ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【あかぎれ】難波先生より

2018-02-01 20:46:54 | 難波紘二先生
【あかぎれ】ここ10日間ほど降り続いた大雪はやっと終わったが、1/31の今朝6:30の戸外温はマイナス10度、湿度の方は昨夜は20%だった。ダウンのハフコートでキャップがついたものを、我が家では「エスキモー」と呼んでいるが、これを来て雪用の長靴を履かないと母屋と仕事場の往復ができないのには弱る。

13:00に昼食のため母屋に戻ったが、食堂の気温が12℃だった。ここには湿度計がないが、仕事場の気温16℃、湿度40%だったのに…

硬水酒「辛口酔心」1合をチンして飲みながら、食事中に今日の四紙を読んだ。戻ってチェックすると室温15℃、湿度40%、戸外は3℃、湿度35%だった。(加湿器のタンクの水が空になっていた。)
 これでカナダ性の寒冷地仕様の住宅より、私が基本設計した「小屋」の方が性能が上だと確信できた。

 昼前に新聞販売の店主が来たので、新聞代を払うとともに、「毎日」を「朝日」に換えてもらった。「どの新聞が面白いですか?」と聞くので、以下のように答えた。

 「トータルな質では日経が一番。一面のコラムが面白い新聞で、終りにオチがあり、笑わせてくれる。他の記事も良い。
 毎日の「余禄」はさっぱり面白くない。
 朝日「天声人語」も、インフルエンザを話題にした際にスペイン風邪をとりあげ、当時の「内務省令」を原本から引かず、最近の別の本(新書か何か)から孫引きしていた。(原本は、内務省医務局編「流行性感冒:<スペイン風邪>大流行の記録」、東洋文庫、2007)
 これは一種の剽窃行為だ。してみると、<捏造報道体質>は根本的には改まっていないと思うが、右派の産経と引き比べるために、読みたい。産経の政治的主張には賛同できないが、「産経抄」は面白いし、事実報道に関しては正確だ」
というような話をした。
 1/27(土)は仕事場の湿度が低く、冷えたキーボードを操作しているうちに、右手の人指し指に「あかぎれ〔ひび、皹〕」ができた。医学的には「亀裂(fissure, crack, rent)」という。学術用語としてはrhagades」というが、「医歯薬出版・医学大辞典」には語源が載っていない。金原出版の「大矢全節・医学英和辞典」(1979)にはある。
「ドーランド・医学英和辞典」(広川書店, 1991)は4万円もするが、意味解説と語源がちゃんと載っている。

(医学部学生や大学院生にとって、この値段は普通で、私は20代には奨学金とアルバイトにより、年間90万円の本代を使っていた。今よりも額が多い。
 何しろ、講談社の「医学百科大事典」がセット価格400万円で売れた時代だ。開業医が子どもの医学部入学を祝って、買い与えたのだそうだ。

 Collinsの「ギリシア語・英語語両用辞典」でragadesを探したら、「Ragawo」(亀裂)という現代ギリシア用語があった。
 どうも「医歯薬出版・医学大辞典」、金原出版の「大矢全節・医学英和辞典」ともに、編者・著者が不注意で、ラテン語とギリシア語を間違えたらしい。

 手許に東大医学部皮膚科編「実地医家のための 部位別皮膚病図鑑(全3冊、箱入り)」(日本シェーリング、1981, 非売品)がある。
 この中に手の凍瘡の写真はあるが、指先の「凍瘡性亀裂(あかぎれ)」の写真はない。

 自分でも珍しい現象だと思ったが、光線の関係で左手にカメラを持って、撮影することもできず、ルーペで観察するに止めた。
 亀裂は右人さし指の先端、内面(掌面)左寄りにあり、長さ約4mm、亀裂面には表皮と真皮が確認でき、真皮部分の毛細管出血により、赤く血が滲んでいた。「あ、これは赤切れだ」と思ったので、夜になったら母屋でテラコーリル軟膏で消毒し、バンドエイドを貼ろうと思い、そのまま仕事を続けた。
 土曜日の夜に、上記の方法で傷を処置し、そのまま風呂にも入った。
 1/30(火)の夕方外出する前に、バンドエイドを剥がしたら、もうすっかり治癒していた。
元のままに治ったので、これを「一次治癒」という。アルコールやチンキ類で消毒していたら、正常な細胞まで死んでしまうので、こうは行かない。堤寛君が「傷は絶対に消毒するな」という本を書いている(新書版)のは、この由縁からだ。

この「亀裂」には多くの方言があり、同じ広島県でも江の川水系の私の故郷では「あかぎれ」だった。沼田川水系の家内の里では「ひび」と呼んでいたという。
(今調べたら、「あかぎれ」という言葉を私はラジオで憶えたのかもしれない。我が家は農地解放前に一家が帰郷した時に、ラジオがすでにあった。
 倍賞智恵子が歌う童謡「母さんの歌」歌詞の最後に「あかぎれ」という言葉が出てくる。
https://www.youtube.com/watch?v=mUFcgZdNLU8

 この窪田 聡・作詞作曲の「かあさんの歌」は岩波文庫「日本童謡集」には入っていないが、
寺山修司・編著「日本童謡集」(カッパ文庫、1972/11)
には、歌詞と楽譜が載っている。3番に
<母さんのあかぎれ痛い 生味噌をすりこむ>
という文句がある。
WIKIによると、
<代表作の「かあさんの歌」は、1956年に作詞・作曲されたものである。>
とある。間違いない、中学生時代にラジオで聴いた歌だ。


 読者の皆さん、「あかぎれ、ひび」以外の方言がありましたら、ぜひお知らせください。

 前回、タバコ税の単位「本数かタバコ重量か」について、問いかけました。経産省関係者なら、酒税とタバコ税についても知っているはずです。次回からノーレスポンスの方を逐次メルアドから削除します。「山中IPS細胞疑惑」を問いかけるには、敵の「忍びの者」を排除する必要があります。

 それから養毛剤を売っている会社で、「個人番号を知らせろ」と言って来たところがあります。2016/1年から法改正になり、源泉徴収票にそれの記載が必要だというのです。もしそれを告げられていれば、審査委員会の委員長など拒否していました。審査会は2017年春でした。
私は確定申告のために、(旅費、宿泊費は全部自腹)源泉徴収票が必要なのにそれも送ってよこしません。よってここへの配信は、即刻中止します。


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