坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

西村画廊35年+ 刊行記念展

2012年05月25日 | 展覧会
現在では、アートフェアなど市場も拡大し、インターネットの普及で個人的に好きな作家の作品を購入することもできマーケットのシステムも変化しつつあります。
西村画廊は現在は日本橋で活動していますが、銀座のアートの発信源として草分け的存在です。
画廊開廊38年を記念して「ビジュアル画廊史」が刊行されます。
私は学生時代に短い期間でしたが、アルバイトをさせて頂いた経験があり、イギリス現代作家のデイヴィッド・ホックニー、アンソニー・グリーンらやイギリス以外にもオットー・ディックスやホルスト・アンテスら気鋭の作家のほやほやの新作をいち早く見る機会に恵まれました。
海外の同時代的作家を次々と紹介し、評論家の中原佑介さんもよく立ち寄り、原稿を書かれていたのを覚えています。
「西村画廊35年+」の刊行は、そのまま現代美術の歴史の一端、経済的にも高度成長時代にあった輝かしさがアートに反映されているように思います。
この刊行を記念して、当画廊の日本のレギュラーメンバーである、押江千衣子(敬称略、以下同)、小林孝亘、曽谷朝絵、指田菜穂子、舟越桂、町田久美、三沢厚彦という第一線で活躍する作家陣の最新作が展覧されます。

◆「西村画廊35年+」刊行記念展”35年プラス”
  6月19日~7月28日/西村画廊(日本橋高島屋裏)