院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

数学理論は「創造」か「発見」か?

2017-07-17 00:56:03 | 学術
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(L.オイラーの肖像画。ウィキペディアより引用)

数学理論は美しい。次の「オイラーの等式」は18世紀にオイラーによって導かれたが、自然対数の底eと円周率πと虚数単位iがみごとに関連付けられている。(n=2 の場合なら高校生でも知っている)。

     


宇宙や量子の世界では数学の法則がよく通じる。だから、世界(宇宙)の中にすでに数学的法則が存在しているように感じられる。

つまり数学理論は宇宙にすでにある法則を「発見」したようにも感じられる。

一方、数学理論は数学者が無矛盾な体系を作ると、それが宇宙の法則にたまたま合致しているようにも思われる。つまり、数学理論は「発見」ではなくて数学者による「創造」のようにも感じられる。

どちらが本当なのだろうか?フィールズ賞を日本人で初めて受賞した数学者・小平邦彦によれば、数学法則という「鉱脈」は宇宙にすでにあった感じがするという。

小平には楕円型微分方程式の長い論文があるけれども、小平自身「鉱脈」を「発見」して、そこから掘っていかないと、あんなに長い論文は書けないという。つまり「創造」だと息が続かない。すでにあった「鉱脈」を「発見」したから長々と掘れたのだそうだ。

一流の数学者が「創造」ではなくて「発見」だと言っているのだから、そういうことなのだろう。


※私の俳句(夏)

     売るでなくハイビスカスを置きし花舗


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