利益率ダントツNo.1である、日本レストランシステムの紹介記事。多業態を展開しながら、食材調達から加工から物流から厨房設備調達から物件取得から、徹底的に内製化していることに特徴がある。
考えてみれば、外食産業は、吉野家から、マクドナルドから、すかいらーくのグループから、サイゼリヤから、近所の良い寿司屋から、垂直統合型産業の典型であると言えそうである。あまりにも垂直統合なので、クリエイト・レストランツなど不必要に垂直統合なのではないかと思ったりもした。
しかしこれは、食材の原始取得から食卓の上に皿を置くところまで、垂直統合であること自体がレストランの価値だからではないか。どれほどしゃれたレストラン空間を作ったとしても、出された料理や食材の素性を説明できなければ、そこには陰りが生じて、一流レストラン空間たりえない。空間プロデュースに特化した外食産業はおそらくなりたたない。商品が口に入る時、顧客の究極の敏感さが現れる。
日本人の舌はワインの産地の土壌の質まで感じるのだ。そのような敏感な顧客センスに対応しなければならない世界が一つの極にある、ということを信じて、産業アーキテクチャ/組織アーキテクチャのありうる種類を考えたい。