ごくごく個人的な「ひとこと感想」その5。
水上勉は、私の母親の故郷出身の人で、私にとっても個人的に「距離の近い作家」だった。なので、こんなところで映画として出会うとは… という驚きから観にいった映画。(晩年こういう生活をしていたとは知らなかった)
映像として出てくる風景は母の故郷ではないけれど、湿った雪の積もり方などがよく似ていて、台所の様子や料理するときの風情、葬儀にまつわる会食風景にも、古い記憶を呼び起こされた。
と言っても、いちいち「これってちょっとオカシイ…」「そうじゃないと思うけど」「そんなに手放しで喜べることじゃなかった(とコドモながらに思った)けどな…」などなど。
田舎暮らしの台所って、あんなにキレイごとじゃすまない…というのが土台にあったんだと思う。
それに、ああいう土地は「本当に寒い」のだ。持病のある高齢者が一人暮らし出来るとしたら、相当な費用が費やされてると思うけれど、それは「映画としての都合」で触れないままになっているので、余計にヘンな感じがしたのかもしれない。
それでも、京都の禅寺仕込みというお料理はとても美味しそうだった。そのためにイロイロ省略されるのが当然… そういう映画だったのかな…なんて思った。
(^-^;
そう聞くと、水上勉の小説の感じと近松のあのしっとり感が
なんとなく細い糸で繋がってる気がしてくるから不思議(シロートはコワイ(^^;)
でも近松作品に、なんか意味不明?の親近感も湧いてきました(^^;
(教えてくれてありがと~デス)