goo blog サービス終了のお知らせ 

眺めのいい部屋

人、映画、本・・・記憶の小箱の中身を文字に直す作業をしています。

『映画 聲の形』

2017-03-09 14:29:39 | 映画・本

映画自体にはあまり触れてない「ひとこと感想」その26。

以前、若い友人の知り合いから原作マンガ(最初の2冊だけ)が回ってきて、なぜか私も読むハメになったのだけれど・・・「今度”京アニ”で映画化されるって」と聞いたときには、(7冊のうちの2冊しか読んでなくても)私にとってはこのマンガを読むのはかなり辛い体験だったので、映画を観にいくのにも、相応の気力(と決断)が必要だった。

学校での”いじめ”や、聴覚障がいに対する無理解・差別といったことだけではなく(それだけでも見ていて辛いものがあるんだけれど)、そもそも人と人とがコミュニケートすること自体の困難さ、人を理解したいと思うこととその思いを持続させることには、相当な隔たりがあるという現実・・・などなど、さまざまな次元・方向での「ディスコミュニケーション」が描かれることになるんだろうな・・・と想像してしまったからだと思う。

それでも、結果的にはこの映画が観られて、本当に良かった。(日本のアニメーションの特質というか、その一番いい部分を見せてもらった気がした)

原作を最後まで読んでいたら、特に後半部分については(多分2時間という時間的制約のせいで)色々不満を感じたんじゃないかと思うけれど、それでも若い友人の「京アニはここまで(表現)出来るんだな・・・」という呟きに、私自身も賛成したくなった。ほとんど実写映画を越えてしまいそうな、精緻な情景描写(人の心理がそのままそこに投影されているのがわかる)も、「人の顔が見られない」のを、いかにもアニメ的に「相手の顔にバッテンを貼る」ことでストレートに表現するセンスにも。

映画では原作とは違うラストだったという話も聞いたので、その後回ってきた残り5冊と合わせて近いうちに読もう・・・と、 寝室の枕元に積んでおいたら、5ヵ月後の今もまだ「ツン読」のままになっている。それくらい、私にとっては「読むのには気力と決断が必要」な作品なのだから、ま、仕方ないんだけど、2016年の「ひとこと感想」全部書き終わったら、まずこれに手をつけなくちゃ・・・と、今のところは思っている(^^;。
 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ザ・ビートルズ~EIGHT DAY... | トップ | 『Mr.ホームズ 名探偵最後... »

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

映画・本」カテゴリの最新記事