ぴよこ日和

いらっしゃいませ。
きたむーです。
お芝居、ライブ、お笑い大好きです。

本日の朝日新聞朝刊の生活欄に

2008年08月28日 | 日記
8月28日(木)

『備える-人生のエンディング①-』という記事が掲載されていた。
‘40歳代から考えを’と言う大見出し。太字で「大量死時代 高齢独居2030年に429万人」とか書いてある。
記事によれば、ここ数年で孤独死が倍増しているそうだ。
隣近所との付き合いのない生活、それにも増して増えている一人暮らしの生活・・・。
亡くなっているのを発見されないまま、何ヶ月も放置される事例が増えているらしい。
きれいな人生の最期を迎えたければ、40歳位から考えておきなさいよと言う内容で、うーむと唸りつつ記事を読んだ。

と、言うのも、なんともタイムリーな話題が2、3日前に飛び込んで来たからだ。
福岡の演劇人なら知らない人はいないと言う位有名な芝居好きさんが亡くなっていたそうなのだ。
噂によると、それこそ新聞記事のように孤独死したらしかった。

なんだか信じられない。
だって「死」という単語がぜーんぜん似合わない人なのだもの。
ついこないだ西鉄ホールで見かけたような気がするんだもの。
未だに福岡演劇界限定の都市伝説なんじゃないかと思っている位だ。
でもあちこちの福岡演劇人がブログやmixiに彼の死を書いていて、どこからも反論がないところをみると、ホントに死んじゃったんだな・・・。

彼は芝居を観て劇評を書く人だった。もちろん趣味で。
劇評と共にイラストも描いていて、それを自費でコピーして、芝居のチラシ束の中に入れている人だった。
ちゃんと折り込みにも来てた。
すっごい有名な人が出る芝居も、地方の演劇人が出る芝居も、同じテンションで評価をしてくれた。
私が劇団に所属していた頃、何度かそうやってイラスト付きの劇評を書いてもらった。
自分のイラストを描いてもらえると嬉しかった。

笑い声に特徴のある人だった。
その声を聞いたら、舞台に立っていても彼が来ているのがわかったし、何かの芝居を観に行って、彼の姿を見ていなくても、彼がその会場に来ているのがわかった。

個人的にはそんなにお付き合いがあった訳じゃない。2、3回話した事がある位。
でも私の出た芝居をたくさん観てくれて、それについて色々と考えてくれた人なんだ。
私が出てる作品だけじゃない、たくさんの芝居を観て、色々と考えてくれた人だったんだ。
その事について考えた事がなかったのを、今更ながら悔やむ。
なんてありがたい人だったんだろう。

もうどんなお芝居を観に行っても、彼の特徴ある笑い声は聞こえてこないんだな。
彼の書いたイラスト付きの劇評も、折り込まれてはいないんだ。
それは本当にとってもとっても残念です。
コメント (4)
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