脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

アキバ散策

2008年01月20日 15時10分20秒 | コギト
先週、ワードやエクセルの2002が欲しいと思い、
何年ぶりかで秋葉原に出かけてみた。
中学生の頃は、よく自転車で訪れた、馴染みの街である。
だが、その変貌振りに驚いた。
路地裏に入ると、道に迷ってしまう程である。

いくつかの大型店を廻ってみたが、オフィス2007ばかり山積みで、
店員に訊いたら、旧バージョンは店頭販売は終了しています、
というお話であった。

では、業務用ソフトの中古販売店はないかと探してみたが、
中古はゲームソフトとDVDばかりだった。
つまり、MSのオフィスであれ、弥生のような会計ソフトであれ、
中古市場というものは、アングラにしか存在していないのであろう。

これはパソコンをやる人々には常識なのかも知れないが、
私は知らなかったので、少々考えさせられた。

話は飛ぶが、古典派経済学にセイの法則というものがある。
商品は供給されることで、それ自身の販路を拓くというものである。
これを逆転させたのが、ケインズの有効需要の考え方である。
だが、セイ法則の真逆は、需要ではなく「不供給」である。

パソコン・ソフトで言えば、旧バージョンは売らないという
不供給こそが、販路を拓いていくことになっている。
これは不供給による需要の独占という問題である。

本来、純正資本主義は修正(政治的セクターの介入)なしでは、
少数の強者の勝ち占めになり、弱者である大多数の民は切り捨てられる。
この資本主義的不可避の弊害を修正してきたのが、歴史でもあったはずである。

何故今日、パソコンの世界では供給独占が是正されないのだろうか。
これは本来、政治的に是正されるべき経済事象ではないのだろうか。
財力の乏しい消費者は、切り捨てられていく構造を、
どうして誰も問題として指摘しないのか、不思議である。


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