坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

松岡コレクション 西洋絵画の中の人びと

2011年02月25日 | 展覧会
東京・白金台は、ちょっと大人センスのファッション通りにおしゃれなカフェなども多く、山本現代など現代アートのギャラリーも増えてきました。アールヌーヴォー建築の東京都庭園美術館はゆったり鑑賞できる美術館ですが、松岡美術館もまた歴史を感じさせる建築空間に質の高い個人コレクションが楽しめる美術館です。
本展は、コレクションの中から西洋絵画の重要なテーマであり続ける肖像画や人々をとらえた作品にスポットをあて、近代美術の豊かな鉱脈を掘り下げます。
・掲載作品は、ジョン・エヴァレット・ミレイ「聖テレジアの少女時代」1893年 イギリスの画家でラファエロ前派に属し、神話や聖書の物語を復活させ、装飾的な精緻な描法で人気が高く「オフィーリア」が代表作です。晩年は肖像画家としても活躍。この作品においても神話的な古代色を織り交ぜながらナイーヴな人物像になっています。
ルノワールからシャガール、ピカソ、モディリアーニ、キスリングなどエコール・ド・パリの画家、素朴派のアンドレ・ボーシャンなど幅広く楽しめる内容となっています。
銀座、六本木に行かれたら、目黒方面の白金にもアート散策をされるのはいかがでしょうか。

◆松岡コレクション 西洋絵画の中の人びと/4月24日~9月25日/松岡美術館(港区・白金台)

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