都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

WTC移転問題:都市のあり方がStatus Quo(そのまま)では行き詰る

2009-02-01 13:49:10 | インポート

 WTCの大阪市から大阪府への売却は橋下知事の「城換え」のこだわりがあるらしい。それほど、職員の壁は厚いのだろうか。そして移転が契機となるのだろうか。<o:p></o:p>

かんぽの宿の入札では簿価2,500億円が売却額100億円となって、内容と手続き精査が求められている。フェスティバル・ゲート は事業費200億円で185億円の大阪市の償却額だと3,000万円のマンションが約6,00戸相当となる。同じく、1.200億円のWTC100億円なら償却額は3,300戸です。人の金(OPM)ではありません、税金です。阿倍野再開発も2,000億円の赤字というし、行政の損失物件があるなら開発よりリストラ(資産の健全化)が第一だろう。また府も関西空港や大型開発などで数千億円の赤字があるという。そのなかで大阪市がWTCを府に売却したいのは理解できるが次の点を明確にしたい。<o:p></o:p>

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1.都心の構造変化:府庁跡(天満)の衰退懸念と都心への集積が移る<o:p></o:p>

ご示唆があった。大阪市は1.5万坪WTCに入居しているが、何処に戻るのか。 WTCでの支払い賃料1.5万円/坪である。淀屋橋周辺にそれだけのオフィスは無い。これなら開発も関与している阿倍野か梅田の北ヤード開発があろう。淀屋橋と天満橋の違いはあるが、行政中枢機能の都心還流に意味がある。橋下知事は盛んにWTCへの府庁移転で活性化とあるが、現府庁の問題点を先ず示し、その上で移転の効果・意義を述べるべきだ。感情論のようで内容の説明責任を全うしていない。また、「府庁でWTC周辺を活性化する」と言うが言語矛盾がある。つまりは、府庁で活性化されるなら、無くなった跡地は推定するのでその対応を述べるべきだ。移転とはゼロサムなら都市としてのプラスサムを考えよ。更に、しつこく言うが、府民の利用者利益が基本となるべきだ。<o:p></o:p>

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2.南港の土地利用:住宅と配偶者の就業のオフィスへ<o:p></o:p>

コスモスクエアではライカの本社ビルも再利用されていない。周辺のオフィスもデータセンター、研修センターが多く来客型、営業拠点ではない。近年、住宅開発への転換が見られる。優位性ととしては①本町までなら20分以内で、北摂よりも近い ②分譲価格が低い ③周辺に文化施設、大型公園が多い(浦安とディズニー、公園都市化が類似事例となる)<o:p></o:p>

WTCを使うなら、何度も書いているがコールセンターなど、住宅に住む配偶者の勤め先にしではどうか。(職住近接、労働力増強になる)住宅開発で人口増大し配偶者の雇用も確保される。あの鑑定価格と賃料では、高学歴の方も付近に多いのなら補助金なしでも誘致可能ではないか。(あくまで住宅近接立地型業種 南港ポートタウン定住人口 3万人では少ないが)<o:p></o:p>

大阪市と大阪府は財政にも課題を抱える。行政方策を拡大から「選択と集中」へ、そして、神戸、京都と連携へ(大阪だけでは東京に対抗できない)、そして住民が住みやすく働きやすい都市へと、アメニティや就業機会に配慮にするという3原則を重んじるのが都市経営の基本ではないか。<o:p></o:p>

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