(裏)長男の荷物

それどこで買ったの?いくらしたの?Where did you get It? How much was It done?

映画「ダンケルク」は3Dではない、「エイリアン コヴェナント」も3Dじゃない

2017年09月18日 19時57分29秒 | 映画
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「ダンケルク」(Dunkirk) は、クリストファー・ノーラン監督・脚本・製作による2017年の戦争映画である。
感想「イギリス人ってどんな時でも並ぶのね」
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ユンカースの爆撃やメッサーシュミットの機銃掃射があっても、さえぎる物が何も無い砂浜ででも「列」を作る。いわゆる “queue” (キュー)だ。しかも船が着くのは桟橋で、砂浜ではない。パブでも切符売り場でも必ず並ぶのがイギリス人。でも電車は並ばない、なぜかというと電車が止まる位置が決まっているのは世界中で日本だけだから。
さて、映画は敵 "enemy" に包囲されている状況から始まる。登場するのはイギリスの二等兵、桟橋の将校、スピットファイヤーのパイロット、徴用されたプレジャーボートのオーナーなどで誰が主人公というわけでもない。各々が置かれた状況でのストーリーが進む、からまない、伏線は無い。敵(当然ナチス・ドイツだが映画では「敵」)は兵士が出てこない。爆撃機や戦闘機が飛んできては兵士を吹き飛ばし、輸送船を沈めていく。これって、設定が「セカイ系」じゃないか。
この映画は第二次大戦初期の史実でダンケルクの大撤退を描いている。民間の船が緊急徴用され、イギリス軍、フランス軍合わせて30万の兵士が救出された。民間の貨物船や漁船、遊覧船の活躍が国威高揚となったという話。
監督のクリストファー・ノーランは過去に面白い映像を撮ってきた
「インセプション Inception」2010年
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地面が建物が回る
「バットマン ダークナイト・ライジング The Dark Knight Rises 」2012年
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トレーラーが縦に回る
本作ではCG無しだそうだ(ちょっとは使ったらしい)。
徴用されたプレジャーボートのオーナーが志願の理由を「自分達の世代が始めた戦争に子供世代を巻き込んでしまった」と言うのだが、残念ながらその言葉はメルヘン程度だ。イギリスが近代史で世界でやったのけた鬼畜の所業や、日本での戦時徴用船の悲惨さをあえてここでは書かない。「戦争」に美談の後付けは胸クソ悪い。
★★☆☆☆
辛口でごめんね、戦争が悪いのだよ

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「エイリアン: コヴェナント」(Alien: Covenant)は、リドリー・スコット監督による2017年公開のSF映画。
この映画を特に観たいと思ってたわけでもなく、「ダンケルク」が4DXというので、たまたま同じ映画館でコレも4DXというので観てみた。ちなみにダンケルクも本作も3Dではない。エェーッ!?である。椅子が動いて水スプレーをかけられるだけだ。2DXとでも表記、または「3Dではありません」とあらかじめ教えてほしかった。
ストーリーは2012年公開「プロメテウス」の続編であり、1979年公開の「エイリアン」の前日談。プロメテウスは見たはずなんだが、記事を書いてない。余程つまらなかったのか? いいやこのブログを始める前の映画だった。プロメテウスのストーリーは人類の起源の宇宙探索中で出くわすサバイバルサスペンス。プロメテウスで脱出できたエリザベス・ショウ博士とアンドロイドがその後どうなったかが本作に続いている。
2104年、植民船コヴェナント号は、冷凍休眠中の2千人の入植者と1千体以上の人間の胎芽を抱え、人類の新天地となる惑星「オリガエ6」に向けて航行していたがニュートリノの衝撃波を受け、船に甚大な故障が発生してしまう。休眠中の乗員は次々目覚める。
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コヴェナント号
そこに突然雑音混じりの信号が受信される。解析してみると、歌のようなものが聴こえ、近くの惑星から何者かが発信したと断定された。
どんな歌かというとジョン・デンバー「カントリー・ロード」1971年

(どこのクソユーチューバーが作ったか知らんがこれで、これで大体のストーリーが分かる。ジブリ映画『耳をすませば』の挿入歌でおなじみ)
発信源の惑星を調べると、オリガエ6より地球に近い環境の惑星だと判明する。乗員たちは調査隊を編成し、惑星の地表に降りることを決める。wiki より
本作から「エイリアン」にはつながらないので、リドリーはもう1本撮るの気なのかな? プロメテウスは人類(知的生命)の起源とかを描いているんだが、正直どうでもいいし返ってストーリーが難解だった。リドリーが風呂敷広げ過ぎだと思った。前述の「余程つまらなかったのか?」答えはYes だ。
今回もフェイスハガーからのチェストバスターも出てくるが、エアロゾル状になって鼻とか耳の穴からも入ってくるんだぜ、防ぎようないじゃん。それって、まるでゾンビウイルスの感染と同じで、種とか生命の誕生とかリドリーが語りたい小難しい話は全く無視じゃないか。そもそもエイリアンを見に行く観客はSFホラーを求めていると思うんだが。私はホラーは嫌い。
★★☆☆☆
映像はよくできている

「エイリアン」よりチェストバスター

個人的にはジェームズ・キャメロンが監督した「エイリアン2」がシリーズで一番面白いと思う。
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大勢の人が死ぬけどね


金沢21世紀美術館 2017年 8月 15日

2017年09月06日 21時41分15秒 | 旅行
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金沢21世紀美術館(かなざわにじゅういちせいきびじゅつかん)は、石川県金沢市広坂にある現代美術を収蔵した美術館。2004年10月9日に開館した。ずっと来たいと思ってた。ようやく実現した。
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建物は地上1階、地下1階建て。芝生の敷地中央にあり、円形(直径112.5m)総ガラス張りで正面といえる面がなく、逆に言えばすべてが正面といえる。wiki より
「まる」開館10周年記念オブジェ
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どこかに私が写っているはず
中に入ってみた
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中に入っても面白い
「カラー・アクティヴィティ・ハウス」作:オラファー・エリアソン
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色とは何? たまたま目に網膜に届いた光線の波長が長い短いなのだが、色の付いたアクリル板を通すことで全く違う世界に変わる。同心円上に配置されているので、中心に立ち視線を移すだけで世界が変わる。色と色とが重なると究極は「黒」か? というオチでは無かった。日没から中心の球が点灯するそうだ、見てみたかった。
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この日は曇りでしたが、カラーアクリルを日光が透過するのも面白いと思う。

愛称「21美(にじゅういちび)」の椅子コレクション
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男ってコレクション癖があるのは世間様ご存知の通りで、一生に一度、家具に凝る時期がある(断言できる)。特に「椅子」は奥が深い深い沼。ケツはひとつしかないのに有名デザイナーの椅子が欲しくなる。ギャラリーとホールはヤコブセンの椅子、透明はカルテルなど。
カフェもカッシーナあたりで売ってそうな家具
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朝から飲むジン・トニックがおいしい、あぁーバーに行きたい
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カクテルがあるということは、シャブリとかも置いてあって夜はイタリアンを出すそうだ。機会があれば夜に来てみたい。さて、なぜ飲んでるかというと・・
入場に並ぶから
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30 分時間つぶしたけど、夏休みのド真ん中、前日のテレビのニュースで1 万2 千人だそうだ。
同30 分並んでチケットを買う
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開館時間に来たのに
まず、常設展示
「L'Origine du monde」 作:アニッシュ・カプーア
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(写真は金沢21世紀美術館サイトから)
明かりが無い部屋の「ただの黒く塗装された丸」なのだが、その黒い大きな円を見ていると、不思議と何かが見えてくる。見えてくるのは、「(本当に)何も無い」のではと思えてくるということだ。闇とは恐怖だ。夜、歩道に置かれた車止めに自転車でぶつかって右腕を骨折したことがあるから良く分かる。その黒い円に片足をかけたら、どこまで落ちるのだろう? 落下スピードがぐんぐん加速しやがて光速を超え、落ちていく私を見る私が見えるのかもしれない。深淵の底、永遠の宇宙の果てとでも表現したらいいのか、心が汚れている者ほど、その底は深く遠く暗く見えるのだろうか? そんなことは無い、想像力が豊かなだけなのだろう。目の錯覚と言ったら元も子もないが、美術館の一部屋から次元の違う空間を感じさせる、そんなところが作者の意図かもしれない。
フランス語でL'Origine du monde、日本語だと「世界の起源」で検索すると違う作品が出てくるので注意。
「スイミング・プール」 作:レアンドロ・エルリッヒ
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ぶくぶくぶくぶくぶく、、プールの中から空を見たことがあるだろうか? 私はあるよ。視界には波打つ水面とキラキラと太陽、そしてプールの縁(ヘリ)が見えている。プールの縁(ヘリ)が重要なのかもしれない、ここがプールだと理解できないとただ溺れているだけになってしまう。夏といえば第一にこの光景かもしれない、それとカルキの臭いと。過ぎた夏の追体験といったところか。溺れたことがある人は行かない方がいいかもね。
この日の企画展は、
川越ゆりえ 「弱虫標本 Insect Specim en of a Coward」
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(写真は金沢21世紀美術館サイトから)
「弱虫」って虫は存在しない。ヨワムシ目-ヨワムシ科-ヨワムシみたいな虫はいない。架空の虫を標本にした作品。「虫のしらせ」とは第六感のことだそうだ。だから弱虫も心の囁き。「弱虫」とか「泣き虫」とか基本は相手を卑下する言葉なので良い事ではないが、女性から「もう弱虫なんだから・・」と言われても悪い気はしない。英語でなんと言うのだろう? 調べたら何てこと無い “a weakling” だった。「虫の声」を聞けるのは日本人くらいだろうか。私は虫が大嫌い大嫌い大嫌いなのだが、この作品はタイトルといい面白いと思ったが、やはり虫が嫌い。
※coward【名詞】臆病者,卑怯者
ヨーガン レール Jurgen Lehl 「文明の終わり The End of Civilization」
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何だろう? 「浮き」かな? 当たりだった。漁やイケスにつかうプラスチックでできた浮きにライトを仕込んで吊るしてるそうな。なるほど、それで空中に浮かんでいても違和感無かったのか。元は海岸に流れ着いたものを拾ってきたもので、つまりゴミだ。環境問題を議論、となるがあえて置いておいて、海って世界をつないでいるのね。昔の人が椰子の実に思いをはせたように、私もこの光る浮きがどこから来たのかを思う。どこまでも続く波間を孤独に耐えながらと。中国とかの一網打尽漁船からだったりすると腹が立つけどな。
実際に飛ぶ「メーベ」
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メーベとは書いてなかったし、何かの企画展の一部だったと思うが忘れたスマン。

ミュージアムショップ、激混み
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公式ガイドブックとお土産を買いました。

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何の階段? 「スイミング・プール」の” 水中 ”に降りて行くための階段。何でここにオフィスビルて感じだ。もったいないな。
夏が終わる。次は、、、ボジョレーヌーボーか、早いな一年。


金沢 鮨を食う 2017年 8月 14日

2017年09月04日 23時14分04秒 | 旅行
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立山駅から金沢まで90 キロメートル、高速使えばあっという間じゃないか。「金沢でうまいものを食おう(主に鮨)」と前々から考えてた。剣岳まで来たのだから金沢に寄っていこう。登頂のごほうびに鮨を食おう。スケベ心で金沢にやって来た。よくがんばった私。
立山駅まで下りてきて真っ先にしたのが「歯磨き」。電動式を愛用してるので、歯ブラシは置いてきた(車に)。今に思うと、あんなに足が軽いのなら歯ブラシくらい持って上がればよかった。で、立山駅の臨時駐車場を出たのが12 時前、初めての道は飛ばさないで金沢に入ったのが1 時くらい、そういえば私を含めて世間は夏休みなのだ、空車の公共駐車場を探してぐるぐる金沢を一周して2 時前だったかな。
バス停からの写真
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石川県営兼六駐車場は「満車」の表示が出ていたが、順次出る車があるのですんなり停めることができた。
バスで金沢駅西口へ
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何もなかった
金沢駅コンコース
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何を食べようか迷ったが、石川カレーや石川ラーメンは違う(B級が嫌い)、被らないようにお寿司以外で。
駅ビルで遅いお昼ごはん、まず「石川に乾杯」
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いしる(魚汁)煮
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魚貝と加賀野菜、、だと思う、おいしかった。
「鼓門」は東口
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世界で最も美しい駅の第7 位だそうだ。「もてなしドーム」というクソだっせぇ名前はやめろ。松の木で作られた螺旋に特に感動は無い。ちなみにドームはガラスとアルミでできていて、アルミは北陸の特産だ(ボーキサイトは輸入、北陸はダム電力でアルミ精錬した方ね)
近江町市場の入り口
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金沢駅から歩いてきた。”鮨”のためにお腹を空かすために。3 時過ぎ。
時間が遅いし、明日は15 日で日本全国どこも休み、漁も休みなのだろう
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外国の人が多いと思った
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お刺身を少しずつ買って丼にする「勝手丼」の店と、岩牡蠣とホタテを剥いてその場で食べさす店、回転寿司屋は賑わってた。ちなみに「勝手丼」は釧路が初、「のっけ丼」は青森だ。
バーベキューをするというので食材を買ってこいという
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買ったよ、岩牡蠣1 個1,350 円を5 個買うからって5 個5,000 円にしてもらったよ、ここは「市場」という観光地のおみやげ物売り場だよ。ついでにホタテ、箱代、送料でそこそこの値段に。
少し歩いて金沢城址
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天守が無いのは前田利家が5 重の天守を建てたものの、関ヶ原の後、1602 年に落雷で焼失したそうな。
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ブラタモリで放送していた変態石積みは歩いてまでして見に行く気が無かったのでスルー。
兼六園
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こんな感じ
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シェーンブルン宮殿やベルサイユ宮殿の広い庭は遠の昔にお腹いっぱい
ゆるキャラがベンチに座って「スキマ」から汗を拭いていた
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見てはいけないものと誰も近付かない
ホテルにチェックイーン
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そろそろ時間だ、ホテルを出る
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ホテルはたまたま「香林坊」に取った。金沢市の中心的商店街。デパートやブランドの路面店がある。めっちゃ都会やん金沢。金沢駅から香林坊まで歩いて30 分、バスだと10 分。近江町市場はそのちょうど中間くらい。香林坊の北側に金沢城址、兼六園、金沢21世紀美術館がある。
鮨屋に着いた
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先ずはお刺身を切ってもらった、貝を中心に
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貝の握りは苦手なのだが、刺身は好き
お任せで10 貫握ってもらった
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追加でお漬物
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甘エビの頭を炙ったもの
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飲み過ぎて酔った。「黒龍」の大吟醸が1 合2,000 円だったかな。そういえば今朝は6 時から起きて4.4 キロメートルの標高2750 メートルの山から登り下りしてきたのだった。さてお任せ10 貫で5,300 円、他ひっくるめて14,400 円だったかな。飲み物代が半分くらいかも。握りが小ぶりなのであっという間に食べて無くなる。剣岳の岩場の写真は撮ってない、わざわざ「恐怖」を追体験する必要も無いし、家族に心配かけるのも何だかな。鮨通を気取らずに、出てくる鮨の写真を撮っておけば良かった、飲んだ酒も。「旨さ」を追体験するために。
ホテルに戻ってきた
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おやすみなさい