタブタンクは空です。

こんな感じです。

そこでセンター、スタブタンクのポンプは切ります。ふたがかかったところはオンにせずに飛んでみます。

メッセージは消えました。

ビーコン灯をオン。

PACKSを3つともオフにします。

ではエンジン始動です。2基ずつオートで行います。まず1番、2番エンジンの燃料カットオフスイッチをRUNに。

1、2番のスタートボタンを引きます。白く点灯しませんがスターターは動いています。

N1が上がってくるのに時間がかかります。

続いて、3、4番エンジンを始動します。

スタートボタンを引きます。

エンジンの始動が無事終わりました。離陸のスタブトリムを合わせます。先ほどFMSに出てきた数字です。6.8。

燃料のコンフィギュレーションはこんな状態です。やはり2,3番エンジンに増強ポンプから燃料が行かないのは変な気がしますが・・・。

メッセージを確かめます。与圧を再びオンにします。

与圧をオンにし、APUからの空気の取入れをオフにします。

APUをオフ。

STAT画面を確かめます。APUはオフになり、油圧は4系統とも正常に動いています。

電源です。正常です。

与圧、空調です。正常です。

舵の動きを確かめます。

油圧系統、正常です。B747では4系統あります。

すべての扉が閉まり、オートマチックになっています。

ギアとブレーキの温度も正常です。ギア扉はB747では地上では開いているようです。

キャンセル・リコールはこの丸いボタンです。

離陸フラップ10度。警告、警報は出てきません。オートブレーキはRTO。

では滑走路の端までタクシーします。今回のように誘導路が狭くて滑走路をタクシーする場合には、滑走路端でまた地図を出して、機関車をターンテーブルで回すようにヘディングを180度変えてやると離陸方向に向き直ります。

こんな感じになります。

トランスポンダをTA/RAに。

離陸フラップ10度、TRIM6.8。燃料39.5トン。外気温19度、オートブレーキRTO。異常なしです。

着陸灯、ストロボ灯をオン。夕方なのでロゴ灯やウイング灯もオンにします。

タッチパネルのCLKを選び、経過時間計をSTARTにします。

さて離陸です。離陸したらまず滑走路方位に飛びます。ちょうど左手の山に陽が沈もうとしています。

離陸滑走が始まりました。TO/GAスイッチは正面左側にあるACPTボタンです。これはもともと文字通信を使った管制で指示を承認する時に押すボタンです。

最大推力で50%しか乗っていませんからあっという間に離陸します。

勢い良く上昇していきます。

オートパイロットをオン。

空港を過ぎて既に高度4000フィート。LNAVをオン。右に旋回上昇していきます。加速しながらフラップを徐々に上げていきます。

250ノットになりました。引き続きものすごい上昇率で上昇していきます。

グーグルマップで見たところです。

引き続きFL360まで上昇します。

中国では10000フィートを過ぎたら気圧計を2992に直します。

着陸灯をオフ。

空気が安定しています。客室サインをオフ。夕日が差し込んでいるのがわかります。

キャンセル・リコールで何も警告は出てきません。

順調に上昇していきます。ND右上に現在の時刻が出るのはとても見やすくていいです。

すでに地上にはもやがかかっています。機体が鏡のように光っています。

夕日です。

離陸からまだ5分しか経っていません。

ギアとブレーキの温度は正常です。

エンジンも正常です。

扉も正常です。与圧が抜けると扉が開いたという表示が出ることがあります。

与圧、空調も正常です。

操縦室に夕日が差し込んでいます。

空港を離陸してOMBADで航空路に乗ったところです。

巡航高度FL360に達しました。

離陸後15分。

このように北朝鮮との国境の近くに中国側は航空路を設定していません。遼東半島から遼東湾にかけても航空路を設定していません。

釜山まで777マイル、残燃料予定19.5トン、十分です。

PROGページの2ページ目、3ページ目も表示されます。燃料はトータライザーとカルキュレイティッドがほぼ等しくなっています。燃料漏れがあると差が開いていきます。

吉林市の南側を飛びます。

夕方から夜まで、空の景色はさまざまに変化していきます。赤みを帯びてきました。

(つづく) 


B767-300ERの上空引き返しと緊急着陸(2)

2017-05-17 15:17:51 | 日記

トルコのイスタンブール国際空港から米国ニューヨークのJFK空港に向かっていたBoeing 767-300ER機が上空引き返しとなり、空港近くで待機パターンに入ったところです。

防氷装置が入っています。新たな異常は起きてないようです。

エンジンの状況も変わりなしです。

速度を維持するために推力を制限いっぱいまで上げます。

すると新たな警告が出ました。乗員の酸素の量が減っていると。早く着陸しないといけません。

待機パターンを旋回中です。右回り、速度は265ノットです。

燃料を投棄していくと機体が軽くなり、フラップ・スラットなしの下限速度も下がってきます。そこで飛行速度も下げていきます。260ノットに減速します。スロットルを少し絞って減速します。

260ノットに減速しています。待機コースを大きくはみ出しています。自動操縦で飛んでいます。バンク角は自動で20度になっています。

推力もEPRで1.44ぐらいで速度を維持できるようになりました。それでもまだN1、N2は98%です。

燃料投棄をしていますが、投棄燃料の描画はないようです。

下から見上げても主翼の先端から出る燃料は表現されていません。

さて、待機が終わればイスタンブール国際空港(LTBA)に緊急着陸です。着陸は離陸滑走路より長さが長いRWY35L。滑走路の延長線上のERMANへ直行してILS進入です。

TURKOは空港の南西に位置します。

そして進入チャートです。ILSDMEアプローチ35L。ILS周波数は111.50、識別符号はISEF、コース354度。ミニマム360フィート。ゴーアラウンドの高度は5000フィート。着陸滑走路の標高は102フィート。ERMANはILSに付属したDMEで10.6マイル。

LEGSページにこのように入りました。TURKOを出てERMANに直行します。方位75度で57マイル。2700フィートまで降下し、そこから進路を352度に変えてILS進入です。

プログレスページにもLTBAまでのルートが入りました。

現在の重量は165.8トン。燃料投棄が進むにつれて次第に下がっていきます。

機体内外の気圧差はゼロになりました。着陸地の標高をセットします。

さて、センタータンクが空になりました。燃料投棄完了です。センタータンクの燃料ポンプを止めます。

センタータンクの燃料ポンプがオフになりました。残燃料36.8トン。これ以上は飛行して減らすしかありません。しかし今日はエンジン火災で1発エンジンが止まっていて、速やかに着陸する必要があります。

機体が軽くなるにつれ、速度を維持するための推力も下がってきます。

防氷装置を止めます。

酸素の量は減り続けています。

燃料投棄ノズルをオフにし、スイッチもオフにします。

FMSでTURKOでの待機を終わりにするようにARMします。待機コースを回りながら次のポイントへ離脱できるところまで飛び、待機コースを離脱します。

速度は245ノットまで下げました。軽くなったのでこれで十分です。2700フィートまで降下します。FLCHボタンを押します。

しかしあまり動きが良くないのでV/Sでの降下に切り替え、ND画面を見て降下終了ポイントの緑色の半弧の位置を見ながら500フィートでの降下にしました。与圧が漏れているのであまり降下率が大きいと耳に大きな負担がかかるはずです。

まだ待機パターンを回っていますが降下を始めます。次にTURKOに来たら待機コースを離脱します。ここまで離陸から1時間1分。

結局重量は160.4トン、最大着陸重量を15トン上回っています。この後の飛行で幾分か燃料が減って、オーバーウエイトでの緊急着陸になります。進入速度はフラップ20度の162ノット。滑走路の長さは3000メートルあります。油圧もブレーキも異常は出ていません。片側のリバースが効かないだけです。3000メートルの滑走路で十分止まります。

ときどき降下率を動かして最終進入開始地点の手前で2700フィートになるようにします。

順調に降下を続けています。ERMANで左旋回して最終進入に入ります。

客室高度は次第に下がっていきます。ただ与圧漏れがゆっくりなので機体の気圧の変化よりも客室の高度の変化が遅くなり、気圧差がマイナスになっています。すなわち機内の気圧のほうが低くなっています。

ND画面上に着陸空港から10マイル、30マイルの円を描きます。

このような円が描かれます。

ILS周波数とコースをセットします。

雲の下に出ました。左手に空港が見えています。

ボスボラス海峡の入り口です。たくさんの船が見えます。

ERMANの8マイルほど手前で2700フィートになりました。スロットルをマニュアルで操作して速度は引き続き240ノットを維持します。

10000フィートより降りると客室高度の警告が消えます。

ILSの受信が始まりました。識別符号ISEFが聞こえます。グライドスロープとローカライザーの針が出てきました。フラップを出しながら減速を始めます。

識別符号を確認したのでILSの音声の受信を止めます。

QNHは3021。離陸後1時間16分。エンジン火災が始まってから59分。

APPボタンをプッシュ。すぐにオートパイロットが3つ自動的に入ります。

するとまたサイレンが鳴ります。乗員の酸素が少なくなったと今度は警報。早く着陸する必要があります。

しかしまだ酸素は1096あります。減圧開始から700ぐらいしか減っていません。

最終進入コースに乗りました。フラップを下げながら減速していきます。

スピードブレーキをARM。

ゆっくり減速していきます。正面に滑走路が見えています。

既にギアは出ています。安定して降下を続けています。

まもなく着陸のアナウンス。

ゴーアラウンドの高度を5000フィートにセット。速度は160ノットを目標にします。先ほどよりいくらか軽くなっています。

ところが160ノットに近づいてきて推力が上がると右のエンジンだけ推力が上がりますから機首が大きく左に振られます。ラダーを踏み込んで機首を直す操作がオートバイロットでは行われないようです。これでは着陸できません!

すぐにオートパイロットを切ります。オートスロットルは最初から切れています。

右のラダーを踏み込み、マニュアルで機体を立て直します。まもなく着陸です。左側のエンジンが止まっていますからやや右に傾いています。3度ぐらいでしょうか。風も右前方からの横風。

外から見るとこんな感じです。結構傾いています。

無事着陸しました。リバースは片側だけですがよく効きます。誘導路に入ります。離陸から1時間20分。異常発生から63分。

駐機場に向かいます。

APUはすでに動いています。着陸灯、ストロボ灯をオフ。

トランスポンダもスタンバイ。

着陸後のアナウンス。

駐機場に到着しました。

エンジンをカット。

油圧をオフ。

燃料ポンプもオフ。

ビーコン灯をオフ。

ドアをマニュアルにという指示。

降機のあいさつ。乗客と貨物は代替機で改めて出発することになります。

降機が始まりました。

グランドハンドリングを取り付けるとにぎやかになります。

結局このようなコースを飛びました。待機は待機コースに入るまでの周回を入れて3周しました。

拡大してみるとこうなっています。やはり速度オーバーでコースを回っていますからかなりはみ出しています。

降機が終わったようです。操縦室の扉を開けます。

IRSの位置の狂いを見てみます。ほとんどありません。

IRSのスイッチをオフ。

降機は終了しています。機体を修理、メインテナンスしてから降機します。

メニューのMAINTENANCEボタンを押すとすべての故障が一瞬で直り、オイルや酸素など足りなくなったものが補充されます。

はい、メインテナンスが終わりました!

酸素も補充されています。

では降機します。

というわけで、B737-300ERの上空引き返しと緊急着陸が無事終わりました。この有償機体はこうした故障の時の対応が充実しているといわれます。いろいろ試してみるとおもしろいでしょう。

それにしてもこれでオートパイロットなしに飛ぶとなると飛ぶだけで他には何もできないと思います。これでオートスロットルも動けばかなり楽になります。

なかなか迫力がありました。

(おわり) 


B767-300ERの上空引き返しと緊急着陸(1)

2017-05-17 10:35:03 | 日記

X-Planeの有償機体B767-300ERはかなり詳しく作り込んであります。

今日はこの機体で上空引き返しと緊急着陸をやってみます。

現在当機はトルコのイスタンブール国際空港(LTBA)から米国のニューヨークにあるJFK国際空港(KJFK)に向けて離陸したところです。燃料を61.5トン満載して最大離陸重量にほぼ近い186.7トンでRWY05から離陸し、北西方向へ上昇旋回しているところです。さすがに重くて機の動きが鈍いです。PFDの速度計を見ても現在の速度のすぐ下に黄色や赤色の帯が出てきています。また上のほうはフラップの制限速度の赤色で、非常に限られた範囲で速度を制御する必要があります。既にオートパイロット、オートスロットルを入れてあります。

眼下にイスタンブールの街が広がります。後方にはボスボラス海峡があります。

離陸したイスタンブール国際空港が見えます。

フラップ・スラットを全部上げましたがその時の下限の速度が250ノットを超えているので、260ノットで上昇していきます。

今日は最初、FL320で巡航します。

トルコはトランジション高度が10000フィートです。高度計を2992に直して加速します。

RIMBOでFL130以下という高度制限があります。

シートベルトサインをオフ。

黒海沿岸を順調に上昇していきます。

このようなコースを飛んでいきます。

ルート上の最低高度は常にわかっていないと緊急降下などのときにどこまで降りてよいかがわからず、危険です。ネットのSkyvector.comのVFRチャートにはその区域の最高の標高が出ています。さっと調べるにはこれが最も便利です。一方PFPXなどで本格的にフライトプランを作れば自動的にその区間の最低高度が表示されます。

離陸後17分、巡航に入りました。

では767のメニューから故障を選び、エンジンのところ、第1エンジン火災を選びます。すぐに発生するようにします。

画面に戻るといきなりサイレンが鳴りだし、火災警報で第1エンジンに火災が発生したことがわかりました。当機では火災が発生したエンジンのスロットルは自動的にアイドルまで戻ります。オートパイロットは切れません。自動的に水平直進飛行を続けてくれます。見るとラダートリムは動いておらず、エルロンが動いて機体を傾けて水平直進飛行をしています。

上側ECASにはさまざまなメッセージが出ています。火災の場合には上空でエンジンを再始動することはできませんから、表示された再始動可能速度もあまり意味がありません。オートパイロットは入ったままです。離陸後17分。

まずシートベルトサインをオン。

機内でイレギュラーなことが起きた場合などに見るマニュアルがQuick Reference Handbook、通称QRHです。B767-300ERについてもネット上に出ています。もちろん実際には運航会社やオプションの違いなどで内容に差があるわけですが、だいたいはこれで間に合います。これがその表紙です。直ちに対処が必要な項目は表紙に目次が出ています。今回はENGINE FIREですのでページ8.2です。

エンジン火災については以前にも紹介したことがあります。B757です。また火災ではないですが離陸滑走中に片側のエンジンが止まってしまって、上空で燃料投棄して戻ってくるお話がこちらです。

今回のB767-300ERのエンジン火災はこのマニュアルで対処します。今のところ何が原因でエンジン火災が起きたかはわかっていません。ただ異常な揺れや音は今のところありません。エンジンが落下して機体が傾いたということもありません。

そうすると対処は次のようになります。

オートスロットルをオフ > 火災が起きた側のスロットルレバーをアイドル、確認 > そちら側の燃料コントロールスイッチをカットオフ、確認 > エンジン火災スイッチを引く、確認 > もし火災警報が点灯していれば消火スイッチを倒して1秒間押さえる > 30秒経ってまだ火災警報が点灯していれば消火スイッチを反対側に倒して1秒間押さえる

もし機体の激しい振動が起きたり、エンジンを止めても続いていれば遅滞なく減速し、振動が収まる安全な高度まで降下。もし再び振動が増え、これ以上の減速や降下が現実的でない場合、速度を上げると振動が収まることがある。

 APUを使えればAPUを起動 > 対地接近警報装置のフラップオーバーライドをオーバーライド > トランスポンダをTAオンリーに > 十分な設備と条件が整った最も近くの空港に着陸することを計画

もし防氷装置を使うときは、エンジンを止めた側の空調スイッチをオフ > 隔離バルブをオン > 防氷装置が不要になったら左右の隔離バルブをオフ

着陸はフラップ20度、進入速度はフラップ20度に対応する速度で > ゴーアラウンドはフラップ5度で > QRHでこの場合の着陸に必要な滑走路の長さをチェック

以下のチェックリストは実行しないこと。エンジンボトル、エンジンシャットダウン、空調オフ。

これで当座の対処は終わりです。

では降下・進入・着陸の時の操作です。

・降下チェックリスト

与圧・着陸地の標高を与圧パネルに入力 > リコールボタンを押して内容をチェック > 自動ブレーキをセット > 着陸データ・フラップ20度の時の進入速度、ミニマム > アプローチブリーフィングを完了

・進入チェックリスト

QNHをセット

・着陸チェックリスト

スピードブレーキをARM

ギアダウン > フラップ20度

以上です。

基本的に機体が壊れていないかどうか振動などで確かめます。そして適切な空港にすぐに着陸。フラップは20度で、ということです。フラップ20度で着陸ですから進入速度は通常より早くなります。フラップを25度以上に出さないのでフラップ警報は切っておきます。またトランスポンダでRAが作動するようになっていると突然機体が上下して失速の危険がありますからTAだけにします。

では、やっていきましょう。オートスロットルを切ります。オートスロットルはエンジン1基では作動しないようです。B777では1基でも作動しますが。

火災を起こしたエンジンを確かめて燃料コントロールスイッチをカットオフ。

最初に消化ハンドルを引き上げます。これで火災警報が止まるか確かめます。

止まりません。ではハンドルをヨコに倒します。これで消火剤がまかれます。

消火剤のボトルは2つあって、ひとつ30秒で噴射します。30秒経ってまだ火災が消えなければ2つ目のボトルを噴射します。そのため、噴射を始めたらストップウォッチをスタートさせます。下の写真の左上にあるCLOCKというボタンを押すと、時計のストップウオッチが動き始めます。速度が既に落ち始めています。片側のエンジンが止まっていますので。

するとほどなく火災警報は消えました。やれやれです。

ストップウォッチは13秒回りました。

 片側のエンジンが止まったため、左右の燃料タンクの残存量に差ができて機体が傾く可能性があります。そこで左右の燃料タンクをつなぐXFEEDをオン。ただし、現在は中央タンクから燃料を供給していますので左右のタンクからは使っていません。

火災の理由がわからないのでとりあえず280ノットに減速し、1基のエンジンだと現在の高度を維持できないのでFL260まで降下します。FLCHを押します。すると280ノットを維持するように自動的にピッチがコントロールされてFL260まで降りていきます。

本当はFMSのCRZページにあるENG OUTを選択すると1発不作動の時の最適高度が出てくるのですが、このソフトではこの機能が使えなくなっていました。残念!

それから推力は片側エンジンだけを使うので、設定を連続定格出力CONにします。上側ECAS右側のCONというボタンを押します。そして推力はマニュアルで操作していきますが、この数値を超えないようにします。

280ノットで降下中です。降下率が1000フィートになるように推力を動かしています。

 ときどきCANCEL、RECALLを押して新たな警告が出ていないか確かめます。

推力の目標はEPRで1.70とあります。現在の推力は1.40です。止めたエンジン1は特に振動は出ていません。そして燃料供給量は0.0。もしこの数字が0.0でなければ燃料が漏れているということです。それは大変なことです。エンジンオイルの量も減っていませんからオイルパイプも無事なのでしょう。

外から見たところです。左右でエンジンの見え方が違います。向かって右側、1番エンジンは風車状態で回っています。

 設備と条件が整った最も近くの空港に着陸する必要がありますから、今回は出発地のイスタンブール国際空港に戻ります。管制と打ち合わせ、まずTURKOポイントまで行きます。INTREFボタンを押してTURKOと入力し、EXECボタンを押します。

今日は最大離陸重量で離陸してまだ燃料が大量に積まれていて、このままで着陸すると最大着陸重量をオーバーしてしまいます。そのため燃料投棄をします。

 TURKOは157度の方向、95マイルです。180度近いターンになります。

 LNAVで左旋回。まだFL260に向けて降下中です。速度は280ノット。

 さて、ここでもう一つトラブルです。減圧です。減圧には急激な減圧とゆっくりした減圧の2つの故障が用意されています。急激な減圧は選択してもうまく動かなかったのでゆっくりした減圧を選びます。さて、どうなりますか。

 画面が戻ってしばらくすると上側ECASに客室高度の警報が出てサイレンが鳴りだしました。

これが鳴ったら直ちに酸素マスクをつけて乗員間のコミュニケーションの確保を行います。以後しばらく酸素マスクをつけての操縦になります。

 まだ火災の対処を続けているところでした。トランスポンダをTA/RAからTAに。緊急事態を宣言します。スクウォーク7700にします。

すぐに与圧計を見ます。内外気圧差はどんどん小さくなり、客室高度は10000フィートぐらいです。しかし気圧の昇降計は下がっています。ということは客室高度が下がっているということです。降下の速度が大きくて客室高度が大きく下がってきているのでしょうか。理由はわかりませんがこれは与圧が抜けています。

 客室酸素をオン。

客室高度の警報に対処するQRHを調べます。

酸素マスクを装着 > 乗員のコミュニケーションを確保 > 客室高度と上昇率をチェック > もし客室高度が制御できていなければ客室酸素スイッチを1秒押さえる > 遅滞なく1万フィートあるいは安全高度のどちらか高いほうまで降下 > スロットルをアイドルに > スピードブレーキを展開 > もし機体が壊れていることが疑われるときは速度に注意。また機体に高い負荷がかかる操作は避ける > 最大運用限界速度で降下

では操作を続けます。下側ECASにSTATを表示します。酸素の量が出ています。次第に減っています。酸素は出ています。

緊急降下をしますから機内アナウンスをします。

緊急降下はオートパイロットを使って行います。先ほど見たようにこのあたりの標高の最高はせいぜい5千フィート台です。ですから10000フィートまで降ります。速度は引き続き280ノットです。

写真を取り忘れましたがスピードブレーキはフルに展開します。するとものすごい降下率で降下が始まります。ちょうどTURKOに向けて旋回中でしたから引き続き自動でバンク角15度の旋回が続いています。

火災の対処がまだ残っています。APUをスタートさせます。

APUブリードが機内に流れるようにします。

対地接近警報装置のうちフラップ警報をオーバーライド。こうしておかないとフラップ20度で着陸しようとすると警報が鳴ります。

スクウォーク7700。緊急事態を宣言しています。

あっという間に10000フィートまで降りてきました。スピードブレーキを戻し、動いている右側のスロットルを動かして速度が280ノットになるようにします。トルコではQNHへの切り替えがFL100です。QNHをこれから変えます。ここまで離陸後26分。まだ最初の火災発生から9分です。

連続定格推力が1.57になっています。これを超えないようにします。依然として客室高度の警報が出ています。そのほかには異常な警告はありません。

スピードブレーキは全部戻します。

酸素の量は引き続き減っていきます。油圧は正常です。また止めた側のエンジンに燃料は流れていません。APUも正常に動いているようです。

10000フィートで水平飛行をしています。与圧の抜けはスローですから一気に調整されません。そのため10000フィートに向けて客室高度はゆっくりと下がっていきます。今は逆に内外気圧差は最大まで大きくなっています。これは安全バルブが開いているのでしょうか。

機体を外から見るとこういう感じです。エルロンと右側のスピードブレーキが動いて機体はやや右に傾いています。

 このような形で上空引き返しになりました。

着陸灯をオン。

QNHを3021に合わせ、260ノットに減速します。フラップ・スラット展開速度以上で飛ぶようにします。エンジン1基で機体が重いときに不用意にフラップを出したり減速したりするとそれっきり加速ができなくて急激に降下して速度を上げるか失速するかしかなくなります。エンジン1基の時は出来るだけ減速しないようにすることです。

さて、ここでギアが下りてしまった状況を作ります。ギアダウンです。現在の速度は260ノット。ギアダウンの上限速度は270ノットですからギアもギアドアも機体も壊れないはずです。

ダウン3グリーン。ギアは正常に出てロックされました。

さてギアが降りると抵抗が大きく増えます。そのため推力を上げないと速度が維持できません。ここでは推力が連続定格推力をEPRで0.01上回っています。

ちょっとスロットルを戻し、1.57、連続定格推力ぴったりにします。N1は103.6も回っています。

速度はまた上下に挟まれました。ギアが出ているので270ノット以上は出せません。またフラップ・スラットを出していませんからすぐ下にフラップなしの下限速度があります。スロットルを動かして260ノットを丁寧にキープします。

左右のエルロンが今までより大きく動いています。ギアが出て抵抗が大きくなりました。

外から見るとこんな感じです。右側はスピードブレーキがだいぶ上がっているのがわかります。

気圧も落ち着いてきたので酸素マスクを外します。

ではFMSにTURKOでの待機を入力します。今日はこのまま海に出てから燃料投棄を開始し、TURKOで待機中に引き続き燃料投棄をします。TURKOで右回りインバウンド30度、レグ1.5分のコースです。待機時間は燃料投棄が終わるまでとします。

LEGSページに右回りの待機が書き込まれています。

QNHをセットしたので高度がずれました。改めて10000フィートまで降下します。

現在の機体重量は181.8トンあります。最大着陸重量は145トンですから37トンぐらいオーバーしています。

しかしこの機体では燃料投棄できるのはセンタータンクの燃料だけです。センタータンクには現在20.2トンの燃料が入っています。ですからあと20.2トンしか軽くできません。もちろんこれに加えて飛行時間分の燃料は減るのですが。旋回中に燃料投棄をしてセンタータンクをカラにして、火災の影響でできるだけ早く着陸しなければならないので、このまま進入着陸に向かいます。オーバーウエイトでの着陸もありです。

APU発電機からの電気が供給されています。ただし、ユーティリティーバスは左右ともオフになっています。機内サービス用の装置は動いていないはずです。

このように引き返してきました。いよいよ海に出ますので燃料投棄を始めます。

待機地点のTURKOまであと20マイル弱。風はヨコから吹いています。

燃料投棄のスイッチをオンにし、左右のノズルをオンにします。

センタータンクの燃料が減り始めました。燃料投棄が行われています。

機体重量も180.0トンに減ってきました。

新たなスクウォークが指示されたのでそれをトランスポンダにセットします。引き続きTAのみです。

ではここでさらに悪条件として防氷装置をオンにします。先ほど見たようにエンジンを止めた側の空調をオフ。

防氷装置をオン。

そのまま飛び続けてTURKOまで来ました。風向きが大きく変わるので速度が落ちすぎないように目標速度を265ノットにしてあります。

 (つづく) 


X-Plane11の画期的な画面の動き

2017-05-15 18:38:22 | 日記

これまでFSXやX-Planeは旋回時に目の前の計器が動かずに景色の地平線が動いていました。そのため、本来は飛行機の前後を貫く機軸に沿って回転(ロール)するにもかかわらず、何か景色が傾きながら右左に移動するようにしか見えませんでした。

ところが有料のアドオンですが、X-Plane11用にそれを改めて、旋回時に計器が動いて景色の地平線と計器の人口水平線が一致するように画面を表示するソフトが発売されました。

はっきり言って一度これを使ったらもう元には戻れません(笑)。最初は今までとは景色の動き方が逆で戸惑うかもしれませんが、2,3回飛べばすぐ慣れて、こちらの方が自然ですから実に飛ばしやすくなります。

同時にこのアドオンはタービュランスや失速が近い時に機体を震わせたり、エンジンや風切りの音をリアルにするなど、これも一度使ったら元に戻れません(笑)。

たとえば以下の画面を見てください。これは水平直進飛行です。この状態では差はありません。

では左に旋回します。デフォルトの画面では計器は傾きません。景色と人工水平線が傾きます。しかしここでは計器も左に旋回しているように傾いています。そして景色の地平線と計器の人工水平線が平行になっています。よりリアルに旋回を感じることができるようになりました。これは画期的な進歩です。さらに左の方向に視野が動いて左のほうがよく見えるようになっています。

次に右に深いターンをしてみます。計器が右に大きく傾き、景色の海に見える水平線と計器の人工水平線が平行になっています。そして右側がより広く見えます。

そして急激に降下したところです。急激に上下すると画面の動きに重力の効果が表現されます。急激な降下ですからマイナスのGで一瞬浮くような感じになり、視点が一瞬高くなります。

威力を発揮するのが最終進入です。右のほうに滑走路があります。右旋回でアラインさせます。滑走路がより見やすくなりますし、滑走路に奥行きが感じられて大変アラインしやすくなります。

正面に滑走路があります。エルロンを左右に動かすと、まさに飛行機の中心を貫く機軸に沿って左右に回っているように見えます。ですから滑走路に奥行きが感じられて大変アラインしやすくなります。

ちょっと右側に機をずらしてみます。

こうやって左に傾きながらアラインさせます。

左から合わせるときはこうやって右に傾けながらアラインさせます。

横風があっても調整がとても楽です。突風で機体が傾いても直すのが容易です。

もうすぐ着陸です。

横風着陸でも自然にアラインできます。

機内から見たところです。

さて、どうやってインストールするかですが、X-Planeの無償のダウンロードと、有償のアドオンの2つが必要になります。

まずダウンロードですが、X-Plane用のLuaというスクリプトをダウンロードしてインストールします。

FlyWithLuaと呼ばれるスクリプト.

 

 

 

ダウンロードするとZIPファイルはこのようになっています。FlyWithLuaというディレクトリーをX-PlaneのResourcesのPluginsにコピーします。

X

そしてFlyWithLuaのなかにScriptというディレクトリーがあります。内容はこうなっています。実はこれらのスクリプト、X-Plane10用でX-Plane11では動かないものもあります。動かないものを入れておくとLua自体が動きませんので、インストール後のScriptのディレクトリーの中味を全部削除します。

有償のアドオンはこちらです。XPRealistic Proと言います。今まで無償でベータ版が出ていました。

ダウンロードするとこのようなZIPファイルです。そのなかの、赤枠で囲ったXPRealisticというディレクトリーと、XPRealistic.luaというファイルを先ほどのScriptのディレクトリーにコピーします。

するとこのようになります。Scriptの他のファイルはここでは全部削除してあります。動くものだけを選んで入れればよいですが。

そしてX-Plane11を起動して、Plugins>FlyWithLua>FlyWithLua Macros>XPRealistic Proを選びます。

するとこういう画面が出てきます。上から2つ目の青い枠が空欄になっていると思います。もしX-Cameraというプラグインを同時に使う時はここをクリックします。そして機体の種類によって5つのプロファイルが事前に用意されています。ここではC172なのでそれを選びます。

そしてProfile Immersionsは、23項目指定するところがあります。赤枠で囲ったところをクリックすると1番から23番まで各項目をオンにするかオフにするか選べます。オフにする時はその下の青い枠を空欄にします。

このなかでいま、バグがいくつかあります。特に10番のHeading anticipationです。これを選ぶと右クリックして画面を動かすことができなくなります。次回のアップデートの時には直っていると思いますが。気にしなければこれを選んでください。上のように旋回時に旋回方向の視野が広がります。

というわけで、これは実に画期的なアドオンだと思います。

(おわり)


Boeing 707-420で羽田からウラジオストックまで(2)

2017-05-09 23:25:35 | 日記

Boeing 707-420で羽田からウラジオストックまで飛んでいます。

ちょうど古河市上空にさしかかります。

このように飛んでいます。

14000フィートを過ぎました。高度計を2992にします。

エンジン計器も正常です。

燃料の流量も正常です。残燃料も正常。ただ油圧と油の温度は変な数値です。

巡航中にもっと早く飛んでシミュレーションの時間を短くするには基本的に2つの方法があります。X-Planeのシミュレーション速度を上げる方法と、X-Planeのコマンドを使って対地速度だけを上げる方法です。X-Plane11では画像を細かくすると通常に飛んでも時間の進みが実時間より遅く、シミュレーションで10分と言っても実時間で20分近くかかることがあります。それを逆に速度を上げようとしても下の例のように1.0倍と出て速度が上がりません。

そこでそういう時は飛行中にX-Planeのグラフィックを一番軽くします。これが最も細かく描写している状態です。

これが最も描写を粗くした状態です。

外の景色はこうなります。黒いものがいつも付きまとうようになります。

またSkyMaxx Proもできる限り描写を軽くします。特に積雲の量を最も少なくします。

さらにほかの設定も粗くします。こうするとシミュレーション速度を上げると1.5倍から速い時には2倍以上になります。これだけでも相当違います。

一方、対地速度を上げると自動操縦がその速度についていけずに特に変針地点や風があるところで高度や方位が不安定になってあまりよろしくありません。

FL330まで上がろうとしましたが速度が落ちてしまうのでFL250で上昇を止めて巡航に入りました。関宿から91.3マイル、新潟へ31.2マイル。オンコース。

エンジン計器も正常です。

もうすぐ新潟です。

与圧が全然機能していません。機体の内外気圧差はほぼゼロ。客室高度はほぼ機体の高度と同じ。

ダクトプレッシャーはほぼゼロ。

セイフティーバルブ、オープン!

新潟を出て日本海上空です。

新潟を後にして飛んでいます。描画を粗くしているので黒いものが付きまといます。

佐渡島が見えます。

速度を350ノットまで上げます。運用限界速度近くです。

排気ガス温度が黄色の領域に入っています。

ウラジオストック空港の近くにあるVORの周波数をNAV2に入れておきます。110.6MHz。

今日の進入はこのILS25Lです。

またNDBもあるのでADF1に周波数368を入れておきます。

ロシアでは高度にメーターを使います。そのためそれをフィートに直すと端数のついた数字になります。実際にはロシアの空域に入る前後でフィートからメーターへ、メーターからフィートへ高度の調整を行います。

これが新潟を出てロシアとの境にあるポイントIGRODまでのコースです。

すぐ隣は平壌飛行情報区です。

そしてIGRODからウラジオストックまでです。一度大陸に入って北東側から空港に進入します。

ポイントが9番から1番になっています。こうやって2巡目が始まりました。IGRODまであと251マイル87分。

2巡目の1番がIGROD、ロシアとの境になります。

ちなみにこれが北朝鮮南部の航空図です。特に韓国に近い所には航空路の設定がありません。一方韓国側は北朝鮮に近いところにたくさんの軍用空域、制限空域、飛行禁止空域があります。西側は中国の飛行情報区になります。

実は北朝鮮の飛行情報区は日本海に大きく突き出しているのです。よくミサイルを飛ばす空域です。

ロシアの飛行情報区に入りました。

もうすぐウラジオストックです。

黒い煙を出しながら順調に飛んでいます。上のほうに黒く雲のように見えるのは他機です。

エンジンを後ろから見たところです。

では到着地が近づいたので画面の設定を元に戻します。シミュレーションの速度も1倍に戻します。

ユーラシア大陸上空です。

オートブレーキを2に。

ウラジオストックのVORを受信しました。では降下に備えて速度を280ノットまで減速します。

険しい山が続きます。

グーグルマップで見たところです。

最終進入の4000フィートまで一気に降下していきます。降下率2000フィート。ただし途中DAGESポイントでFL80以上という制限があります。

ウラジオストックの気象です。300度から16ノットの風。横風着陸です。QNHは29.47インチ。気温を見ると摂氏17度、露点がマイナス5度。よほど空気が乾燥しています。

ちなみに夜間にするとこんな感じです。照明も動かせるつまみが限られています。

機関士席の夜間の様子です。

燃料タンクですが、センタータンクが最初に空になります。ブースターポンプのスイッチはダミーで切ることができないので、黄色い警告灯だけが点灯しています。

客室サインをオン。

雲のなかに入りますから防氷装置をオン。

雲中飛行です。

眼下の谷にもやがかかっています。

依然として山のなかです。

10000フィートの減速です。降下率を下げます。

240ノットに減速していきます。オートスロットルはついていますので巡航、降下、進入中に使えます。

減速にはスピードブレーキも使います。

スピードブレーキはこんなシンプルなものです。

ロシアではフライトレベルから高度への切り替えがFL80。DAGESがちょうどFL80以上という高度制限になっています。

DAGESを通過し、引き続き減速して降下していきます。

QNHは29.44。ロシアでは実際にはQFEを使って離着陸します。一度やってみようと思います。

ウラジオストックの最新の気象。風向の変化が大きくなっています。

まもなく最終進入開始地点の4000フィート。VORの向きもINSの誘導する進路と合っています。

ではオートパイロットのソースをNAV1に切り替えます。

ILS25LのILSの周波数がセットされています。コースの修正が行われています。

NAV1の周波数、110.10。

ギアダウン、フラップは最終フラップ。降下開始前に着陸のコンフィギュレーションを作ってしまいます。

グライドスロープの上に乗りました。

GSボタンをオン。

ところが全然安定して降下しないのでマニュアルで進入着陸します。

真っ黒い煙を吐きながら降下していきます。

まもなく着陸です。

かなり横風が強い状態です。

無事着陸しました。

誘導路に向かいます。いい天気です。

トランスポンダをスタンバイに。

駐機場に到着です。

地上電源をオン。

燃料ポンプをオフ。

燃料もこれだけ残りました。

降機が始まっています。

というわけで無事ウラジオストックに到着です。レトロな機体は味わいがあります。また機会があれば飛ばしてみたいと思います。

(おわり)


Boeing 707-420で羽田からウラジオストックまで(1)

2017-05-08 21:21:00 | 日記

フライトシミュレーターではレトロな飛行機も楽しめます。今日はWilson Aircraftから出ているX-Plane11用のBoeing707-420で羽田からロシア極東のウラジオストックまで飛んでみます。

Boeing707は1958年に初就航したボーイング社の最初のジェット旅客機で、-420はロールスロイスエンジンを搭載して1960年に就航しました。ちょうど私と生まれた年が同じです(笑)。

エンジンの後ろ側には小さいノズルがいくつもついていて、本当に真っ黒な煙を出しながら飛んでいました

Wilson Aircraft社はさまざまなレトロな旅客機を発売しています。機能はシンプルで、飛ばすのにマニュアルと首っ引きというわけではありません。

ただ、この707-420にはいくつか大きなバグがあります。

1、慣性航法装置(INS)、ソフト名CIVAとX-Plane11のFMCのどちらも使えるようになっているのですが、それだとCIVAが正常に機能しません。いずれパッチが出るでしょうが、CIVAを機能させるには、このページにあるYoyoz氏の4月30日のコメントに従ってPlaneMakerとEditorを使って直す必要があります。FMCは使えなくします。

2、与圧が機能しません。セイフティーバルブが開きっぱなしになっていますし、ダクトプレッシャーが上がりません。そのため上空で酸素不足になります。酸素不足で目の前が真っ暗になる機能をX-Plane11のほうで止めておかないと飛行できなくなります。

3、操縦席にTAS計とMACH計がありません。X-Plane11の機能を使わないと外気温とマッハ数がわかりません。

というわけで、こういう飛行機はたくましくないと飛びませんね(笑)。

ではさっそくコースを見ていきます。羽田を離陸して関宿から新潟に。新潟から日本海を横断してロシアのウラジオストックに行きます。

途中のIGRODが日本とロシアの飛行情報区の境界点になります。PFPXで作成したコースを出してあります。

今日はCIVAを使って飛びます。CIVAを使ったフライトはかつて紹介したことがあります。CIVAは機械式の慣性航法装置(INS)で、VHF無線が受信できない所でも自律航法でかなり正確に飛ぶことができます。実際には2台あるいは3台を同時に使いますがここでは1台だけです。その昔は天測やLORANで飛んでいました。INSはウエイポイントを緯度、経度の座標で入力します。しかも現在位置以外に9ポイントしか一度に入力できず、9番の次は1番に戻るので、コースが長い時は通過したポイントに次々と先のポイントを入れていきます。

しかしとても優れたプラグインがあります。CIVA Helperです。これはウエイポイントを入力すると自動的に緯度、経度の座標に変換してくれて、自動的にCIVAに読み込ませてくれます!ですから何番にどこのポイントが入っているかは一目瞭然。これがない時はフライトプランに1から9まで、さらに1から9までと次々に数字を振っていかなければなりませんでした。

ただし、コースが直線のところは途中のウエイポイントはカットして、変針するところだけをピックアップして入力していきます。本当はSIDやSTARはVORやNDBを受信して飛びますが、今や各空港ともそういうルートは非常に少なくなっていて、RNAVのコースをINSを使って飛びます。

では機体を読み込みます。デフォルトがパンナムの塗り分けです。707-420はBOACやVARIGで飛んでいたそうです。

フライトプランの距離は658マイル。2時間弱。燃料は4時間半分積んで、あとはペイロードを積み、最大離陸重量にしてみます。しかし結果として全然重くないフライトでした。まるでロケットのように上昇していきます(笑)。当時の操縦士の書いたものを読むと重くて重くて上昇率が毎分1000フィートに達しないことも珍しくなかったとか。そんな機体を飛ばしてみたいものです。

羽田空港の東駐機場に機体を呼び出します。

きれいな機体です。昔の飛行機は胴体が細いのでスマートで美しいですね。

 

では、プラグインのGround ServicesからGPUとタラップを呼びます。

操縦室に入ります。アナログ計器とスイッチが並びます。ダミーのスイッチも結構あります。ただ、オートパイロットは機能限定版で新しいものがついています。

 酸素マスクが上から釣ってあります。グレアシールド正面にある大きなエンジン消火装置やエアーブレーキはB727でも見られます。

航空機関士席です。このパネルの多くはダミーです。実際にはこのパネルを細かく操作すると楽しいのです。FSXにはコンコルドがありますが、あれがアナログ機としては最高傑作ではないでしょうか。コンコルドの機関士席はすごいです。B747クラシックの機関士席もいいですね。いずれも燃料タンクの切り替え操作がいろいろあるのです。降下から進入に入る時にリザーブタンクを開けるとか、いろいろ興味深い操作がありますが、このソフトでは全く動かすことなく飛ばすことができます。コンコルドなんか音速を超えるときに機体の重心位置を変えるので、燃料を主翼と尾翼のタンク間で移動させます。同じことは現代の飛行機でもやっていますが、コンコルドは燃料タンクが10以上あって、機関士がマニュアルで操作するのです。あと、コンコルドは高高度を飛ぶので、放射線量のメーターがついていました。あまりにも放射線量が高くなった時は高度を下げるように決められていました。X-PlaneでもB727は機関士席がしっかりついています。

 では出発準備を始めます。パーキングブレーキをオン。

バッテリー、アビオニクス、外部電源、インバーターをオン。外部電源はAPUにします。

機関士パネルの電源のところです。オレンジのランプがついているところ、バスタイとエンジン発電機のところをカバーを上げてスイッチをオンにします。

オレンジのランプが消えます。

その下が燃料パネルです。かなり簡略化されています。青いランプがついているところは燃料ポンプが操作できるところで、オフになっていますからオンにします。燃料コックの操作は基本的にありません。リザーブタンクも最初からオープンになっています。しかし燃料はセンタータンクから消費されていきます。各タンクに等量燃料が入っています。

このようになります。

機関士席右下はエンジンパネルです。まだエンジンは始動していません。

機関士席右上が与圧のパネルです。当機では与圧が動きません。ダクトが3本あってメーターも3つついていますが動きません。下のほう右側の細長いランプ、セイフティーバルブは開いたままです。気圧計は機内が与圧されていないことを上空でも正しく示してくれます(笑)。巡航高度を入れます。客室高度は自動的に出てきます。

オーバーヘッドパネルです。ナビゲーションライトをオン。

 客室サインをオン。昔は機内でもタバコが吸えました。確か禁煙サインは離陸後ただちに消えて、着陸間際にオンになったように記憶しています。

これがINSです。1台搭載しています。ペデスタルの反対側にX-Plane11のFMCがありますが、それは動かないようにしてあります。そうしないとこのINSが正しく作動しないのです。

ではINSの調整を始めます。必ずパーキングブレーキをオンにしておきます。そして上のつまみをスタンバイに、下のつまみをDSRTK/STSにすると0 95と出てきます。0が出ていれば異常なし。本来上のつまみはオーバーヘッドパネルについています。

では現在位置と先々のポイントを入力していきます。これがCIVA Helperです。プラグインを呼び出したところです。

ポイント0が必ず現在位置です。RJTTを入れて、以降1から9までポイントを入れ、>>を押して緯度経度を出し、さらに>>を押してINSに入力します。実に優れものです。

10番目のポイントは1番のポイントの通過後に入れます。それはCIVA Heperの2ページ目に入れることができます。10番目から17番目まで入れていきます。17番目がウラジオストック空港UHWWです。

こうやってポイントが入力されます。WAYPTにすると緯度経度が出てきます。これはポイント0、羽田空港RJTTの緯度経度です。

ではつまみをALIGNにします。このまま置いておくと9が次第に数が減っていき、5になると上のReadyのランプがついてつまみをNAVにすることができるようになります。しかしそのまま置いておくと1になってより正確に現在位置を把握できます。調整に必要な時間は気温によって差があったそうです。

 現在位置の調整にはVOR/DMEも使えます。後程調整をしますので、羽田VOR(HME)の周波数を調べておきます。112.20MHz

オーバーヘッドパネルにNAV周波数を入れるところがあります。NAV1にHME、羽田の周波数を入れます。トランスポンダはスタンバイ。

オーバーヘッドパネルも動かせるスイッチは限られています。ピトーヒート、ヨーダンパー、インバーターをオン。

 NAV2にはSYE、関宿の周波数を入れます。

巡航高度は33000フィート。一気に上がっていきます。

INSが35になって緑色のReadyのランプがついています。これでもう使えます。

上のスイッチをNAVにします。これで移動OKです。

オートパイロットのソースをFMSにしておきます。こうしておくとINSからの出力がオートパイロットに入力されます。

オートブレーキをRTOに。

クルーの姿を出すことも消すこともできます。

 こんなスイッチがついています。

では出発準備完了です。タラップと電源車を外します。

ビーコン灯をオン。

X-Plane11のトーイングトラクターを呼びますが、この空港にはありませんと言って出てきません。

そこでGround Servicesのトーイングトラクターを呼びます。操向はマニュアルでやるようにしてリクエスト。

やってきました。プッシュバック開始です。

なぜか左右に曲がりません。仕方ないのでバックだけして終わりにします。

パーキングブレーキをオン。続いてエンジンの始動です。これが現代のオートスタートと同じで、まず燃料カットオフスイッチをSTARTにします。

外部電源はAPU。

飛行中は機関士が後ろから手を伸ばしてスロットルを調整します。

先ほどイグナイターのスイッチはすべてオンにしておいたので、スターターを順にSTARTにしていきます。

1番エンジンSTART。

1番エンジンが起動しました。

順に4番エンジンまで起動します。

エンジンが4つとも正常に起動しました。

このソフトには極めて簡単なマニュアルがついています。性能表もあって、今日の気温は19度。最大離陸重量ですから離陸速度は153-158-171を使います。

外部電源をオフ。

舵の動きをチェック。

タクシー灯をオン。

離陸フラップ30度。

パーキングブレーキを解除して出発します。

今日はRWY16Lからの離陸です。

クラシックできれいなフォルムです。

離陸滑走路に向かいます。

滑走路の手前で一旦停止。

着陸灯、ストロボ灯をオン。

ここでDMEを使って現在位置の修正を行います。DMEはHME。距離1マイル。正しく調整されています。

1マイルと出ています。OKです。

トランスポンダをオン。

滑走路に正対しました。横風が吹いています。

60度から7ノット。

では離陸です。

離陸推力の設定についてはマニュアルに記述がありますが、最大推力です。メーターの数字から1を引いたものがよく見るEPRの数字です。2.0でエンジンの前と後ろで圧力が同じ。2.0より低くなるのは逆噴射でしょう。

離陸滑走が始まりました。V1です。

軽々とロケットのように離陸していきます。最大離陸重量なのですが。ただし、恐ろしいほど真っ黒い煙を出します。

離陸時の姿勢を維持します。

ではオートパイロットをオン。そうするとまず姿勢を維持します。

グレアシールドのパネルがこうなります。

続いてLOCを押すとINSの誘導で飛びます。上昇は速度一定で上がりたいところですがこのソフトではその機能がありません。そのためVSを選んでマニュアルで上昇率を調整しながら速度を合わせます。ここでは1500フィートで上昇となっています。

同じものが左右についています。

INSの表示が早速動いています。ポイントゼロから1へ。あと6マイル、1.9分。

ポイント1を過ぎました。自動的に1から2になります。あと5マイル1.2分。

離陸推力ですが、排気ガス温度が黄色の領域になる直前にセットします。オイル圧力は高い方に振り切れていますが、これは調整できないようです。エンジンオイルの温度も変な数値です。

袖ヶ浦の手前を左旋回で、東京湾を北上していきます。

INSは2から3へ。6マイル1.6分。

速度は約250ノット、毎分3000フィートで順調に上昇を続けています。

上昇率を上げたり下げたりしながら速度を合わせます。

ポイント5が関宿VOR、SYEになります。ここから新潟へ直行です。

X-Plane11の地図で見たところです。

眼下に千葉が見えます。

ポイント3から4へ。7マイル、1.8分。

レーダーがついています。あまり見やすくないですが。

このように北上していきます。

関宿VORまで16マイル。DMEの数字とINSの数字が一致しています。方位も合っています。

10000フィートを過ぎました。加速するために上昇率を大きく落とします。

加速しているところです。

着陸灯をオフ。

シートベルトサインをオフ。

300ノットで上昇していきます。

上昇率1200フィート。

時速約300ノット。

関宿から新潟へ飛んでいます。122マイル、22.1分。

既に4番までは飛びましたので、そこに2巡目のポイントを入れておきます。CIVA Helperの2ページ目の1から4を入力します。

4番まで新しいポイントに入れ替わりました。

NAV1に新潟、GTEの周波数を入れます。115.5MHz。

DMEに13.6と出ていますが、これは113.6マイルのことです。VOR表示器も新潟と関宿がほぼ重なっています。ちょうどこの2点の直線上にいます。

(つづく) 


大型機で場周経路を飛ぶ

2017-05-06 14:08:37 | 日記

今日はBoeing 777-300Airbus330-243で場周経路をマニュアルで飛んでみます。ちなみにこのブログを書いているとき、このエアバスが普段60ドルのところ、20ドルでした!

シミュレーターではヨコが見えないので場周経路を飛ぶのが大変です。しかし、以前紹介したFrequency Helperを使うと最終進入への会合が大変簡単です。

そして777はスタブトリムを使いながら飛びますが、Airbus330はスタブトリムを使わずに飛びます。場周経路を飛ぶのにどちらが楽かやってみました。オートパイロット、オートスロットルは共に使いません。

では777-300ERをエンジンをかけた状態でアトランティックシティー空港RWY13に呼び出します。

 どういうわけか真っ白な機体が出てきました。

Custom Failuresのチェックを外し、Hide Yokesをチェックします。

V1、VR、V2を計算します。計算せずに大体で離陸してもいいですが、なかなかきれいに離陸しません。CDUからFMS1を選びます。

最初の画面です。ちなみに、Flight Factorの757、767、777はたびたびアップデートされています。購入サイトで常に最新版がダウンロードできるほか、専用のアップデーターがあります。

今日はコースは入力しません。INITREFを選びます。5Lを押すとGRWTが自動的に入力されます。Reservesは6.0、CRZALTは2000あるいは1500、Cost Indexは100。

最大離陸推力での離陸

離陸フラップは5、CGは26%、するとトリムは6.0と出てきます。さらに離陸速度が出てきます。V2は167ノット。

速度をセットします。QNHは29.50。

場周経路を飛ぶときにはコンパスの画面を半円ではなくて全円にした方が便利です。そしてヘディングのバグをダウンウンド、すなわち離陸する方位と反位にセットしておきます。QNHも合わせます。

最初に呼び出した状態でオーバーヘッドパネルはこうなっています。

このようにセットします。特にセットしなくても場周経路を飛ぶには支障ありませんが・・・。

トランスポンダをTA/RAに。

離陸フラップは5度、最大離陸推力で離陸します。

トリムは6.0、パーキングブレーキ・オフ。

高度は1500にしました。

では離陸推力をセットします。N1のゲージに緑色のバグがありますから、そこまでマニュアルでスロットルを上げていきます。

離陸滑走が始まりました。

ゆっくり引き起こし、フラップ5とフラップ1の速度の間に速度を持っていきます。

1500フィートで水平飛行に移ります。スロットルは相当早くから戻していかないとすぐに速度、高度がターゲットを超えて上がっていきます。

では左旋回です。速度と高度に気をつけます。操縦かんをやや引きながら、トリムを上手に使います。

もうすぐダウンウインド、離陸方位と反位の方向です。

ダウンウインドを飛びます。雲のなかに入ることがあります。

X-Plane11の地図を出しておくと便利です。もうすぐ着地ポイントの真横(アビーム)です。

ではフラップ20、ギアダウン。

Frequency Helperを起動します。アトランティックシティー空港のRWY13です。

画面右上にこのような表示が出ます。

では降下開始です。

左旋回です。

降下していきます。前方にFrequency Helperの緑色の箱が見えてきました。これに会合します。上昇時より速度が低いので、上昇時と同じように旋回すると小回りになってしまいます。一度直進飛行に戻して改めて最終進入コースに会合します。

 1000フィートで会合します。フラップ30度。

最終進入コースに会合します。

横風が強く、きちんとコースに乗せるのに難渋します。この機体の操縦に慣れればより簡単に乗るわけですが。

 最終進入コースに乗っています。横風の影響で機首は右を向いています。

オートブレーキは2。

やわらかく接地します。スポイラーはARMしなくても自動的に展開してくれます。リバース。

80ノットでリバースを戻します。

オートブレーキ2とリバースで、滑走路の半分も行かずに止まりました。

こんな感じで場周経路を一周しました。

続いてAirbus 330-243です。滑走路上でエンジンを始動し、離陸できる状態にします。QNHを合わせます。高度は1500フィートにします。フラップ1。オートブレーキMAX。

スポイラー・ARM。

着陸灯などを点灯。

トランスポンダをTA/RAに。

パーキングブレーキ・オフ。

では離陸します。スロットルはメカニカルなマックスまで進めます。すると最大離陸推力が設定されます。

離陸滑走開始です。

ゆっくり引き起こします。トリムがないので引き起こしとその後の姿勢の維持は楽です。

主脚が地面を離れたところです。

最大離陸推力のまま上昇していきます。

ギアアップ。

スロットルをCLBまで戻します。

先ほどと同じようにFrequency Helperが動いています。

フラップを上げ、グリーン・ドット・スピードまで加速します。そしてスロットルを戻します。エアバスでは手動でスロットルを動かしていても通常は保護が機能しています。そのため失速の危険があるほど減速した場合には自動的に最大推力になります。その場合は一度スロットルを一番前まで出してから戻さないと推力が下がりません。

ダウンウインドを飛んでいます。速度、高度、ちょっと行きすぎました。修正します。雲のなかです。

ほぼ半周してきました。

スピードブレーキはMED。

ではフラップを3まで順に下げていきます。ギアダウン。左旋回で降下を始めます。

最終進入コースに会合します。斜めに会合してみました。この方が楽です。

ちょっと高いですが最終進入コースに乗っています。

もうすぐ着陸です。まだ高いです。

無事着陸しました。マニュアルブレーキをかけるとどうしてもまっすぐ走ってくれません。

ぐるっと一周してきました。

果たして、ボーイングとエアバス、どちらが操縦しやすかったか、答えはどちらかが簡単というわけではないと思います。エアバスの場合もトリムはありませんがスロットルとヨークの動きを調和させるのは決して簡単ではありません。

というわけで、たまにはマニュアル操縦の練習をしてもよいかもしれません。

(おわり)