目黒の都心の森の中にたたずむアール・デコ様式の邸宅美術館である東京都庭園美術館。その歴史ある庭園のやすらぎの空間は小さな自然の森が形作っているからでしょう。
「森と芸術」という壮大なテーマをもとに繰り広げられている本展は、美術館内部の品のよい装飾的要素とマッチした構成で、時代をこえて常にイメージの源泉であった森と絵画の世界の物語へと誘います。
展覧会の監修は、美術評論家で仏文学者の巌谷國士氏ということで、美術史的な時系列でない構成と幅広い作品群となっています。いくつかのテーマごとの作品の流れとなっていますが、神話と森のイメージの部屋ではアダムとイヴのデューラーらの傑作が。近代に入り、産業革命後、都市の形成が進む中、ルソーの〈自然へ帰れ〉の啓蒙的思想とともにコローらバルビゾン派らは、開拓されていない森の中にひそやかな美を見いだしていきます。
・掲載作品は、ポール・セルジエの「ブルターニュのアンヌ女公への礼讃」で20世紀初頭の象徴主義の流れをくんだ作品です。植物の装飾文様などが特徴的です。ポール・セルジエは、ゴーギャンとともに色彩の平面化を推進したポン・タヴェン派の画家として活躍しました。ゴーギャンもまたタヒチの野生の森に生命の原点を求めた画家でした。
シュルレアリスムの森ではエルンストやマグリットの作品群が並びます。
◆森と芸術/~7月3日/東京都庭園美術館(港区)
「森と芸術」という壮大なテーマをもとに繰り広げられている本展は、美術館内部の品のよい装飾的要素とマッチした構成で、時代をこえて常にイメージの源泉であった森と絵画の世界の物語へと誘います。
展覧会の監修は、美術評論家で仏文学者の巌谷國士氏ということで、美術史的な時系列でない構成と幅広い作品群となっています。いくつかのテーマごとの作品の流れとなっていますが、神話と森のイメージの部屋ではアダムとイヴのデューラーらの傑作が。近代に入り、産業革命後、都市の形成が進む中、ルソーの〈自然へ帰れ〉の啓蒙的思想とともにコローらバルビゾン派らは、開拓されていない森の中にひそやかな美を見いだしていきます。
・掲載作品は、ポール・セルジエの「ブルターニュのアンヌ女公への礼讃」で20世紀初頭の象徴主義の流れをくんだ作品です。植物の装飾文様などが特徴的です。ポール・セルジエは、ゴーギャンとともに色彩の平面化を推進したポン・タヴェン派の画家として活躍しました。ゴーギャンもまたタヒチの野生の森に生命の原点を求めた画家でした。
シュルレアリスムの森ではエルンストやマグリットの作品群が並びます。
◆森と芸術/~7月3日/東京都庭園美術館(港区)
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