ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

ムルマンスクの子供達はー21℃でも通学

2021-01-12 12:00:00 | ムルマンスク市・街の表情
読者の皆様、寒中お見舞い申し上げます。
昨年はパンデミックで本当に酷い年でした。
今年もまだ続いていますが、少しでもいい年になりますように。

さて北極圏最大都市ムルマンスク市は、昨日1月11日に初日の出を迎えました。日照時間ほぼ30分と短かったですが、ほぼ1ヶ月ぶりのご来光に市民は皆歓喜に満ち溢れています。
昨日を境に明るい時が少しずつ増えていくのが実感できます。昨朝8時は真っ暗だったのに、今朝8時はちょびっと明るい♪
それからその初日の出を迎えた昨日の夜9時半頃、エメラルド色に明るく舞うオーロラが観望できました。仕事帰りだったので、時間に終われることなく堪能できました。
(オーロラ出現報告は、後日。)

太陽がちょびちょび顔を出してきていますが、今週から週末にかけて寒波が入ってきており、また風もあるため、体感温度的にかなり低く感じられます。昼-15℃ぐらいですが、夜-20℃ぐらいになります。
それでも大人達は仕事に行かなければなりませんが、まだ体温調節が完全でない子供達はどうするの?という疑問があると思います。

参考ですが以下の表は、ムルマンスク州で定められた「冬期の学童登校の目安」です。日本では6・3・3の12年間ですが、ロシアでは11年間です。学校はスクールバスを出しません。子供達は基本、徒歩か公共交通機関で通って来ます。-21℃から定められており、風の強弱で体感温度も変わってくるため、以下のように決められています。-32より下回ったら、勿論休校です。
登校の最終判断は、地元のラジオで朝7時に発表されます。
休校の場合の授業は、各担当教員がSNSにある各クラスの保護者ページに対応を知らせます。
宿題が大量に出た場合、小さい学童を持ち昼間働いている親御さんは、宿題の面倒を見るのが大変です。さらに多子家庭だと、想像を絶します。


またロシアにはいくつか学習ポータルサイトが存在しますが、その中でも35000の学校、およそ8百万人の学童がアカウントを有する「UCHI.RU」というポータルサイトが優勢を極めています。ゲーム感覚で学習ができ、学校の教員も学童と交流でき、宿題が出せる便利なツールです(以前はzoomみたいなビデオツールもあったようですが、今は使われていません)。
これを多用する教員も沢山いらっしゃいますが、それでも多子家庭でPCの台数が限られているところだと、宿題処理はやはり過酷です。

願わくは、遠隔学習を余儀なくされる状況から一刻も早く解放されることを。

そうそう、他の話題も。
今年から市内にある清掃局の煙突の壁面を利用した巨大寒暖計が登場しました。
市内アフトバス&トロリーバス料金が上がりました。市内共通、1回乗車で34ルーブルです。

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