坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

野田弘志展

2014年10月29日 | 展覧会
日本の写実絵画界をリードする野田弘志氏(1936~)。写実絵画専門のホキ美術館に収蔵されている今ブームとなっている礒江毅氏、大矢英雄氏、諏訪敦氏ら広島市立大学で教鞭をとる人気画家たちも、野田氏の薫陶を受けた方々です。
本展では、30代のデビュー作品から最新作までホキ美術館所蔵の24点と他館所蔵の3点を一堂に展覧する野田氏の創作ワールドが堪能できます。
長い時間をかけて年に1,2点のみ仕上げる貴重な野田作品は、等身大の人物像、風景画、静物画からなります。「生きるために描くのではない、描くために生きるのだ」と語る野田氏にとって最も貴重なのは、作品制作にかける時間であり、全身全霊で作品制作に取り組んでいます。
また、本展では、縦2メートル横1.5メートルの〈崇高なるもの〉のシリーズの新作を発表されます。

◆野田弘志展/11月21日~2015年5月17日/ホキ美術館(千葉市)