長生き日記

長生きを強く目指すのでなく良い加減に楽しむ日記

399  山浦先生

2017-01-30 23:19:15 | 日記
 今日は温かく晴れていたのでちょっと長めに玉川上水を歩いた。帰ってから靴底をみたらかかとがだいぶ減っていたので思い出したのが北園高校の山浦先生、生物の先生だった。写真は北園で最近撮ったのであるが、たぶん山浦先生の肝いりで建てられた供養碑だろう。それを昼間のFBに使っていたのは奇遇か心理的関連があるのかわからない。当時僕は化学部だったので、山浦先生には習っていて面白かったけれど生物部は軟弱だと思っていたので生物の勉強はあまり身を入れなかった。
 山浦先生は古くからの先生で、10歳、9歳上の姉、兄(どちらも同じ北園卒)も知っていた。確か、彼らが高校生の時、家族の靴や下駄を学校に持ってこさせて、底の減り方を調べ遺伝の要素があるか否かを勉強に使ったとか、ご自分の論文材料にするとか言われたらしい。後年、都立大学の年輩の遺伝の先生に聞いたら山浦先生はちょっと知られた先生だったようだ。いま、検索したら15年ほど前に亡くなっていたが、「花弁のないハコベの発見」という板橋付近で見つけた草の論文を出されたようだ。おそまきながらご冥福をお祈りする。


398  昨日の続き<続>あるいは父としてのクマ、あるいは人の世

2017-01-28 22:30:14 | 日記
 先日NHKで栃木県のツキノワグマの特集を観た。地元のすごい写真家が張り付いて撮影して分かったクマの生活。省略してまとめれば、立派に成長したツキノワグマの雌が立派な母親でかわいい子熊を育てるのだが、オス熊がやってきて子熊を殺す。雌は抵抗するが防ぐことが出来ない。そのオスは悪いのではなくて(たぶん)、自分の子どもを作ろうとメスと繁殖するためには子熊を失わせて授乳を停止させなければメスが発情しないのでそれを強行する。ルポによれば、主役の立派なメス熊はそのせいで二回連続して子供を失う(泣)。
このような子殺しは、ライオンやトラ、ヒョウなどの動物でも普通に見られる行動である。そんなに子供が死んでいて、その動物の個体群は絶滅しないのか、そのオスは自分の遺伝子を持った子供を殺してはいないのか、などなどの疑問は当然あって、それでもそのような行動特性が残存していることは、それが何らかの有利性があったと考えるべきだろう、とか動物学、社会生物学、進化学の問題であり、一応の説明はできるようだ。生息・行動の範囲、行動学的問題、タイムスケールも問題にかかわるが。この写真家や世界のどこかでひたすらその動物を観察している研究者はすごいなと思う。
 そういう進化的な問題を考えると、進化的な有利不利で決まるならばそれはそれでわかりやすいが、人間の文明とか嗜好とかは進化的に決まる問題でないので困る。文字を持っていない文明があるが、それは持った文明と競争して有利(あるいはひどい不利ではなかった)から持った文明と競争して残ったからなのか、と言えばそういえないだろうから。原発、核爆弾、インターネットを、持った・持たない文明が、同じ土俵に乗って進化的タイムスケールで勝負したらどうなるかは実測できない。生き残るだけでなく、どちらが楽しいかなんてのも(少なくとも短期間の)価値判断になってしまうのもややこしい。
 写真は天国にのぼるらせん階段のようであるが、近所の老人施設あるいは保育施設の工事現場で見た非常階段(もしかしたら滑り台)。


397  昨日の続き

2017-01-27 23:16:42 | 日記
 映画「暗い日曜日」のはじめのシーンはなじみだったレストランを60年ぶりに訪れた老人(Cとする)の急死(ラストシーンでこれが毒殺とわかる)である。そのレストランはかつて美女(X)が経営者(A)とやっていてそこに作曲家(B)が現れた場所である。そこでX、A,B,が二年ほど共同生活をする(たぶん性的にも)。若かったCが来てXに言い寄るが拒否されて去り、3年後あたりにドイツ軍のあくどい将校として再登場し、なんだかんだとあって、Bは自殺、Aはユダヤ人収容所に送られてたぶん死ぬ。Cは一度だけXに関係を強要する。Xは死なずに生活していきそうに描かれている。そして初めのシーンに戻る。
 で、はじめのシーンのレストランは二代目がやっているのだが、彼の父親が誰か?という話題が、シネマの会のあとの感想言いあいの種になった。ストーリー好きの先輩氏(哲学の教授だったような)は「これはCの子だよ」という。「そうだ」と何人かは同調する(だってX、A,B,同居の時、妊娠しなかったじゃないか)。別の先輩は「Xがその後まったく別の男と一緒になってできた子だよ」理由は昔のシーンの終わりの時妊娠していなかったから。別の先輩は「Bの子の可能性も高いよ、そういう主題でもあるんじゃないか」。男の先輩が元気なので発言しそびれていた女の先輩たちのがやがや話をまとめると、「あれはAの子」昔のシーンの終わりでXのお腹がほんの少し大きかったわよ。・・・僕は女性陣の説に同意、というか初めからそう思った。理由、女性陣の言う通りお腹がちょっと大きかった(男性先輩はそれを見逃していそうだった)。俳優の髪の毛もある。Cは金髪、二代目は褐色、AとBは褐色~黒。これはドイツ映画なのでその辺はきちんとつくるはずだ。Cの子と思わせるストーリーはケレン味がありすぎる。Bの子としては、時期がピタッとしない。
話し合いのまとめは、男先輩の発言で「まあ、こうやっていろいろ想像できるところが映画の良さだよな」で、一同うなづくよりなかった。 *この延長で、クマの話を書こうと思ったのだが続編とする。

396  「暗い日曜日」

2017-01-26 22:00:31 | 日記
 今日は板橋でクラシックシネマの会という北園高校の先輩たち20人程が10年以上続けている月例会。ほとんどの方が学童疎開の年代で、10歳上の姉の縁でときどき参加している僕は最年少。今日の映画はドイツ・ハンガリー映画。15年ほど前に日本でも上映されたらしいが初見。この題の歌はシャンソン歌手のダミアが歌っていて知っていた。自殺を誘発するという説・噂があって有名である。映画の存在を知らなかったが、半年前にそのイメージで短歌を作ったことがある。
 この映画はその歌ができた過程のように描いているが、歌が作られたのは1933年ハンガリーでのことらしいので、それはフィクションだ。ストーリーは、ドイツ占領下のブダペストでその曲を作った青年とユダヤ人のレストラン経営者、その美しい愛人、の奇妙な三角関係、ドイツ人将校、ホロコースト、スリラー的落ちなどが組み込まれている。筋は書かないが、映画としてはかなりきちんとつくられた作品だと思った。やや説明的でもあるのがドイツ的なのかもしれない。悲しいメロディーの曲を主題としていて良いのだがそれにすこしよりかかりすぎでストーリーとしての主題がぼやけたきらいはあるか。ドイツ語で字幕付きだが、最後の歌が英語版だったのが少し奇妙、興行のことを考えたのか? でも、観て良かった。

395  アンダーグラウンド

2017-01-24 23:58:50 | 日記
今日も寒い。が、東京は晴れている。積雪の多い地方は大変だろう。そんな地方でも地中は凍るほどではないだろう(永久凍土地帯を除く)。以前「アンダーグラウンド」という映画を見た。各地で紛争があるのだが結局、武器商人系の輩が地下でせっせこ武器を作っている話だった。もうちょい複雑で、国連(UN)を皮肉っている味付けもあった。写真は烏山の中央高速道路下の公園。道路を支える柱に書いてある絵。まあ楽しくて良いが、蟻の3対の足が胸部から出ていないところが気になるがまあ良いさ。危ないアンダ―グラウンドの実装に比べれば。