ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【STAP:報道検証6】難波先生より

2014-05-23 08:45:52 | 難波紘二先生
【STAP:報道検証6】
 「毎日」5/8のこの記事を興味深く読んだ。
<記者の目>STAP細胞問題/上=根本毅(大阪科学環境部)
http://mainichi.jp/journalism/listening/news/20140508org00m040001000c.html
 続きを楽しみにしていたが、一向に載らない。根本記者にメールで尋ねたら「翌日の新聞に載った」とのこと、もうリサイクルに出している。ネットを探したら「毎日」のHPでは登録しないと読めない。登録すると余計なものまでメールで来るから、いっさいやらないことにしている。Google Chromeで「STAP+記者の目」を検索したら記事が出てきた。もしかしたら朝日や読売でも、これができるのかも知れない。広告料収入があるのに、登録は不必要だろう。
<記者の目>STAP細胞問題/下=須田桃子(東京科学環境部)
http://mainichi.jp/journalism/listening/news/20140509org00m010003000c.html
 これで毎日科学環境部の大阪と東京の実力の差が明らかとなった。(下)は当初は小保方のよいしょ記事を書いていた須田記者の自己批判が全然ない。<一連の疑惑は、当該論文が1月末に英科学誌ネイチャーに掲載された直後から、ネット上で指摘され始めた。>
のであれば、それに自分がどう対応したのか、ネットでの匿名批判をどう思うのか、それを書くべきだろう。「記者の目」欄に読者が期待するのは記者の生の声だ。
 この前、私のコメントが載った「毎日」大阪版が送られてきた。見たら広島版と記事位置が違った。「産経」では東京と大阪で記事が違うことがあるので、広島版には「下」が載らなかったのだろうか?まあ、ネットでダウンロードできたので、どうでもよいことだが…
 毎日新聞科学環境部は「神への挑戦:科学でヒトを創造する」(毎日新聞社, 2002/9)
を出版した頃は、よい仕事をしていた。
 科学環境部長(編集局次長):田中青史
 東京本社科学環境部:青野由利、松村由利子
 大阪本社科学環境部:奥野敦史、今西拓人
 この人たちは今どうしているのだろうか…
 
 「新潮45」6月号を編集部の那須さんからお贈りいただいた。お礼申し上げる。ことに小畑峰太郎+本誌取材班:「深層追求第3弾:笹井と理研が仕掛けるSTAP戦争、<山中伸弥追い落としの策謀>は10頁もある特集で読ませる。「文藝春秋」6月号の中山敬一九大教授:「小保方捏造を生んだ科学界の病理」に匹敵する迫力がある。「新潮45」は理研の「再現実験」の結果をみて、8月号に「第4弾」の特集を組むそうだ。
 「毎日・大阪」科学環境部の女性記者が「笹井記者会見」についてコメントを求める電話をかけて来たので、会見要録の送付を受け、それについて詳しい批判を書いて送った。翌日の新聞には私のコメントが載っていたが、記者のクレジットはなかった。コメントを取り、それを文字にするのも芸のうちだから、やはり別枠のコメントには取材者のクレジットを付けるべきだろう。
 同じものを「新潮45」にも送った。毎日はぜんぜん利用しなかったが、今月号の特集には2頁にわたりそれが引用されている。まあ、毎日は「豚に真珠」、45は「棚からぼた餅」だろう。
 昔、ある病院長から「難波君、昔は<お医者さまの中にも、悪い人がいる>といわれた。いまは<医者の中にもよい人がいる>といわれる時代だよ」と教えられたことがある。1980年頃だ。毎日は後者の立場で、医者の悪口を書くのを得意としている。先日、同じ高校卒の医者の会合に出たら、「毎日」批判で持ちきりだった。

 「新潮45」には大江舜:「古館伊知郎は<しゃべる天声人語>である」という面白い評論が載っている。STAP騒動の最中に、小保方が画像を加工するのに使ったパワーポントについて、「わかる人には、わかるのかもしれませんが、私にはわかりませんでした」とコメントしたのだそうだ。どうりで「報道ステーション」はSTAP細胞疑惑について、まともな放送ができなかったわけだ。私はこの事件について、テレビ報道をほとんど見なかった。もっぱらネットで情報を取りに行った。おかげで眼の使い過ぎに陥り、眼精疲労から肩凝り、頭痛、精神的抑圧に悩まされた。
 「うつ病」は眼鏡が根本原因だった。今日は昼前から西条町のメガネ屋に行ってきた。検査の結果、「近眼の度数が軽くなり、左右の視力の差(左目が効き目)がひどくなり、乱視も進んでいる」ことがわかった。近視用の眼鏡をかけない方がよく見えることもわかった。バイフォーカルで、補正視力1.0、遠見焦点5メートル、近見焦点80センチメートルのレンズを注文した。ツルは今のチタン・フレームを利用する。
 病因と病理発生がわかったので、今は気分もルンルンだ。どうかすると鼻歌が出そうだ。もっともどんなよい眼鏡をかけていても毎日10時間もパソコン画面を見ていれば、眼精疲労は起こる。外眼筋に圧痛を感じるようになったら、眼を休めることが必要だ。
 ブランチ(1日二食のため)を取ったのが午後4時頃。今朝7時に起き、11時まで仕事して出かけたので、起床後9時間も空腹のままだが、まったく異常がない。これも糖質制限食のおかげだろうと思う。

 話がそれたが、今どきパワーポイントを知らないなんて、ジャーナリストじゃないな。むしろ「ジャーナリストを演じている芸人」だろう。そういえば、この前NHKで「立花隆の本棚」についての番組をやっていたが、パソコンでなくて万年筆の手書きで原稿を書いているのにびっくりした。猫ビルの絵が妹尾河童によるものであることは、著書に書いてあるのにテレビでは由来を隠した。それとも認知症の始まりか…。これもちと問題がある。

 NHKといえば5/21午前のこの報道は大スクープだった。
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140521/t10014624211000.html
 ★理研調査委認定の2箇所以外にも捏造
<STAP細胞論文について不正と認定された2つの画像以外にも複数の画像やグラフに疑義があるとする調査内容の文書を理研の別チームがまとめていたことがNHKの取材で分かった。…調査委が認定した2つの不正以外にも論文の複数の画像やグラフに疑義があるとする調査内容の文書を、神戸市の理化学研究所CDC(発生・再生科学総合研究センター)の検証チームがまとめていたことが分かった。…それによると、STAP細胞が万能性を持つ証拠として2種類の異なる細胞から作ったとしていた2枚の光るマウスの写真が、実際には同じ種類の細胞を使って出来たマウスの写真だったとしている。また、STAP細胞の万能性を示すものとして異なる種類のマウスで撮影していたという2枚の写真が実際には、1匹のマウスの写真だったとしている。>
 ★STAP細胞はなかった
 <日本分子生物学会の副理事長で、九州大学の中山敬一教授は「ここまでミスが重なるのは、明らかに不自然だ。STAP細胞が存在するならば、こうしたことが起こることは考えにくく、そもそもSTAP細胞は無かったのではないかと強く疑わざるを得ない。再発防止のためには、今後、速やかに調査を行い、すべてを公表することが欠かせない。理化学研究所が、こうした疑義を把握していながら公表せず、正式な調査も行わなかったのだとすると大きな問題だ」と話している。>
 <「所内から情報が寄せられているのは事実だが通報ではなく、あくまで情報提供なので正式な調査をする予定はない。また、個別(に)公表すべきものではないと認識している。ネイチャーの論文は取り下げの勧告を行っているため新たな疑義があっても調査は行う必要はないと考えている」としています。>
 ★理研「正式な調査する予定なし」
 <これについて、理化学研究所は「所内から情報が寄せられているのは事実だが通報ではなく、あくまで情報提供なので正式な調査をする予定はない。また、個別の公表すべきものではないと認識している。ネイチャーの論文は取り下げの勧告を行っているため新たな疑義があっても調査は行う必要はないと考えている」としています。>
 
 先日広島大広報室を通じてNHK取材班から取材申し入れがあったが、「PubPeerがテーマ」とのことだったのでお断りしたが、実際は理研内部からブログで告発していた「Kahoの日記」の執筆者とその協力者が「理研内の別チーム」ではないかと思う。
 事態は予想していたように「実験そのものが架空」だったベル研究所の低温超伝導成功にからむ「シェーン事件」に酷似してきた。ベル研究所は調査委の正式報告により即日シェーンを懲戒解雇し、のちにシェーンはドイツの大学からの学位を剥脱され、ベル研究所のこの研究部門は解体された。
 http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/66942f478ce71afdc2a7fc05db90df35
 理研も悪あがきせず、さっさとこの前例にならうべきだろう。後は小保方と法廷闘争でやってくれ。NHKが今回は「Nスペ」でまともな「報道検証」をやってくれることを期待している。
 5/22「毎日」は笹井氏の小保方「囲い込み」を報じている。
 http://mainichi.jp/select/news/20140522k0000m040131000c.html
 「水に落ちたイヌ」を叩くか…

 「武田元介ブログ」で「底意地が悪い」という短い書き込みをした「酒井重治」という人物がお詫びしたにもかかわらず、叩かれまくっている。
http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/16cc99f14b09bdefefb057f0a976c753?st=1#comment-list
 ツィッターは舌足らずになるので、誤解されやすいが「底意地が悪い」を私は賛辞と受けとめた。だから傷ついていない。
 2/3のメルマガでこう書いた。<今朝1/30の各紙は一面トップ記事のほかに、国際面や社会面でも大きく扱っている。これは理研側のパブリシティ作戦だろう。ただ報道には不審な点もある。
 Obokataという姓でNIHのPubMedを検索すると、50近い論文がヒットするが、大部分はA, J, T, Nというファーストネームの研究者。H.Obokataではたった7本しか引っかからない。うち筆頭論文は2本だけだ。(Nature論文はまだ入力されていない。)
 今までは「下働き」的な研究で、自前でやった研究の論文がいきなりNatureに2本も同時掲載されるというのはきわめて珍しい。
 ただこれがマウスだけに起こる現象か、他の動物やとりわけヒトにも起こることなのか、そのへんの詰めは恐らくもう行われていると思うが、他の研究者による追試と再現性の確認を待つべきだろう。(マウスでは起こるがヒトでは起こらない、という現象もままある。)
 一般論として述べると、科学研究は他者による「再現性の追試」があって初めて事実として認定されるべきだ。2/1「読売」社説は、すでに事実として認定した上で、「メカニズムの解明を」と呼びかけているがいかがなものか…。
 幹細胞研究では、ES細胞を使ったソウル大学教授の論文が「サイエンス」などにも掲載され、韓国政府が「国家英雄」の称号を授与し、大いにもてはやされていたが、2004年実験用ヒト卵子の「売買疑惑」を発端に、すべて捏造であると判明し公職追放となった事件が起きた1)。
 昨年は医科歯科大・東大を舞台としたiPS細胞の臨床試験をボストンで実施している(場所も同じ「ハーヴァード大付属病院」)とした「森口事件」が起こったばかりだ。
人間のすることだから不正を100%防止するのは不可能だが、抑制力として米国が1980年代に設立した科学FBI(ORI=研究不正防止局)のような制度4)を設けることが、巨大科学を健康に保ち研究費の浪費を防ぐために必要なのである。
1) 李成柱:「国家を騙した科学者」, 牧野出版, 2006
2) F.D.ピート:「常温核融合」, 吉岡書店, 1990
3) ウィリアム・ブロード&ニコラス・ウェイド:「背信の科学者たち」, 講談社ブルーバックス, 2006
4) 山崎茂明:「科学者の不正行為:捏造・偽造・盗用」, 丸善, 2002>
5)
 <この研究を行った女性研究者はどういう人物か:
早大理工学部にAO入試の第1回生として入り、応用化学を専攻し、大学院では海洋微生物を研究、その後東京女子医大で細胞培養の技術を一から学び、昼夜問わずひたすら実験に取り組んでいた。>
 <理研の笹井芳樹・副センター長は「化学系の出身で、生物学の先入観がなく、データを信じて独自の考えをもっていた。真実に近づく力と、やり抜く力を持っていた」と分析する。大和雅之・東京女子医大教授は「負けず嫌いで、こだわりの強い性格」と話す。その後、半年の予定で米ハーヴァード大に留学した。その後、2011年に理研に就職した>(「朝日」1/30)
 ここから浮かび上がる人物像は、高校で化学は勉強したが生物学は勉強しておらず、AO入試で学力よりも意欲などの人物重視で大学に入り、細菌培養から細胞培養へとひたすら実験をしていた、というものだ。> 「泉ブログ」(STAP細胞1)
 http://blog.fujioizumi.verse(実際は半角小文字).jp/?eid=247

 「底意地が悪くない」人なら、日本中が浮かれているときに、こんな発言をネットで発信しない。この「朝日」の笹井発言を読むと、彼にとって小保方晴子は「秘蔵っ子(プロテジェ)」だったことがわかる。それを今日の「毎日」須田桃子記者は「囲い込み」と表現しているのだと思う。物事は良い方向に転がればそれでよいのであり、笹井ならぬ「酒井叩き」はもういい加減にしようではないか…
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33 コメント

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ありがとうございます (酒井重治)
2014-05-23 09:19:12
真意を分かっていただけたのだと思います。
私は、今回の難波氏の言動を「底意地が悪い」と言ったのではなく、「底意地が悪い」性分を持って挑まないと解決できない事柄もあるのだと言いたかったのです。
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酒井様へ (Unknown)
2014-05-23 14:01:57
調子にのらないように。難波先生はにんげんができてらっしゃるから、あなたを哀れんでおっしゃったのです。先生が許されても許せ無いものもいることをきもにめいじないと、いけません。ひとはそれぞれです。あなたの発言が諌められたのは、それまでの発言もあるからです。厳しい目でみられていることをわすれないように。
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Unknown (酒井様)
2014-05-23 14:48:51
あなたが非難されたのはあの発言だけでないことをお忘れなく。それまでのあなたの発言が異常なほどの理研擁護だったからです。コロコロ自分の都合で趣旨をかえて本当におかしな人です。難波先生の寛大なお心を無駄にしないように!
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悪いのはV・O (酒井重治)
2014-05-23 16:00:06
理研は今のところ真摯に問題の解決に向かっていると思います。
悪の根源はHBD大学のV教授とW大学出身のO。
要するにバカンティと小保方氏が悪いんです。
そこに絡む笹井氏への信頼度が理研の懐疑心を曇らせたのです。
それ以上の落ち度は理研にはないのです。
虐めの主犯を責めないで無関心な周囲を責めているような虐め問題のようにしてはダメです。
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情けない (酒井様)
2014-05-23 16:04:44
せっかく難波先生が恩情をかけて下さったのに、ほんとうに恥知らずな方です。難波先生、このかた方にはもう同情する必要はありません。
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Unknown (酒井さんへ)
2014-05-23 19:06:52
底意地悪いとは諸刃の剣と書き込まれていますが一体どう言うことか?難波先生は矢張、悪意の人となります。一度、ご自分のすべての書き込みをまともな専門家にみてもらわれた方がよろしいかと。泉様にもご迷惑に、、、
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Unknown (欲のため)
2014-05-23 20:06:57
仕方ないです。酒井さんは、理研のためになにがなんでも擁護しなければならないお立場なのです。ご自分のよくのために。
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単純に言えば (酒井重治)
2014-05-24 02:49:34
理研まで責め立てると小保方氏とバカンティの罪が薄れる。
ここはV・Oの二人に絞って追及していかねばなりません。
もし、大和氏などと組んで株操作にまで事が及んで居るとしても、理研が企てたわけでもないでしょう。
みなさんで理研を盛り立てて擁護して、V・Oの膿を出し切るようにしようではありませんか。
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Unknown (Unknown)
2014-05-24 04:29:33
「サカイくんをいぢめるのやめよ~よ」って難波センセのお言葉も、鶴の一声にはならなかったようじゃ。しつこいご仁が多いのぅ。

Vはハーバードが調査中だし甘い対応はしないじゃろう。Oはもう十分社会的制裁を受けたんじゃない?
理研本部は、問題発覚後の対応のまずさを責められるべきじゃろう。CDBは頑張って調査してるからサカイくんのいうように盛り立ててあげたいね。笹井センセ以外。
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重罪 (ホィットニー)
2014-05-24 06:40:51
理研の調査委員会が手抜きだということが報じられ文科省もやっと少し動き出しました。文科省も自分達に火の粉が飛んできてはたまりませんから。バカンティはharvard出身ではありません。アメリカも経費削減で研究費が削られているのでバカンティが日本の企業からお金を持ってくるのは都合良かったのでしょう。アメリカの医療体制も日本とは違います。医学部附属病院ではありません。バカンティが所属するクリニックの有名なラボが今論文不正で騒動になっていますが。難波先生のご指摘のように理研内部からスタップ細胞論文の不正がまだ解明されておらず不正を働いた所員が懲戒対象にされないかぎり理研浄化は不可能だと危惧する人達の声が文科省にもきちんと届くことを願います。そうでないと大量に天下りを受け入れてもらっているからだと文科省も非難されるでしょう。さて個人の所員の犯罪とは別に組織の罪は無いのでしょうか?スタップ論文騒動は他の論文不正と違って理研自らその論文を世界に公表し、研究者からも不審点、疑問点が上がってきても自ら疑問点を晴らす努力をせず、一研究員の罪と断じ逃げ口上ばかり探しています。小保方氏、大和氏初めセルシード、ティッシュエンジニアリンググループの罪も大きいですが、彼らだけに責任をとらせるのも間違いです。理研は組織としても国際特許を出願しています。特許不正は重罪です。騙されたで済む世界ではないのです。他の論文不正問題以上の重い罪と認識しなければなりません。
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