脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

命を刻む

2007年08月17日 06時36分33秒 | 随想
夏一番の猛暑の夜には 未だ蝉時雨が降っていた 生ぬるい都会の風の中で 短い命が懸命に合唱していた セミを宿らせ、大木の緑も揺れている 木々は人知れず、ひんやりと息をしている 私は、全身の細胞を開放して 闇に発散された樹気を吸い込んでみる 樹木の緑の息吹から その年輪の刻んだ遠い時間が 久遠の生命の声が聴こえてくる 虫も木も人も区別はない 生命とは、尊厳である . . . 本文を読む

千鳥が淵墓苑

2007年08月15日 22時04分02秒 | 近況
今日は8月15日、終戦記念日である。 何故か、五時にピタッと目が覚めて、 アイデアはあったものの、一時間で詩を書き上げた。 昨晩の寝つきが悪くて、実睡眠時間は4時間くらい、 だるいが、庭で素振り木刀を100回振って、気合を入れた。 そして、今日は、皇居の千鳥が淵にある 戦没者墓苑(無名兵士の墓)に参拝するぞ、と決めた。 9時頃、出かけるために着替えをしてたら、 ピンポ~ン。 出版社から宅配便で . . . 本文を読む

終戦記念日に

2007年08月15日 06時12分40秒 | 言葉の雫
人々が額づく程の辛苦を 人が人に向かって作りませんように  汗の雫が、悔いや涙とではなく 笑顔と一緒にこぼれますように  夏の晴れた空に喜び、励むことが 秋には、実りとして訪れますように  夕焼けやトンボの行方を 風にたずねてみる子供たちでありますように  誰もが、美しい水や光のことばで 自分の夏が、思い出せますように  そして誰の心からも 「平和」だけは年老いませんように . . . 本文を読む

今朝のバァバ

2007年08月14日 10時26分19秒 | その他の生命体
また悪夢で、午前4時半に目が覚めた。 薬を飲んで何とか眠り、8時過ぎに目覚めた。 夢の内容は、全く覚えてない。 親への、古い憎しみや嫌悪の情が主題だった。 起きてから、テーブルでライ麦トーストを齧り、 コーヒーと豆乳を飲み、ヨーグルトを食べていた。 そしたら、母親が起きてきて、向かいの席に座り、 朝の血圧測定を始めた。 私は、すっごく嫌だった。 食べている処を、正面から、特に親に見られながら、 . . . 本文を読む

コロコロ

2007年08月13日 10時40分07秒 | 近況
近所に出来た新しい美容院へ入ってみた。 1ヶ月前に千円床屋で、髪を梳いてもらっただけなので、 襟足が長くなり、暑苦しくなってきた。 私のヘアースタイルは、好きでやっている訳でもないが、 昔から、ゲゲゲの鬼太郎っぽい、と言われる。 段カットにしてもらって、とにかく涼しげにしてもらった。 美容師のおネエさんは、やけに話好きな人だった。 営業トークというのもあるのだろうが、 「近頃、超暑いですね」に . . . 本文を読む

「家族の病」としての精神病

2007年08月12日 08時01分58秒 | 精神障害
悪夢で目覚めてしまった。 午前4時半。 16年前に亡くなった祖父が、 部屋で首を吊ろうとしていた。 私が止めに入ると、 祖父は高校生風の妹に置き換わり、 同じく、自殺しようとしていた。 この夢は、私自身の自殺念慮や 幾分かの贖罪感を表している。 祖父は重篤な病を隠して 自死を果たすように他界した。 実際に自殺したのは、近所の同業者で 小さな加工業をしていた、祖父の弟である。 アルコール中毒 . . . 本文を読む

空へ這う

2007年08月11日 06時30分18秒 | 言葉の雫
ツタが這う 紐のようなか細い腕を伸ばし 葉っぱ同士が 懸命に手を繋ぎ合い 我が家の西側の絶壁を ジリジリとよじ登る 日陰の地面から芽吹いて 一階から二階の窓へと伸び 庇にぶつかっても 伸びることをやめない さらに雨樋を乗り越えて 屋根へと上がっていく 誰にも止められない ひたすら垂直なる 緑色をした夏の意志 天の青を指差して ヒゲのように撥ねたその先端は 暑い風にそよぐままに 夏の空をくすぐっているみたいだ . . . 本文を読む