
ビビがクロコダイルの手で、戦乱の場へ突き落とされたその時、太陽の光の中から一直線に落下してくる黒い影が叫んだ。
「クロコダイルーーーーー!!!!!!!」
ルフィの怒りの雄叫びが響く。それは、ハヤブサ化したチャカの背に乗ったルフィだった。

落下していくビビをルフィはしっかと抱き抱えた。 「ふぅ、間に合った」
だが、ルフィにしがみついたビビは泣き崩れた。 「ルフィさん・・・ペル・・・!!広場の砲撃まで時間がないの、もうみんなやられちゃったし・・・!!私の"声"はもう・・誰にも届かない・・・」

ルフィはニカッと笑って答えた。「心配すんな。お前の声ならおれ達に聞こえてる!!!もう・・・!!!負けねェさ」/font>

各自の戦いを終わらせた”麦わらの一味”達が王宮前広場へ集まってきていた。満身創痍だが、全員無事。死んだと聞かされていたルフィが生きていたのを見て安心したのか、一味はこの期に及んでもまだいつものノリでケンカしていた。
ルフィはビビを王宮広場におろして、一味に伝えた。
「悪ィみんな、おれあいつにいっぺん負けちまったんだ。だから、もう負けねェ!!!あとよろしく!!」
一味は口を揃えてルフィの背を押した。
「お前で勝てなきゃ誰が勝てるってんだ!!!さっさと行って来い」

ルフィはその手にぐっと力を込めた。 「終わりにするぞ!!!全部!!!おォし!!!!」

ビビも涙をぐいっとぬぐった。 「そうだ・・・私には、まだこんなに仲間がいる!!!」
飛び上がったルフィは一直線にクロコダイルにむかって行った。
どうしてもクロコダイルを殴ることも出来なかったはずのルフィの拳は、蹴りは、クロコダイルに確実に衝撃を与え、クロコダイルは口から血を流して地面に倒れた。

ルフィは言う。
「あの時、お前の手にかかった"ユパ"の水が教えてくれたんだ。水に触れたらお前は砂になれなくなる!!だから雨を奪うんだろ、お前は水が恐ェから!!!これでお前をブッ飛ばせる。これからがケンカだぞ!!!」

だが、クロコダイルは「ククク」と不敵に笑っていた。
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