書きにくいのを無理して書いてる「ひとこと感想」~その1。
実は主演のジェニファー・ハドソンの声がちょっと苦手な自分。(以前『ドリームガールズ』を映画館で観たときも耳に刺さる?ようで困ったのを思い出した)
けれど、映画の最後にアレサ・フランクリン本人の晩年のステージ風景があって、本人が(高齢になってからでさえ)ああいう声質の歌い手だったのだと知って、驚きつつも納得。ハドソンがアレサ役を本人の生前から指名されていた理由の一つが、分かった気がした。(ハドソンは製作総指揮の中にも名前がある)
当時のアフリカ系女性の社会的地位(の低さ)を、時にはさりげなく、時にははっきりと訴えている映画だと思ったけれど、セリフや説明のないシーンはさらに、考えさせるものを含んでいるようにも見えた。(公然とは描けない事柄が、今もまだ色々あるのかな~と)
父親の伝道を手伝ったとか、キング師の公民権運動に協力したとか、これまで知らなかったことも色々あった。(だからこそ、大統領からもあれほどの敬意を示されたのだと)
黒人差別と女性差別、その両方と闘った先達の一人という、大変なミュージシャンだったのだということを、音楽に疎い私は知らなかったのだ。
私にとって一番大きかったのは、アレサ・フランクリンという人の人生の土台を支えていたのはあの祖母だったんだな…と、自分がごく自然に感じたことかもしれない。
祖母は「何があろうと帰れる場所」「どんな事情があろうと、頼ってもいい人」に見えた。アレサの「音楽」という表舞台も、裏でどっしり構えて助けてくれた彼女なしには、あり得なかっただろうと思ったのだ。
若い頃の自分は、そういう感じ方はしなかったような気がする。女性が担ったシャドウワークの大きさ・重さとその意味に気づくのが、自分はずいぶん遅かったのだな…と、苦い感慨があったのを思い出す。
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