坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

アーティストファイル-現代の作家2011 多様な展開

2010年11月27日 | 展覧会
村上隆氏の巨大なアニメチックなバルーンがニューヨーク街を賑わすニュースなど、奈良美智氏束芋氏、町田久美氏ら世界的に注目される現代アーティストが世界のマーケットの常連となりつつあります。
現代アートの動向をみつめる展覧会として、内外の作家を紹介する「アーティストファイル」展は、国立新美術館の学芸員の方たちが推し出す内容の多様な展開が楽しめます。
2011年は、国内外8組のアーティストが選ばれました。ビョルン・メルフス(映像、インスタレーション)クリスチャン・ベイカー(絵画)、松江泰治(写真、映像)、中井川由季(陶芸)他の出品でゆったりとした空間に様々な表現方法で配置されます。(敬称略)
・掲載作品は、岩熊力也氏(1969年)の絵画のインスタレーションの部分作品です。「庭と庭のあいだ」1997年
大きな筆のタッチで自由な色彩の連鎖が感じられ、絵画がどのように空間に配置され、多様なイメージの森をつくりだすか、楽しみです。

◆「アーティストファイル2011ー現代の作家たち」/11年3月16日~6月6日/国立新美術館