坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

光を描く 印象派展ー美術館が解いた謎

2011年06月03日 | 展覧会
東日本大震災直後の美術展では、プーシキン美術館展やモランディ展が中止となりましたが、開催中の展覧会ではシュルレアリスム展(国立新美術館)やレンブラント展(国立西洋美術館)をはじめとして、関係者のご尽力で無事終了の運びとなりました。
青森県立美術館開館5周年を記念して開催される本展は、60点をこえる、ドイツ、ケルンのヴァルラフ・リヒャルツ美術館の誇る印象派コレクションに、日本国内の優品を加えて印象派の魅力に迫ります。
大震災の影響によりその開催が危ぶまれましたが、ヴァルラフ・リヒャルツ美術館の絶大なる協力のもと、被災地である東北でこのような国際的な展覧会が実現したことは、本当に心強く日本への復興の温かいエールが贈られているようです。
ルノワール、モネ、マネ、ゴッホ、セザンヌら巨匠の作品を、顕微鏡やエックス線、赤外線などを駆使して、科学的研究の成果が紹介され、巨匠たちが、どのような道具や方法を使って、光の描写に至ったかを解明していきます。
当館は、弘前市出身の美術家、奈良美智さんによる巨大な「あおもり犬」がシンボルになっています。三内丸山遺跡に隣接し、一体化したイメージを生む空間となっています。

◆光を描く 印象派展ー美術館が解いた謎/7月9日~10月10日/青森県立美術館 TEL017-783-3000

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