坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

ユベール・ロベール 日本初公開

2012年03月05日 | 展覧会
「廃墟のロベール」の異名で知られるユベール・ロベール(1733-1808)は、日本ではなじみの薄い画家ですが、絵画から庭園まで幅広い領域で活躍した18世紀フランスを代表する風景画家の一人です。
ポンペイやヘルクラネウムのナポリ周辺の発掘に沸いた18世紀、ロベールはイタリア留学で得た古代モチーフを土台に自由な想像力で歴史的な古代の建築や彫像を森の木々や川の豊かな自然と融合して壮大なロマンをつくりだしています。
掲載作品は、「古代遺物の発見者たち」1765年 ヴァランス美術館
本展では、世界有数のロベールコレクションとして知られるヴァランス美術館が所蔵する貴重なサンギーヌ(赤チョーク)素描を中心として、初期から晩年まで日本で初めてのまとまった展覧会となります。
建築美を描く画家ならではの素描も本画に負けないほどの見ごたえとなっています。

◆ユベール・ロベール 時間の庭/3月6日~5月20日/国立西洋美術館(上野公園)

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