歌手沢田研二(68)が8日、東京・NHKホールで「正月ライブ2017祈り歌LOVE SONG特集」を行った。

 ザ・タイガースのリードボーカルとしてデビューから2月で50周年を迎える。その間シングルだけでも150曲以上を出しているが、「夏から全国60カ所以上の50周年記念ツアーでワンコーラスだけど50曲やる」と宣言した。ワンコーラスだけの宣言に客席からは「え~」の声が上がったが、「もう体力的に無理。考えに考えに考えてこれしかない」と話すと客席から拍手が起こり「腐っても鯛でっせ!」と気合を見せた。

 毎年恒例の正月ライブだが、今年は東日本大震災以降発売の震災や原発をテーマにした曲だけで構成された。オープニング曲のイントロが流れると観客は総立ち。2曲目終了後「准高齢者の沢田研二です」とあいさつ。「世の中余計なことを考える人がいて、老人だと思っていたら急に老人じゃないなんて言われるとね」と日本老年学会、日本老年医学会が5日に発表した65~74歳を准高齢者、75歳以上を高齢者と位置づけた提言に苦言を呈した。

 コンサート途中では「忘れちゃった」と歌詞を忘れてしまい「何事も無かったようにもう1度やらせてもらいます」と再演奏。歌唱後無言で土下座をするシーンもあったが、50周年を前に全22曲中18曲を連続で歌うパワフルさを見せつけ、集まった約3600人のファンを魅了した。