坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

セーヌの流れに沿って旅する展覧会

2010年10月14日 | 展覧会
パリを東西に流れるセーヌ川。街中の美しい景色だけでなく上流から支流まで変化に富んだ景色は印象派ら近代美術画家のテーマに多く取り上げられてきました。
この展覧会では、ジヴェルニーなどセーヌ河畔の5か所を設定し、そこを描いた作品の数々を展覧します。モネ、ピサロ、シスレー他グレーに滞在した浅井忠、黒田清輝などの日本人画家も見どころの一つです。掲載画像は、シスレーのサンマルタンを描いた作品で本展の出品ではないのですが、シスレーはとりわけ川沿いの風景を好み、遠近法を取り入れた構図で風光のきらめきを描きました。
セーヌを旅するような心地よさに誘われる内容となっています。

●セーヌの流れに沿ってー印象派と日本人画家たちの旅
 ブリヂストン美術館/10月30日~12月23日 
 ひろしま美術館/2011年1月3日~2月27日