日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2019続編 - はすや

2019-05-02 22:52:30 | 居酒屋
手短に回るつもりの夜桜に、思った以上の時間を費やし、終わってみれば四日を通じて最も遅くなりました。とはいえ、今夜は先に一杯やっています。軽く一杯呑み直して締めくくるには十分な時間です。今夜も「はすや」へ飛び込みました。お通しに出てきたのは鯛豆腐、冷えた身体に温かい出汁が染み入ります。何とも粋な計らいです。

はすや
弘前市上瓦ヶ町1-1-2F
0172-33-6981
1800PM-2400PM
日曜定休

豊盃・東北泉
お通し(鯛豆腐)
ひらめづけ
オニオコゼ唐揚
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 第四夜

2019-05-02 22:12:12 | 東北
昨晩までは西濠の桜がそこそこ絵になりました。今やそれすら見納めです。小高い土手の上に並んだ遅咲きの木々でさえ、今朝眺めたときには遠目に見ても散っていました。あの後も風に吹かれ続けた以上、もはや期待すべくもありません。しかし、あらかた散ってから着いて、しばらく滞在するという経験を繰り返し、それでもなお絵になる桜がどこにあるかを、身体がいつしか覚えていました。市民広場の八重紅枝垂、二の丸の山桜と八重桜、ピクニック広場にある山桜など、数少ない見頃の木をしみじみ鑑賞し、第四夜もなんだかんだで小一時間消費するという結果です。前夜まではそこそこいた見物客も、今夜は一転皆無に近く、兵どもが夢の跡とでも形容すべき淋しげな公園が印象的でした。
着いたときの華やかさこそもうないものの、しみじみ名残を惜しむにはむしろ好適ともいえます。今のところ、明晩まで滞在して締めくくる予定です。
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 弦や

2019-05-02 20:28:58 | 居酒屋
花見の時期に「はすや」への依存度がますます高まることについては、先日述べた通りです。とはいえ、何連泊もしていると、他の店を素通りし続けるのも惜しくなります。幸か不幸か夜桜はもう潮時、長々と時間をかけて回るほどの代物ではなくなりました。今夜は先に一献傾けます。「弦や」の暖簾をくぐりました。
今回に関する限り、時間をかけて飲み食いするより、挨拶がてら軽く一杯やることに意義があります。毎度必ず注文するビールと豆腐を省き、お通し、刺身と串焼で酒二杯を飲み干そうという算段です。しかし肴がわずかに足りず、もう一品に何を選ぶか思案の結果、当店の看板でもあるグリーンカレーを注文。賞までとったという逸品ながらも、今の今まで食わず嫌いを続けてきたのは、他の品に比べてある程度想像がつきやすく、なおかつ他店との差を感じにくい品でもあるからです。短い間隔での再訪という条件を生かし、趣向を変えて楽しめたのは幸いです。

弦や
弘前市本町76
0172-34-9951
平日1100AM-1330PM(LO)/1800PM-2330PM(LO)
土曜及び祝日 1800PM-2330PM(LO)
日曜定休

めっ・六根
お通し(蛸ぬた)
メバル刺身
青森シャモロック
つくねのレモングラス巻
ガイピン
清水森ナンバグリーンカレー
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 投宿

2019-05-02 20:02:40 | 東北
ほどほどで切り上げるといいながら往生際の悪さを発揮し、完全に暗くなるまで見届けてから投宿しました。岩木山までの往復にとどまり、本日は約50kmの走行でしたが、あと数kmで出発から1300kmに達するところです。
現在の気温は10度、風はようやく収まったものの、例によって数字以上に冷えます。こちらに着いた晩以来、長袖シャツと厚手の雨合羽の組み合わせが三日ぶりに復活です。しかし、そのときまだ見頃だった弘前城のソメイヨシノは、日毎に散って見る影もありません。もう見るべきものは多くないため、夜桜は軽く散策する程度にとどめます。
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 夕景

2019-05-02 18:42:16 | 東北
来た道を引き返して禅林広場に戻ってきました。着いた時点で夕日は沈んだ後だったものの、岩木山の左の裾野はまだ明るく、結果的には頃合いでした。それから20分ほどかけて、残照が次第に弱まっていく様子を見届けたところです。
ここで夕日が沈むのを見届けるのが、弘前を花見で訪ねたときの日課でもあります。それが二日にわたり天候不順にたたられ、着いたときにはまだ咲いていた桜も散ってしまいました。とはいえ遠景の鮮明さは申し分なく、夕景としての眺めは盛岡で眺めた岩手山と並ぶ道中の双璧です。あのときは八時近くまでわずかとはいえ明かりが残っていました。おそらく今日も同じでしょう。ただし、ここでは七時頃には高台の下にあるイオンの明かりが目立ち始め、雰囲気が損なわれるのが経験上分かっています。潮時と見た時点で切り上げるつもりです。
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 温泉旅館 中野

2019-05-02 17:56:43 | 温泉
寒風に吹かれ続け、身体の芯まで冷えました。百沢へ戻ったところで一風呂浴びます。立ち寄るのは「温泉旅館 中野」です。
西日はますます傾いて、一分一秒が惜しまれる状況です。本来なら悠長に風呂など浴びている場合ではありません。それにもかかわらず立ち寄ったのは、ここに寄るのも花見の旅には不可欠の一部だからに他なりません。窓の外に二本並んだ八重紅枝垂で、花見の湯ができるのはこの宿だけの特権です。
岩木山神社の向かいにある鄙びた旅館で、いつ訪ねても閑散としており、風呂でも先客がいる状況に重なったことはありません。しかし、今回は10連休という特殊事情があります。駐車場にはマイクロバスも止まっており、かなりの人数の団体客もいるようでした。玄関をくぐると、受付の奥からは何らの音沙汰もありません。やむなく調理室を訪ねると、青年が夕食の準備をしている最中でした。この状況からしても、かなりの忙しさなのは明らかです。今回ばかりは貸切ならずかと覚悟しつつ、浴場へ続く廊下を歩きました。しかし、たった今上がったばかりと思しき先客とすれ違い、さらに歩いて暖簾をくぐると、またもや貸切だったという顛末です。何物にも代え難いひとときを、今年も満喫できたことに感謝します。

★温泉旅館 中野
弘前市百沢字高田80
0172-83-2345
800AM-2100PM
入浴料300円
泉質 ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉(低張性中性高温泉)
泉温 49.8度
pH 6.9
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 岩木山スカイライン

2019-05-02 17:24:51 | 東北
今年も岩木山スカイラインの入口まで走ってから折り返します。去年はここで一悶着がありました。見物客がほとんど来ない穴場のはずが、どういうわけかその日に限って引きも切らず、あまつさえドローンとやらを飛ばし始める輩まで現れ、大いに興ざめしたものでした。そのような出来事があっただけに、二の舞になりはしないかと懸念しました。桜林公園の盛況ぶりからしても、可能性は少なからずあろうと覚悟はしていました。しかし幸い杞憂に終わってくれました。
まだ見頃だった弘前城の桜が日毎に散っていき、現時点では去年とおおむね同じ眺めです。ならばこちらの桜もまだだろうという見通しは立ちました。果たしてまだ蕾のままの木も散見されます。ここだけは連休最終日まで花見ができるでしょう。西から吹く冷たい風、今なお冬枯れの木立を含め、北国の遅い春をありあり感じる光景です。
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 岩木山総合公園

2019-05-02 17:00:11 | 東北
再び県道に合流し、岩木山総合公園を訪ねました。駐車場の下に広がるなだらかな芝地から振り向けば、二列に並んだエゾヤマザクラの向こうに岩木山が鎮座するという眺めがよく、同じものを撮るだけだと分かっていても、毎年訪ねてしまう場所の一つです。
山頂付近を雲が流れ、時折影が落ちるという状況は、午後を通じて一貫しています。かような観点からは快晴とまで言い難い面もあるのです。とはいえ、山肌の鮮明さはこれまでに訪ねた中でも屈指のような気がします。今回の道中を通じても、岩手山の眺めと並ぶ双璧です。
それはよいのですが、止んだと思った風が再び吹いてきました。正確にいうと、止んだのではなく風向きが南から西へと変わっただけだったようです。東に開けた桜林公園の斜面が、たまたま風を遮っていたのでしょう。気温も8度まで下がり、半袖シャツに雨合羽という軽装では居ても立ってもいられません。汗ばむ陽気がほとんどない一方で、冷たい風に吹かれる場面が今季はあまりに多すぎます。これほど寒い花見の旅も久々です。
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 桜林公園

2019-05-02 16:22:01 | 東北
岩木山神社を出てすぐに県道からそれ、急坂を上った先に桜林公園があります。なだらかな斜面に無数の桜が林立し、岩木山の頂も垣間見える、穴場というべき名所です。多少の標高差はあるものの、開花状況は岩木山神社とおおむね共通するのが経験上分かっています。果たせるかな、こちらの桜もまさに満開。去年は若干花の少ない木が散見されたものの、今年はそのようなこともほとんどありません。こうなると今まで見えなかったものも見えてきます。岩木山の頂に桜が覆い被さるような画を切り取ることができました。

キャンプ場も兼ねているこの公園、花見の時期はさぞや混むかというとさにあらず。これまで二回訪ねた限りでは、キャンパーを見かけた記憶がありません。早い話が寒いのです。今なお日陰に雪が残った状況で、朝晩にどれだけ冷えるかは想像がつきます。活動仲間がここでキャンプをしたときも、あまりの寒さに寝付けなかったと聞きました。
ところが今日は様子が違います。こちらが着いた時点でも、ざっと数えて10張はあったテントが、時間が経てば経つほど増えてきました。日帰り客はともかく、テント泊のキャンパーがこれだけ多いのは初めてです。ただし、暖かくなったのかというと、全くそのようなことはありません。現在の気温は10度、風はようやく収まってきたものの、日が暮れればますます冷えてくるでしょう。それにもかかわらずこれだけテントが出ているのは、10連休の影響と見てよさそうです。
自分ならこの条件下でのキャンプは御免蒙りたいところですが、そうもいっていられない事情があります。これから北海道へ渡っても、函館の宿にはまず泊まれないからです。少なくとも、明後日あたりまではキャンプをするほかないと予想されます。きじひき高原のバンガローに泊まれれば渡りに船ですが、ここの状況からも期待し難いのは明らかです。寒さに震えながらのテント泊となるかもしれません。
それは一応想定の範囲内だったため別によいのです。しかし、今日ほどの風が吹けばひとたまりもありません。風だけは勘弁してほしいというのが本音であります。
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 岩木山神社

2019-05-02 15:12:57 | 東北
続いて訪ねるのは岩木山神社です。強風は相変わらずで、駐車場にはもうもうと土煙が立っています。しかし、背の高い杉木立が風を遮るのか、別世界のように静かな境内が印象的です。
赤湯、小坂を始めとして、食害の影響を受けやすい名所が東北にはいくつかありますが、幸い今年は一度も遭遇していません。こちらの桜も満開です。しかしよくよく見てみると、花が咲いた跡がないにもかかわらず、若葉だけが出ているところも散見されます。部分的には影響を受けながらも、食い尽くされる前に開花したということなのかもしれません。
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 無情の風

2019-05-02 14:25:18 | 東北
そのようなわけで、弘前市街を後に県道3号線を西進します。リンゴ畑の向こうに岩木山を望む眺めのよい場所に車を止めました。
山頂が晴れたのはよいものの、再び雲が出てきました。低い空が薄雲に覆われ、山頂の上空を小さな雲が風に乗って次々通過し、その都度山肌に影が落ちます。以前ここで眺めた一点の曇りもない光景に比べると、画竜点睛を欠いているのは否めません。とはいえ、今日ならではの眺めと思えばあながち悪くないといったところです。
違うことがあと二つあります。一つは、中腹どころか裾野にかなり近い場所まで雪が残っていることです。もう一つは風の強さです。晴れたり曇ったり雨が降ったりする不安定な天候の中で、風だけは片時も止むことなく吹き続けています。しかも、時間が経つにつれて強まり、停めた車が時折揺れるようになってきました。弘前城の桜も無情の風に散るでしょう。明日は公園へ寄らずに出てしまってもよさそうです。
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 天気雨

2019-05-02 13:15:16 | 東北
腹ごしらえの後はお約束の禅林広場を訪ねます。ほぼ散り終わったソメイヨシノに代わって、長勝寺のカスミザクラが次第に開花してきました。去年は着いた時点でこうだったため、このカスミザクラが数少ない見頃の桜の一つでした。改めて眺めると、花と蕾が非常に小さく、その一方で若葉がすぐに出てくるという特徴に気付きました。明日も引き続き定点観察することになりそうです。
ちなみに、食堂から出ると天気雨が降っていました。晴れたり曇ったり雨が降ったり、さらには風も吹き付ける不安定な天候です。しかし、その天気雨が上がってから次第に青空が広がって、朝から雲をかぶっていた岩木山もようやく晴れました。八甲田山の方まで晴れてくれれば理想的ですが、贅沢をいっていてはきりがありません。今からあちらの方面へ行ってきます。
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 田沢食堂

2019-05-02 11:47:50 | B級グルメ
昨日は昼過ぎまでひもじい思いをしましたが、本日は適度な時間に腹ごしらえをすることができます。「田沢食堂」が二日ぶりの登場です。今回はカツカレーとスープの組み合わせを選択しました。宿泊を今日限りとするか、明日まで延ばすかは流動的ながら、仮に前者となった場合も、弘前を出る間際に寄っていく余地はあります。最後に何を選ぶかも思案のしどころです。
一昨日はテーブル毎に番号が振られているのに気付きましたが、今日新たに気付いたことが一つあります。無線式の呼び鈴がそれぞれの卓に備え付けられたことです。席について品書きを眺め、決まり次第厨房の方へ出向いて注文するのが当店での常でしたが、これからは呼び鈴を鳴らせば聞きにきてくれるということになります。初めてここを訪ねたときは、お客の顔、席の位置と注文を正確に記憶している職人芸に感心させられたものです。それがあるときから伝票が使われるようになり、今度は外食チェーンのごとき呼び鈴まで使われるようになりました。時代の流れといってしまえばそれまでとはいえ、安易に与したくはありません。明日も呼び鈴は使わず、自ら出向いて注文するつもりです。

田沢食堂
弘前市茂森町97
0172-33-2969
1000AM-1800PM(土曜祝日 -1600PM)
第一土曜及び日曜定休
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 後悔

2019-05-02 10:38:30 | 東北
弘前の花盛りをあと一歩のところで逃したことは納得しています。しかし、それとは別の後悔が俄に頭をもたげてきました。昨日の日付が元号表記で入るものを、一つも押さえておかなかったことです。
昨日本丸が改元記念で無料開放されており、入園券を手に入れ損なったことについては述べました。だたしその時点では、翌日の入園券を買えばよいと思っていました。1日付ではないものの、入園券として最初の日付なのは間違いないからです。しかし、今日園内を歩いていて、記念切手を売る郵便局のテントを見たとき、そうか、風景印があったかと今更ながら気付きました。郵便局に寄る程度の時間はあったにもかかわらず、なぜその発想ができなかったかと悔やまれますorz
改元自体が滅多にない出来事なのに加えて、今回は祝賀の空気も漂っています。仮に昭和から平成となったとき、嬉々として風景印などもらいに行けば、「不謹慎」の誹りを受けていたでしょう。そう考えると、気兼ねなく記念の品を残せるのは、生涯一度の機会だったのかもしれません。それをむざむざ見過ごしたのは、あまりに痛いものがあります。
とはいえ、こればかりは取り返しがつきません。今からできることといえば、キリ番、ゾロ目の日付を狙う程度でしょうか。取り急ぎ調べたところによると、活動中に重なりそうな最初の日付は来年の2月2日と22日です。今年の11月1日と11日も、土日の前後を一日休めば重なります。それらでせめてもの埋め合わせをするのも一案でしょう。
コメント

東北縦断花見の旅 2019続編 - 七日目

2019-05-02 10:12:02 | 東北
おはようございます。二日間の天気待ちを経てようやく青空が広がりました。ここぞとばかりに弘前公園へ急行し、三の丸、本丸、西濠の順に歩いて一息ついたところです。
一応は覚悟していましたが、待望の青空も遅すぎました。外濠の花筏はとうの昔に色褪せて、桜のトンネルも既に葉桜同然です。最も遅咲きの木が集まる西濠の東側の土手でさえ、花と若葉が五分五分といったところでしょうか。しかも、追い討ちを掛けるように冷たい風が吹いています。木々が時折ざわめくほどの強風です。この風がとどめを刺し、弘前の桜は事実上の見納めを迎えました。
結果としては、三日前の明るいうちに駆け込むしかなかったということになります。とはいえ、悔やまれて仕方ないというほどでもありません。鮮やかな花筏も花吹雪も、十年来通った中で何度か眺めてきました。仮に今回駆け込んだとしても、あれを超えるものまで眺められたかどうかは未知数です。同点首位にはなるとしても、単独首位になったかどうかは微妙ということでもあります。それに対して、あの日眺めた岩手山は、間違いなく単独首位と言い切れるものでした。あれと引き換えにして逃したものと思えば、一応納得できる範囲です。
そのようなわけで、今年も晴天下で満開の桜を眺めることは叶いませんでした。とはいえようやく晴れたことで、やりきったという心境には達しました。特に、三の丸に吹き荒れる花吹雪は見事でした。東北でもまだ花見ができるところはあり、連休最終日まで使い切ることも一応可能ではあります。しかし、曲がりなりにもやりきったという心境に達し、いたずらに引き延ばすより、その先を見据えて動きたいという考えに傾いてきました。今日で終わるか、明日までいるかで迷っている状況ながら、終盤は北海道へ行く方向に固まりつつあります。
コメント