(裏)長男の荷物

それどこで買ったの?いくらしたの?Where did you get It? How much was It done?

原爆忌

2014年08月09日 10時28分41秒 | お話
目に見えないものには、いっそう恐怖を感じる。言葉がそうだ。そして放射能も。

生き残った方々は、私だけが助かってしまったということ、そして死んでいく人たちを救えなかった事実を69年間もの長い間経った今でも忘れてはいない。生き残った方々は、もちろん何の非も無く、無実で誰も責めることはしない、できない。しかし彼らは、後悔と罪悪感に69年間も毎日毎日、心が焼かれる思いをしてきたのだ。その苦行は死ぬまで続くのだ。
ご老人が、目の前で亡くなった方のことについて、なす術も無いご自分の無力さを恥じ、またそのことを亡くなった方の家族に詫びて懺悔する。何という残酷なことさせるのだろう。運命とか宿命とかそんな無責任な言葉で片付くことでは無い。亡くなった方々も、生き残った方々も、その日まで日常を暮してきた人たちなのに。
その日とは69年前の今日。

見えないものは怖い。空中を音速を切り裂いて向かってくる弾丸。遥か頭上から落ちてくる火薬の塊。地中に潜み誰彼かまわず殺傷する罠。そして破裂した途端、放射能とともに猛烈なエネルギーを発散させる核兵器。
核兵器だけではない。兵器そのものを、私は忌み嫌う。

いつも恥ずかしい文章ばかりだが、私も書いている。書いた文章を、たまたまでも読んでいただける人がいれば私はそれで満足。できれば、少し笑ってくれれば。
私の文章を言葉にして語ったら、人を傷つけるだろうな。

今日ばかりはお天気な私心を置いて、亡くなった方々を偲ぶ。