院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

将棋ソフト対プロ棋士

2013-04-17 02:10:45 | 囲碁将棋
 もうじき(2013-09-20)将棋ソフト対プロ棋士の大将戦が行われる。これまで、将棋ソフトの2勝1敗1引き分けだ。大将戦でプロ棋士が負ければ、この団体戦はプロ側の敗北となるが、たぶんプロ側は負けるだろう。プロ側が勝っても引き分けである。

 今度の大将戦の将棋ソフトは1秒間に2億回読むという。これでは、必死がかかったらプロに勝ち目はない。詰将棋は将棋ソフトの得意とするところで、スピードにおいてプロはすでに将棋ソフトに勝てない。

 プロはアマチュアには絶対に負けないところにプロの存在理由があった。今後、将棋ソフトはさらに強くなって、来年あたりには絶対にプロに負けなくなるだろう。

 日本将棋連盟の田中寅彦九段は「将棋ソフト対プロ棋士戦を新しい興業として定着させたい」なぞと呑気なことを言っているが、とんでもない。プロ棋士が将棋ソフトに勝てなくなったら、将棋のプロ制度そのものが崩壊する。そして、必ずそうなる。

 これまで文明は、人間からいろんな役割を奪ってきた。文字の輸入によって稗田阿礼のような語り部は必要がなくなった。

 活版印刷の発明によって、木版、銅版は絵の世界でしか生き残れなくなった。

 写真の発明によって、画家は写実画から放逐され、具象抽象の世界に追いやられた。

 コンピュータの普及によって、単純計算や帳簿付けの人員が要らなくなった。

 今度はプロ棋士が必要なくなくなるだろう。将棋ソフトの開発には、奨励会を卒業できずについにプロになれなかった人々が協力していると推察する。彼らはプロの世界に怨念をもっているから、怨念によって将棋ソフトはここまで強くなったのだろう。

 囲碁ソフトの開発は将棋ソフトよりも難しく、囲碁ソフトがプロに勝つのはだいぶ先のことだと思っていたが、そうでもないようだ。

 医者の仕事も、診断の部分ではすごい診断ソフトが作成可能である。医学にはプロ棋士のような天才性は要求されないから、診断ソフトは簡単に作れる。そのようなソフトを開発するなら、私は協力するつもりである。

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