元々は外国映画を観る方が好きなのですが、去年は日本映画も12本・・・と、結構観ています(但し3分の1がアニメーション)。
「探偵はBARにいる 2」以外は、ジャンルが違ってもそれぞれ良く出来た面白い映画ばかりだったと思います。昔を思い出したり、いろんなコトを考えさせてくれたり、生きてくのがちょっとラクになる気がしたり・・・と、自分の現実を離れて「時空旅行」をさせてもらいました。(「探偵BAR2」も、松田龍平さんが好きなので私的にはOKということに(^^))
以下、鑑賞順です。
『舟を編む』(監督:石井裕也 原作:三浦しをん)
メモには、「マジメ君はフォレスト・ガンプにちょっと似てる(というか、若い頃のウチのサボテンもちょっとこんな感じだった??)。外見が龍平クンじゃなくても、こういうヒトが気にいる女性はいると思うナ~というくらい可愛げに溢れた?主人公で、辞書の編纂云々よりも、彼ばっかり見ていた」などと。
(今見たら、日本アカデミー賞その他、スタッフもキャストもいろいろな賞を受賞してる。映画も主人公もとっても真面目なんだけど、真面目で面白いモノもあるんだな~と。いつか原作も読んでみたい)
『藁の盾』(監督:三池崇史 原作:木内一裕)
あのお祖父さんに、「いい年して金の使い道もワカラナイの!」と怒鳴りつけたくなったような記憶が・・・(^^;
http://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/c4ba730cb168127b13d0e82dc9cb5ba7
☆『県警対組織暴力』(監督:深作欣二 脚本:笠原和夫 1975)
久々に観た「東映実録路線ヤクザ映画」の1本。面白かったんだけど、70年代でもまだあの「戦争」の影が色濃く残っている(そういう作り方をしている)・・・というより、「戦争」の記憶故に、人物も物語も今の日本映画には無いような「深み」を感じさせることに、もしかしたら自分はショックを受けたのかもしれない・・・今となるとそんなことも思う。
http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/27411692.html
『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』(監督:橋本一 原作:東直己)
メモには、「原作の“ススキノ探偵シリーズ”よりずっとドタバタ。ハードボイルドなトコロもほとんど無くて、なんだかエ~カゲンに作った今風エンタメ日本映画を観ていた気分。ユルイ映画もキライじゃないのに悪口?になっちゃうのは、大泉洋サンがあんまり好きじゃないからかなあ。でも、龍平クンの(へろへろなのに喧嘩に強い?)キャラが面白かったから、まあいいことにするけど」。(なあんて言ってても、未見の1作目をどこかで見かけたら、きっと観るな~龍平クンだけ(^^) あ、3作目も出来るのね)
『真夏の方程式』(監督:西谷弘 脚本:福田靖 原作:東野圭吾)
メモには、「コドモに近寄ると蕁麻疹が出る?という湯川センセが、小学生の男の子を相手にしてるのは見てて楽しかった。私としては前作の『容疑者Xの献身』の方が好きだけれど、こちらも(環境問題についての考え方とかは別にして)海中散歩やロケット実験も見られて、いかにも“夏”な感じが良かった」などと。
実は、ミステリーとしては今殆ど思い出せない(^^;; (覚えているのは、杏さんの潜水姿が板についてて美しかったこととか、アルミ箔で包むとメールは受け取れなくなるとか、海の青と空の青とか・・・本筋以外のことばかり) でもでも、そういったことも含めて「ガリレオ」シリーズの劇場版はよく出来てると思う。(3作目も、作られたら観に行くだろな~)
☆『風立ちぬ』(原作・脚本・監督:宮崎駿) 2回鑑賞
メモには、「ハヤオおじさんそのもののような作品だと思った。“創造”する人の夢とロマンに満ちていて、(子どもに対する)教育臭?もなくて、清々しい(と私は感じた)。おじさんは、当時の色々なことを“批判”はせずに、ただ“美しいもの”への憧れと献身(それは往々にして狂気や悪とも無縁では済まない)だけを描こうとしているように見える。おじさんは自分の来し方からも、(子どもを対象とした)アニメーションという制約からもそれなりに自由になって、自分の作りたい“映画”を作った・・・そんな風に私には見えた。」でも・・・もしかして一番意外だったのは、アンノさんのボー読み風?の吹替えが、私の耳には心地良かったことかも。(2013年のベスト・キャラにも、二郎の夢の白い飛行機を選んでしまったし、ホント空を飛ぶモノにヨワイ自分・・・(^^;)
http://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/db73ca6f3826c386457d525b6b1e493f
『そして父になる』(監督・脚本・編集:是枝裕和)
いつもながらに、この監督さんの作り出す映像は、「光」も「空気」も美しい~(ただ・・・何処とかなぜとか、はっきり指摘はできないのだけれど、微かに「上から目線」?を感じるのが気になった。そういう感じの無かった『誰も知らない』が、私は今でも一番好きだと思う)
http://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/0112da21d30105ae6ef7158a993c8d4f
劇場版『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』 (監督:長井龍雪 脚本:岡田麿里)
若い友人に勧められて、TVアニメ(全11話)の録画を家で観た後、もうついでだから・・・?と観に行った劇場版。そういう経験は「まどか☆マギカ」に続いて2度目だけれど、こちらは「まどか☆マギカ」とは違って、TV版を観ていないと全然面白くないだろうと思った。(大体、TV版できれいに完結している世界・物語だと思うので、その劇場版を作るのはある程度以上お金と時間がかけられる環境じゃないとムズカシイのかも)でもTV版の方では、好きな人は本当に好きだろうな・・・と思わせるだけのセンスと質の高さを感じたので、ちょっと残念と言えば残念。(「めんま」と呼ばれる女の子のユーレイ?がすご~く可愛くて、ちょっとポケモンのミューみたい~♪)
劇場版『魔法少女まどか☆マギカ ~叛逆の物語~』(総監督:新房昭之 脚本:虚淵玄 異空間設計:劇団犬カレー) 2回鑑賞
TVシリーズ共々脚本を書いた「ぶっちん」は、劇場版は前2作で完結してるつもりだったと思う。だから物語としては無理矢理ヒネクリ出したみたいな感じが私はするけれど・・・でも、「ほむら」ちゃんのコトをもう少し知りたいな・・・って気持ちもあったので、これはこれで私としては観られて良かった1本。(前2作もそうだったけれど、「異空間設計」なるモノを担当する「劇団犬カレー」さんたちが凄い! 改めて、可愛らしさと怖ろしさ・グロテスクさっていうのは紙一重なんだな~と)
http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/33431493.html
『ばしゃ馬さんとビッグマウス』(監督・共同脚本:吉田恵輔)
メモには、「知人に“シンパシーを感じるかもしれませんよ”と言われて観に行った映画。“夢を諦めるのはムズカシイ”という話でもあるんだけれど、“夢”なんてどうしたら持てるのかもわからなかった自分としては、それを追いかけたりアキラメようとしたり・・・といったこと自体が、別世界のことなのかも。」
「でも、なんかいいな~。こんな人たちもきっといるんだろうな~。もう一度人生が与えられたら、こういう生き方もしてみたいな~なんて思った。(ソンナコトを思った自分にビックリ! かつての自分にはまずあり得ない感想だったので)」
それにしても、「ビッグ・マウス」な人って見てると楽しい~(^^)。(同じ監督さんの『銀の匙』もいつか観たいな~)
☆『ペコロスの母に会いに行く』(監督:森崎東 原作:岡野雄一)
両親の若き日の「新居の玄関を開ける」エピソードが面白かった~。(原田貴和子・加瀬亮夫婦はピッタリのキャスト(^^))
http://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/3f42bf097c12094da25b3f20b00dce54
☆『かぐや姫の物語』(原案・脚本・監督:高畑勲 脚本:坂口理子)2回鑑賞
いつか高畑監督と一緒に仕事が出来たら・・・と思い続けていたという久石譲さんの音楽が、いつもながらに自然で美しい。
ただ、月からの迎えがやって来たときの音楽には、私は呆気に取られた。そーか、そー来たか~というオドロキ。画面で続いている「物語」に合っているのかいないのか・・・でも、若い友人が言ってたとおり「あの世界観にピッタリの音楽」なんだろうな~と。音楽自体としては、アジア的?な複雑な香りを感じさせる、でも非常に明るく心地良い響きで、ラストで流れるちょっと悲しげに優しい歌とは、同じく仏教を感じさせながらも対照的な取り合わせ・・・という気がした)
http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/35490991.html
(12本)
【 2013年 ささやかなマイ・ベストテン】
2013年にスクリーンで観た映画は全部で47本。その中から、ごく個人的なベストテンとして10本を「今の気分」で選んでみました。(感想のタイトルにも☆をつけました)
『天使の分け前』
『オレンジと太陽』
『マリリン 7日間の恋』
『裏切りのサーカス』
『ライフ・オブ・パイ』
『ライジング・ドラゴン』
『県警対組織暴力』
『ペコロスの母に会いに行く』
『かぞくのくに』
『風立ちぬ』
(順位なし)
他には、『かぐや姫の物語』、『天国の門』、『東ベルリンから来た女』、『シュガー・ラッシュ』などを考えました。
これでやっと、私の2013年が終わります。気長におつき合い下さった皆さま、本当にありがとうございました。
『続 兵隊やくざ』で私もムーマさんと似たようなショックを受けたかもデス。
『太陽を盗んだ男』とか・・・、70年代の日本映画は凄いかも。
テレビの登場で斜陽と言われ、今レンタル屋さんに負け負けで風前の灯火。どんな風に残っていくのでしょうか。>映画
ムーマさんのベストテン、日本映画が健闘していますね(^_^)。
『ペコロス』、よかったよねー。
「兵隊やくざ」シリーズは、観ようかな~と思いつつ
勝新サンの迫力!想像しただけで気力が萎えて・・・(^^;
でも、お茶屋さんにそう言われると、いつかチャンスを捉えて?観ようって気持ちになってきました。
『太陽を盗んだ男』はほんと・・・凄かった。
>ベストテン、日本映画が健闘していますね
そーなんです。いつもは外国映画ばっかり候補に挙がるんですが
去年は日本映画が豊作だったってことなんでしょうか。
(お茶屋さんのベストテンでは、それでも『かぞくのくに』だけですね(^^))
でも・・・自分も家のTVで映画を観ることが多くなってきて
あの「暗闇で観る」映画はどんな形で続いていくのか
気になります。
大金かけて作った「ショウ」としてのものだけじゃなくて
もっと地味?な映画も「暗闇」に残って欲しいな~って思うのは
ゼイタクなんでしょうか(^^;
『続・兵隊やくざ』の勝新さんは、ひょうひょうとしていましたよ。発する熱量はやはり高いですが、可愛い感じです。田村高廣さんとのバディムービーですから、機会があったら、ぜひ!私も『続』じゃない方を見たいです。
>(お茶屋さんのベストテンでは、それでも『かぞくのくに』だけですね(^^))
あ、『舟を編む』入れてなかったんだ?
やっぱり気分ですねー(笑)。
気がついてませんでした(^^;
>田村高廣さんとのバディムービー
そうなんだ~。ますます観たくなりました。
「ひょうひょうとして」「可愛い」勝新・・・って
言われてみると、目に浮かぶようです(^^)
「そして父になる」は福山君がイケメンだし、私のだ~い好きなリリーさんが出てるんで、珍しく映画館で見ました
ムーマさんの上から目線・・・ってコメント
激しく同感しちゃいました
そうだ、見終わった後になんかスッキリしない物が
あったんだけど、それだ!!って納得しちゃいました(笑)
「上から目線」っていうのは言い過ぎかなあ・・・って書きながらちょっと思ったんですが
更年期さんが賛成して下さって
あ、やっぱりそう感じる人は感じるんだなあ~って、私も納得しました。(どうもありがと~(^^))
私はこの頃、映画館で観るのはアニメーションが多くなってます。
アニメ好きの息子のオススメとかもあるんですが
元々、(自分の)現実から遠ければ遠いほど大画面で観たくなるんです。
「(好きな順番が)ロボット、野生動物、子どもだもんな。人間のオトナはもっとずっと下(笑)」なんて言われてます。
現実に近い?のは、家で観ることが多くなりました。
また面白かったのあったら教えて下さいね。
(って、自分のコトばっかりでスミマセン(^^;)