時間の檻 2008年04月08日 18時55分50秒 | 随想 春なのに陽は遠のき、 過去の想いに雨が降る。 私から流れ去った、 膨大な時間の中の、 言葉で「意味」を捕らえられるものにしか、 人間に「過去」なんて存在しない。 過去なんて、所詮はただの水溜り。 晴れてくれば、蒸発してしまうもの。 動画にさえ撮られることのない、 飛び飛びで、ほんの短い場面記憶。 私を取り囲み、 私をずぶ濡れにした時間は、 大量に散った花びらとともに渦を巻き、 あっけもなく . . . 本文を読む