ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

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142話 ドクロと桜   (冬島・チョッパー登場-13)

2015年11月22日 | アラバスタ編





ヒルルクの家で世話になっていたチョッパーは、3日間何も喋らなかった。なぜなら、トナカイなのに"喋れる"ことがばれたなら、人間は気味悪がられて撃ってくることを経験上知っていたから。だが、ヒルルクはちっとも気にしなかった。
「喋れるから何だ、チョッパー、そんな事自慢すんな。オレだって喋れるぜ。

部屋でいつも名何かの実験をしていたヒルルクであったが、その時、実験が爆発を起こし、二人は爆風で外に投げ出されてしまった。
爆発で黒焦げになり、吹き飛ばされて雪にうもりながら、ヒルルクは楽しそうに笑った。
「エッエッエッエッエッ!!失敗だな、チョッパー」

チョッパーはヒルルクに「おれ、何でチョッパー?」と聞くと、ヒルルクはさも当然といわんばかりに「トニー・トニー・チョッパーだ。おまえはトナカイで、木でも切り倒せそうな立派な角を持ってる。いい名前だろ、おれはおめェをそう呼ぶぜ!!」と勝手に決め付けて、また笑った。
チョッパーは、嬉しかった。
自分に名前が出来たのだから、それはそれは、もう嬉しかった。体から溢れ出る嬉しさを、チョッパーはヒルルクを真似て笑った。「チョッパー・・・・!!エッエッエッエッ!!」




ヒルルクは日夜実験を繰り返しんながら、いろんな事をチョッパーに語って聞かせた。ヒルルクの見た景色、大いなる野望、夢、そしてこの国のこと。
「お互いはみだし者は苦労するな。だが、人間を恨むなよ。この国は今”病気”なんだ。国民も王も政府もだ・・・人の心は病んでいる。
遠い”西の国”に一人の大泥棒がいた。そいつは心臓に重い病を持っていたんだ。金はある・・・ありとあらゆる名医をあたったが、どんな医者にも治せなかった不治の病で死の宣告を受けたが、ある時、通りかかったある町で、見たこともない風景を目にした。桜だ。山いっぱいの鮮やかな桜を見た。その感動は男の体内で奇跡を起こし、健康体に戻ったのだ。」




「つまり、この世に治せない病気なんてねェのさ!!オレはこの国を救ってみせる!!!だから全ての病気にドクロを掲げたのだ!!これは不可能をものともしねぇ”信念”の象徴だ!!!!これを掲げ、海賊のように、おれは戦う!!!」



チョッパーが海賊を知ったのは、ヒルルクのこの言葉からだった。




この国が病みだしたのは、先代国王が亡くなり、息子ワポルに王位が代わってからだった。ワポルは好き放題に人民を蔑み、弄んだ。当時の「ドラム王国守備隊隊長」であったドルトンは、2代目のこの事態を憂いていたが、「ドラム王国代官・クロマーリモ」も「同参謀のチェス」は新しい王の支配を肯定した。

そんな中、ドルトンは、ワポルの護衛として動向した『世界会議・レヴェリー』で、一人の少女と出会った。
世界政府と世界の王達が集まった会議で、『革命家ドラゴン』の脅威について議論されていた。
 


その会議中、ドラム王国のワポルの態度のあまりの悪さを、アラバスタ王国のネフェルタリ・コブラ王が叱責した。その事を根に持ったワポルは、当時10歳だったアラバスタ王国王女のビビに嫌がらせをしたのだ。



僅か10歳のビビ王女は、その理不尽極まりない行為に対し、自分のプライドや悔しさを押し殺し、国の平和の為に自己をひいた見事な対応をしてみせたのだ。たった10歳の少女の国政意識に、ドルトンは感動を覚えた。それに比べて、わが国王ワポルは・・・・。






国は病んでいたが、チョッパーの毎日は、にぎやかで楽しかった。
ちょうどその頃、城にいる”イッシー20”達は城の守備隊に、この国特有のなんとかというキノコ採集を命じていた為、ヒルルクとチョッパーは捕まる事なく、医師業という悪事を働くのに都合がよかった。






毎日ヒルルクの「医療行為」につきあっては人々に追われ、成功したことのない実験につきあって爆発を受け、時にヒルルクと大ケンカもした。チョッパーにとっては、生まれて初めて「ケンカ」で、ヒルルクは「そうだろうな、ケンカには相手が必要だ。じゃ、こういうのも初めてだろ?プレゼントと仲直り。」と言ってチョッパーに渡してくれたのは、ピンクのかっこかわいい帽子だった。その優しさと嬉しさに、チョッパーは涙がでた。






それから賑やかな1年が過ぎ・・・・ある日突然、ヒルルクはチョッパーに別れを告げた。
「全治1年、これでお前の治療は完了だ。じゃ・・・達者でな・・退院おめでとう」と言い渡して、背を向けたのだ。

驚いて言葉の出ないチョッパーに、ヒルルクは厳しく取りつくしまもない言葉を止めなかった。「もう傷は完治したんだ、おれがおめェの面倒を見る義理があんのか?さぁ出て行け、おれァ忙しいんだ」

外に無理矢理に追い出されたチョッパーは、まるで叱られて親に追い出された子のように叫んだ。「ドクター!!おれもう絶対迷惑かけねェから、中に入れてくれよ!!!毎日肩もみするよ!!お茶もくむし、掃除もするし!だからお願いだよ!!ここにおいて!!おれ友達いないし!!!行くとこなんてないんだよ!!!ドクター!!!!」


ヒルルクは、その涙の悲痛な叫びを、断腸の思いで聞いていた。そんなのことは・・・ヒルルクが誰よりも一番よくわかっていることだ。

暫くすると、ドシーーンという音と振動がして、ヒルルクはあわてて外の様子を見た。突き放したものの、チョッパーが心配だったのだ。
チョッパーは自ら木に突進した為、額から流血し、「みてドクター!!!ケガした」とヒルルクをまっすぐに見つめている。また怪我をすれば、ドクターに治療してもらえると思ったチョッパーが健気だった。

ヒルルクは、そのチョッパーに銃を向けて・・・・銃を撃った。
ヒルルクの弾は、チョッパーのほほをかすめた。「・・・・・・どうして?ドクター・・・・・・・・・・。ドクターと初めて出会ったあの日、おれは絶対にお前を撃たねェと言ったのに・・・、なぜ?」
呆然とするチョッパーに、ヒルルクは鬼の形相で叫んだ。「行け!!!海でもどこへでも!!!二度とここへ帰って来るな!!!!」



傷ついて、傷ついて、わけもわからず泣き叫びながら行くあてもなく森へ駆け出していくチョッパーを見送ったヒルルクは、泣いていた。
「許せチョッパー・・・・・・・・!!!!」











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