昨日、寄り合いのついでに入った美術館で旅と芸術の企画展示を見た。古代から近代までの絵画、彫刻、写真などのいろいろが見られて良い企画だった。ちょっと疲れて展示室の中央の椅子に腰かけてフランス絵画の中くらいの大きさがかけられている壁を見ていると、いつの間にか僕は列車に乗り、フランスの田舎を走っている幻想に落ちいっていた。絵が汽車の窓になった。薄茶色の牛がじっと反芻をしている景色がずっと続いている、そう、30年ほど前のパリからラロッシェルまでの記憶がよみがえってきた。それはすぐにさめたのだが、ああ旅にでたいなあと思った。このところちょっと忙しかったし、妻と温泉に行きたいねとも話しているのだが、それとは別に、もう少し茫漠とした、たぶん一人の<旅>に出ることを願ったようである。・・・
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